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The Epic of Zektbach 第一章 シャムシールの舞
| 放送年 | 2011年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | その他 |
ノイグラード王国が小国アズエルガットに突然侵攻し、壊滅の危機に陥れる。ノイグラードの将軍アドノウェルは軍勢を率いて、アズエルガットの最後の砦ドロアを攻撃する。この砦は、優れた女性戦士シャムシールによって守られていた。
作品概要・あらすじ
あらすじ
強大な王国ノイグラードが、小国アズエルガットへと突如侵攻を開始する。圧倒的な軍事力を誇るノイグラードの将軍アドノウェルは大軍を率い、アズエルガット最後の砦ドロアへと迫る。絶体絶命の状況のなか、この砦を守るのは優れた剣技を持つ女性戦士シャムシール。一人の戦士と王国の命運を懸けた、壮絶な攻防が幕を開ける。みどころ・魅力
① 音楽ゲーム「IIDX」発の世界観をアニメで体感
本作はKONAMIのリズムゲーム「beatmania IIDX」に登場する楽曲群「The Epic of Zektbach」を原作とするOVA。ゲームのBGMとして断片的に描かれていた中世風ファンタジー世界「ゼクトバッハ」が映像として初めて本格的に展開され、ゲームファンにとって念願の映像化となっています。② 圧倒的な劣勢を覆す女性剣士の孤独な戦い
主人公シャムシールは、数で圧倒する敵軍に対してただ一人砦を守り抜こうとします。スピード感あふれるアクションシーンと、その中に滲む孤高の戦士としての矜持が見どころ。一人対多数という極限状態の緊迫感が全編を通して描かれます。③ 短編ながら凝縮された重厚なファンタジー叙事詩
OVAとして30分に満たない尺ながら、国家の興亡・侵略・英雄譚という重厚なテーマを圧縮して描きます。「第一章」という副題が示すとおり壮大な物語の序章として機能しており、世界の広がりを感じさせる独特の余韻を残します。キャスト・声優一覧

スタッフ
| 監督 | 西久保瑞穂 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 古川英樹 |
| ED | ゼクトバッハ「Overture -Ristaccia- 序曲リスタチア」 |
感想・評価
最初に見たとき——「Zektbachって何」から始まった話
タイトルを見て、まず止まった。「The Epic of Zektbach」。Zektbach……なんと読む? なに? どういう意味?
調べて初めてわかる。これはbeatmania IIDXをはじめとするKONAMIのリズムゲームに楽曲を提供した音楽プロジェクト「Zektbach」の世界観を映像化したOVAだ。つまり、ゲームセンターの音ゲー筐体から生まれた神話叙事詩である。この時点で「見る人を完全に選ぶやつだ」とわかった。
最初に見たとき、正直に言う——30分も経たないうちに「ついていけていない」感覚があった。世界観の説明が最小限で、固有名詞がすごい勢いで飛んでくる。ノイグラード、アズエルガット、アドノウェル、ドロア。音ゲーのBGMとして培われてきた「説明しない叙事詩感」がそのまま映像になっている。
2回目で見方が変わった。「物語を理解しようとしない」と決めて見たら、急に映像が美しく見えてきた。これは「わかる」作品ではなく、「浸る」作品だった。
女が砦を守るとき——「最後の一人」の美学
この作品の核心は「圧倒的な力の差の前に立つ、たった一人の戦士」という構図にある。シャムシールは砦ドロアを守る女性戦士で、相手はノイグラード王国の軍勢だ。どう考えても勝てない戦い。それでも彼女は戦う。
よくある「勇気と友情で逆転する話」ではない。この作品にはその種の楽観がない。あるのは、負けるとわかっていても場所を守るという、もっと古い時代の英雄譚の匂いだ。叙事詩的、という言葉が一番近い——そして「Epic」という単語をタイトルに持ってきているのは伊達ではない。
シャムシール(shamshir)はペルシャ語で「刀」を意味する。キャラクターの名前がそのまま武器を指しているということは、彼女が人間であるよりも先に「剣そのもの」として設定されていることを示唆する。人格よりも機能を前面に出す、神話的なキャラクター造形だ。
音ゲー発の作品だということを踏まえると、この割り切り方は腑に落ちる。音楽は「理由」を語らない。感情を喚起するだけだ。Zektbachの楽曲が持つ、あの「なぜかわからないけど壮大な気持ちになる」感覚が、そのまま映像になっている。説明不足ではなく、説明を必要としない形式——それがこの作品の本質だと思う。
単なるファンタジーバトルアニメではない。これは「音楽を映像化するとはどういうことか」という実験の記録に近い。
特に刺さったシーン
シャムシールが一対多の戦闘に入る序盤のくだり。圧倒的な物量の前に、それでも彼女の動きが止まらない場面がある。
ここで思わず画面を止めた。止めて、数秒前から見返した。動きの設計が丁寧で、「女性戦士が強い」というのをセリフで説明するのではなく、ちゃんと体の動かし方と間合いの取り方で見せている。こういうところに制作側の本気が出る。
音楽との同期も良い。Zektbachの楽曲は音ゲー向けに作られているだけあって、リズムが強く、音と画が噛み合うタイミングが気持ちいい。戦闘シーンで音楽が機能している、という当たり前のことが当たり前にできている作品は、実は少ない。
声優陣の演技については、シャムシールの台詞が少ないぶん、声のトーンで感情を乗せている部分が面白い。多くを語らないキャラクターを演じるのは、実は喋り続けるキャラクターより難しい。その難しさをちゃんとクリアしていた。
読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。Amazonで購入できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- beatmania IIDXやその他KONAMIリズムゲームでZektbach楽曲を聴いてきた人(というかメインターゲットがここ)
- 物語の説明より「雰囲気と映像と音楽で浸る」ことに慣れている人
- 剣と魔法の中世ファンタジー、特に叙事詩的・神話的な質感が好きな人
- OVAという形式に慣れていて「30分で全部わからなくていい」と思える人
- 女性戦士主人公のアクションシーンが好きな人
合わない人
- Zektbachを知らずに「なんとなくファンタジーアニメ」として見ようとしている人(世界観の説明がほぼない)
- キャラクターの内面や人間関係を掘り下げてほしい人
- 起承転結のはっきりしたストーリーを求めている人(これは第一章なので、単体では完結しない)
- 配信で気軽に見たい人(現状Amazon DVDのみ)
次に見るなら
ドリフターズ(OVA/TVシリーズ)——こちらも「説明が少ない叙事詩的なファンタジー」として近い。歴史上の人物が異世界に召喚されて戦う設定で、Zektbachと同様に世界観への没入を求める作品。平野耕太の密度の高い作画と、戦闘の「重さ」が共通して刺さる人には刺さる。
ロードス島戦記(OVA版)——1990年代の作品だが、「剣と魔法のファンタジーを叙事詩的に語る」という姿勢はZektbachと根っこが近い。今見ると作画の古さはあるが、「雰囲気で語る」OVAの系譜として並べると面白い。シャムシールの女性戦士としての立ち位置に共鳴したなら、ディードリット(またはピロテース)が刺さるはず。
牙狼〈GARO〉 -炎の刻印-——こちらはTVシリーズ。「独自の世界観と固有名詞で最初は置いてけぼりになるが、浸れるようになると面白い」という鑑賞体験がZektbachと似ている。音楽と映像の密度感も近い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
現在、本作を視聴できる公式の配信サービスは確認されていません。視聴を希望する場合は、DVDなどのパッケージ版を入手する方法が現実的な選択肢です。