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二十面相の娘
| 放送年 | 2008年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 22話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | bones |
チコは富豪・美鎌家の娘で、両親の死後、叔父母に預けられる。叔母は美鎌家の財宝を狙い、チコに毒を盛る。しかしある日、怪盗二十面相に誘拐されたチコは、彼の一味に加わることを決意する。
作品概要・あらすじ
あらすじ
名家・美鎌家の一人娘チコは、両親を亡くしたのち叔父夫婦の屋敷に引き取られる。しかし財産を狙う叔母から毒を盛られ、孤独な日々を送っていた。そんなある夜、屋敷に忍び込んだ怪盗・二十面相がチコを連れ去る。始まりは誘拐だったが、チコは二十面相とその仲間たちとの生活の中で、初めて「家族」のような温もりを知る。正体不明の怪盗が彼女に遺したものとは——少女の成長と謎を描いたアクション・ミステリー。
みどころ・魅力
① 怪盗・二十面相とチコの独特の絆
誘拐という形で始まる二人の関係が、物語を通じて独特の信頼へと変化していく。親でも友人でもない不思議な絆が作品の核心にあり、チコの視点から描かれる二十面相の素顔がじわじわと明かされる構成が引き込まれる。
② 昭和初期風の退廃的・耽美な世界観
大正〜昭和初期を思わせるレトロモダンな舞台設定と、江戸川乱歩作品へのオマージュが随所に散りばめられている。怪盗もの特有の華麗さと、どこか哀愁を帯びた空気感が同居する美術設計は、ほかのアニメにはない独自の雰囲気を醸し出している。
③ 少女の自立と成長を描くドラマ性
チコは物語後半、二十面相の失踪を経て自分の力だけで生き抜こうとする。守られる存在から自ら動く存在へと変化する成長譚としての側面が強く、アクションとサスペンスを軸にしながら、内面的な深みも楽しめる作品になっている。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 富沢信雄 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 土屋理敬 |
| キャラクターデザイン | 堀川耕一 |
| 音楽 | 三宅一徳 |
| 美術監督 | 小倉宏昌 |
| 音響監督 | 菊田浩巳 |
| OP | 369「霞」 |
| ED | 平野綾「Unnamed world」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「二十面相の娘」というタイトルだけで、なんとなく手に取ってしまった。怪盗ものっぽい、大正浪漫っぽい、江戸川乱歩っぽい雰囲気——そのどれかが好きな人間には、タイトルだけで十分だ。最初に見たとき、正直なところ「このチコという子、扱いにくそうだな」と思った。富豪の令嬢で毒を盛られて怪盗に誘拐される、という導入が割とスムーズすぎて、もう少し引っ張ってほしかった気もした。でも2回目に通して見直したとき、あの「あっさり感」こそがチコというキャラクターの本質だと気づく。彼女はそもそも、拾われることを望んでいた。そういう子どもだった。序盤の軽さは欠点じゃなく、設計だった。
選ばれた家族ではなく、選んだ居場所の話
この作品を「怪盗ものアクション」として見ようとすると、微妙にズレた感触が残る。アクションはある。謎解きもある。でも、この作品が本当に描いているのは——「血縁と財産に縛られた子どもが、自分で選んだ場所に着地するまで」の話だ。
チコは富豪・美鎌家の娘として生まれたが、両親を失った後に預けられた叔父母は彼女を「財産へのアクセス権」としか扱わない。毒を盛られる、という展開はフィクションとしての誇張ではあるけれど、「この子は家族に食われかけていた」という事実の重さは確かに刻まれる。そこに現れる二十面相は、怪盗だ。社会的には悪だ。でもチコが初めて出会う「自分を人間として扱う大人」でもある。
チコが二十面相の一味に加わることを「決意する」という点が重要で、彼女は連れ去られたのではなく選んだ。子どもが「安全な檻」より「危険な自由」を選ぶ——この構図は古典的だが、チコの場合は年齢や環境を考えると、その選択の重みがじわじわと効いてくる。
2008年という時代のアニメとして見ると、テンポも作画も今の基準とはだいぶ違う。でも、この「居場所を自分で選ぶ」というテーマは、むしろ今のほうが響くかもしれない。血縁であることと、家族であることは、別の話だ——という当たり前の事実を、この作品はチコの背中越しに静かに語る。押しつけがましくないのが好きだ。
平野綾が演じる美甘千津子というキャラクターは、チコと対照的な位置にいる。彼女の存在が物語に複雑な層を加えていて、単純な善悪の構図を崩す役割を担っている。平野綾の当時の演技が、このキャラクターに独特の屈折感を与えていた。2回目に見て、千津子の台詞のニュアンスをもう少し拾えた気がする。
特に刺さったシーン
終盤、チコが二十面相の一味の「外側」に出ざるを得なくなる展開がある。それまでずっと、怪盗団という「動く家」の中にいたチコが、初めてその外から自分の居場所を眺めることになる。このとき彼女の表情に、泣いてもいないのに何かが滲むような演出があって——正確にはそれが声なのか作画なのか判別しにくいのだが、総合して「刺さった」という記憶だけが残っている。アニメで一番やっかいなのは、こういう「どの要素かわからないが確実に刺さった」シーンだ。
新井里美が演じるトメは、コメディリリーフ的な役割もあるキャラクターで、序盤は「まあそういう人いるよな」程度で流していた。でも中盤以降、トメがチコに対してふと見せる母性のようなものが、じわじわ効いてくる。新井里美のあの声の質感——柔らかさの中にある芯の固さ——が、このキャラクターにちょうどよかった。
沢城みゆきと佐藤利奈も出演しているが、この2人がいるとどうしても耳が追ってしまう。無意識に「どのキャラだ」と探してしまうのはオタクの癖で、それはそれで集中力を削ぐのだが、悪くない。
読んで見たくなったら——『二十面相の娘』はDMM TVで視聴できる(14日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 大正〜昭和初期の雰囲気、洋館、怪盗、といったキーワードに反応する人
- 子どもが主人公で、大人と対等にぶつかる物語が好きな人
- 派手なアクションより「居場所」「帰属」といったテーマの作品を好む人
- 2000年代後半のアニメの空気感に郷愁を感じる人
- 江戸川乱歩や少年探偵団的な世界観が好きな人
合わない人
- 怪盗ものとしてトリックや謎解きの精巧さを期待する人(そちらは主軸ではない)
- テンポが速くて展開の多い作品を好む人
- 現代的な作画クオリティを絶対条件にしている人
- 主人公の成長よりアクションのカタルシスを求める人
次に見るなら
「家族でない大人と子どもの、本物の信頼関係」という点では、未来少年コナンが近い。1978年の作品だが、子どもが理不尽な世界と大人のエゴに抗いながら自分で切り開いていく構図は、二十面相の娘と根っこが似ている。古さを受け入れられるなら、間違いなく見る価値がある。
謎と秘密を抱えた大人たちの中に子どもが巻き込まれる、という点では灰羽連盟も挙げたい。世界観も雰囲気も全然違うが、「自分がどこに属するのか」を静かに問い続ける構造が共鳴する。2002年の作品で、今なお独特の余韻が残る。
もう少し娯楽寄りに行くなら、ストライクウィッチーズではなく——少女革命ウテナを勧めたい。「用意された場所から逃げる少女」という核は二十面相の娘と共鳴するし、象徴的演出の密度は段違いに高い。ただし覚悟が要る。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
『二十面相の娘』はDMM TVで配信中です。レトロモダンな世界観と少女の成長を描いた本作を、ぜひDMM TVでお楽しみください。
よくある質問
まとめ
『二十面相の娘』はDMM TVで配信中です。レトロモダンな世界観と少女の成長を描いた本作を、ぜひDMM TVでお楽しみください。
