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PLUTO
| 放送年 | 2023年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 8話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio M2 |
ロボットが人間を殺害できない秩序ある世界で殺人が発生する。ロボット刑事ゲシヒトが捜査を開始するが、現場に人間の痕跡がないことに謎が深まる。真実を追う中で、ゲシヒトは世界滅亡を目指す史上最悪の憎悪の現れを発見する。
作品概要・あらすじ
あらすじ
ロボットが人間と共存する未来社会。世界最高峰のロボット7体が次々と謎の死を遂げる事件が発生する。ユーロポールのロボット刑事ゲシヒトは捜査を進めるが、現場には人間の痕跡がなく、手がかりは「プルートゥ」という名前のみ。調査の過程でゲシヒト自身も標的であることを知り、戦争・憎悪・人間とロボットの境界線をめぐる巨大な陰謀へと引き込まれていく。
みどころ・魅力
① 手塚治虫×浦沢直樹が生み出す重厚なリメイク
本作は手塚治虫の名作『鉄腕アトム』の一エピソードを、浦沢直樹が原作・脚色した漫画を原作とする。子ども向け作品の印象を覆す暗く哲学的なトーンで、戦争・差別・憎悪といったテーマを正面から描く。原作ファンはもちろん、初見でも引き込まれる完成度の高さが光る。
② ロボットと人間の感情が交差するドラマ
ロボットが「感情」を持ちうるのか、そして人間とロボットの差異は何かを問い続ける物語。悲しみや怒りを抱えたロボットたちの苦悩が丁寧に描かれ、感情移入を誘う。ミステリーとしての緊張感と、キャラクターの内面に迫る人間ドラマが高い密度で融合している。
③ 映像・音楽・演出の圧倒的クオリティ
Netflixオリジナルとして制作された本作は、アニメスタジオM2による緻密な映像表現が際立つ。重厚な世界観を支える音楽と、息をのむアクションシーンが視聴者を圧倒する。全8話という凝縮された尺の中で、無駄のない演出で物語が加速していく。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 河口俊夫 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 藤田しげる |
| 音楽 | 菅野祐悟 |
| 美術監督 | 柴田千佳子 |
| 音響監督 | 三間雅文 |
| ED | 菅野ようご「Clues to the Truth」 |
| ED | 菅野ようご「Zeal for Life」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「浦沢直樹がアトムをやる」という情報を聞いたとき、正直なところ「いつか見ればいい」という棚上げリストに入れたまま数ヶ月が経っていた。手塚治虫の「地上最大のロボット」を原作に、浦沢が描いた漫画『PLUTO』は読んでいた。あの、絵の密度と沈黙の使い方が好きで。だからこそアニメ化を知ったときも「どうせ何かが削れる」という先入観があって、能動的に手が伸びなかった。
実際に見始めてまず驚いたのは、映像の質感だ。NetflixのONAとして作られているせいか、TVアニメとは明らかにフレームの重さが違う。作画コストの余裕が、ゲシヒトの眼の動きや、雨のシーンの細かい水の粒に出ている。最初の30分で「ああ、これはちゃんとやっている」と思った。2回目に見ると、序盤のゲシヒトが夢の中で見るビジョンの意味が全部変わる。知っているから見えるものが多すぎて、初見と2周目でほぼ別の作品になる構造になっている。
憎しみを持てるロボットが、人間よりも人間的だという逆説
この作品を「ロボットと人間の違いを問う話」と説明するのは正確だが、不十分だ。PLUTOが本当に問いかけているのは、「感情を持つことは祝福か、それとも呪いか」という、もっと身も蓋もない問いだと思う。
劇中のロボットたちは、戦争を経験することで「感情」を獲得していく。プログラムとしてではなく、実体験として。憎しみ、悲しみ、後悔。それらを持ったロボットたちは、人間に近づくと同時に、人間と同じように壊れていく。関俊彦が演じるプルートゥには、台詞の少ないシーンでも感情の重量がある。声の質そのものに「消耗」が乗っている演技で、聴いているだけで何かを失った存在だとわかる。
アトム役の日笠陽子は、子どもの声でありながら芯に何か恐ろしいものを持っている、という両立が難しい役を引き受けている。「声優と夜あそび」でのあの軽さと裏表にある、この静かな演技の振れ幅に2周目で改めて気づいた。
物語の核心にあるのは「史上最悪の憎悪」が何者かという謎だが、終盤でその答えが明かされたとき、恐怖よりも先に胸に来るのは悲しみだ。憎しみというのは何もないところからは生まれない。それだけの何かがあったから、それだけの感情が生まれた。ロボットが憎しみを抱けるということは、ロボットがそれだけの痛みを経験できるということで、それを「進化」と呼んでいいのかどうかわからなくなる。
宮野真守演じるエプシロンが持つ「悲しみを処理できない」という設定が、この作品の中で一番刺さる。強いロボットが泣けないのではなく、泣くための回路を持たないから泣けない、という描き方。感情を持つことと、感情を出力できることは別物だという指摘を、SF的なガジェットを使ってやっている。浦沢直樹がずっと人間の「抑圧」を描いてきた作家だというのを、このキャラクターで改めて思い出した。
特に刺さったシーン
終盤、ゲシヒトの記憶が断片化していく過程の描写が好きだ。ロボットの「記憶」が壊れるとき、それは人間の認知症と見た目がほぼ同じになる。意図的だと思う。機械が壊れているのに、画面に映るのは老いた人間みたいな怖さで、初見のときは気づかず2回目でぞっとした。
安元洋貴演じるモンブランが登場するシーンは、声の「でかさ」と「優しさ」の同居が上手くいっていて、あの体積のある声で静かなことを言うときのギャップに毎回やられる。「声優と夜あそび」のMCとして知っている声なのに、全く別の人格がそこにいる。
井上麻里奈のDr.ルーズベルトは、科学者としての冷静さと、何かを知りすぎている人間の怯えが混在しているキャラクターで、台詞の端にある「言いかけてやめる」演技が細かい。序盤に出てくる彼女の場面を見直すと、最初から全部知っていたことがわかる情報が隠れている。
読んで見たくなったら——『PLUTO』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 浦沢直樹の漫画が好きな人(特にMONSTER、20世紀少年)——構造の作り方が同じなので、間違いなく合う
- 謎が謎のまま進む展開に耐性がある人——中盤まで答えを出さない作りなので、忍耐と信頼が要る
- SF設定を「ギミック」ではなく「問い」として使っている作品が好きな人
- 声優の演技の細部を聴く人——セリフの少ないシーンに情報が詰まっているので、音を丁寧に聴く人ほど得をする
合わない人
- アクションや展開の速さを求めている人——全体的にテンポは遅め。戦闘より会話と沈黙で進む
- 手塚アトムへの思い入れが強すぎる人——原作リスペクトはあるが、かなり別の話になっているので、期待値のすり合わせが必要
- 「スッキリ解決する」結末が好きな人——終わり方は人を選ぶ。後味が軽くはない
次に見るなら
MONSTER——浦沢直樹原作の実写アニメ化作品。天才外科医と謎の殺人鬼を巡るサスペンスで、PLUTOと同じく「人間の中の悪とは何か」を問い続ける構造。謎が謎を呼ぶ展開の作り方と、脇キャラの作り込みがほぼ同じ文法で書かれている。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX——ロボットと人間の境界、記憶と自己同一性の問いが好きならこちらも必須。PLUTOよりアクション比率は高いが、根底にある「義体や記憶を持つ存在が自分であるとはどういうことか」という問いが共鳴する。
ヴィンランド・サガ——ジャンルは全く違うが、「憎しみを原動力にして生きてきた人間が、それを手放した後に何を見つけるか」というテーマがPLUTOと鏡合わせになっている。暴力と赦しの話として並べて見ると、両方の解像度が上がる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
『PLUTO』はU-NEXTおよびNetflixにて視聴可能です。U-NEXTは月額制で見放題ライブラリに含まれており、Netflixでもオリジナルタイトルとして全話配信されています。どちらのサービスでも高画質で全話一気見できるため、気になる方はぜひチェックしてみてください。
よくある質問
まとめ
『PLUTO』はU-NEXTおよびNetflixにて視聴可能です。U-NEXTは月額制で見放題ライブラリに含まれており、Netflixでもオリジナルタイトルとして全話配信されています。どちらのサービスでも高画質で全話一気見できるため、気になる方はぜひチェックしてみてください。
