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ふしぎの海のナディア 劇場用オリジナル版
| 放送年 | 1991年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Gainax |
ガーゴイルとネオ・アトランティスの敗北から3年後、世界を支配しようとする新たな脅威が現れた。ガイガーは高度なロボット技術を使い、世界戦争を引き起こし、破壊後の荒廃した世界を支配しようとしている。ナディアとジャンは再び世界を救うために立ち上がるが、今回は世界そのものから守る戦いになるのだった。
作品概要・あらすじ
あらすじ
ガーゴイルとネオ・アトランティスの壊滅から3年。平和な日々を取り戻したかに見えた世界に、新たな脅威が迫る。高度なロボット兵器を擁する野心家・ガイガーが世界規模の戦争を引き起こし、廃墟となった地球を支配しようと動き出したのだ。かつて世界を救ったナディアとジャンは、今度は世界そのものを守るために再び立ち上がる。みどころ・魅力
① TVシリーズの3年後を描く正統続編
テレビシリーズの結末から3年後を舞台にしており、成長したナディアとジャンの姿を映画ならではの映像クオリティで堪能できる。当時のファンにとっては懐かしさと新鮮さが同居する、感慨深い一作となっている。② スケールアップした世界規模のアクション
テレビシリーズを超える規模で描かれる戦闘と冒険が本作の見どころのひとつ。ロボット兵器を駆使した新たな敵ガイガーとの攻防は、劇場版ならではの迫力ある作画とともに展開される。③ ナディアとジャンの関係のその後
シリーズを通じて育まれてきたナディアとジャンの絆が、本作ではどのように描かれるかも注目ポイント。ラブコメ要素も健在で、二人の関係性の変化がドラマに深みを加えている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 青野昌 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 高田耕一、貞本義行 |
| 音楽 | 鷺巣詩郎 |
| 美術監督 | 菊地正典 |
| 音響監督 | 清水勝則 |
| OP | 松下 里美「A Smile Will Someday…」 |
| ED | 大森絹子「My Precious Trick Star」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——「アレ」の実物を確かめに行った日
ナディア本編が好きで、だからこそ劇場版の評判は耳に入っていた。「アレはちょっと……」という、アニメオタク特有の濁し方で語られる作品。最初に見たのはそういう「覚悟を持って確かめに行く」モードだった。
で、実際どうだったかというと——評判通りではあるし、評判通りだけでもなかった。本編のナディアとジャンが好きな人間として、この劇場版はかなりしんどい90分だ。同時に、1991年にこういうものが劇場にかかっていたという事実そのものには、変な感慨がある。OVA全盛期の空気を吸って育ったような作品の匂いがする。
日高のり子のジャンは健在で、そこだけは本編から地続きのテンションがある。大塚明夫のネモが画面に出ると「ああ、ちゃんとこの世界だ」と少し安心する——という感覚が、逆に切なかった。
「名作の後」に作られたものが抱える、逃れられない引力
ふしぎの海のナディア劇場版が語られるとき、どうしても本編との比較で語られる。それは仕方のないことで、そもそもこの映画は本編という巨大な前提の上に乗っている。ガーゴイルとネオ・アトランティスの敗北から3年後——というのは続編として整合性のある設定だが、「なぜ今また世界の危機なのか」という問いへの答えが、本編ほど丁寧に積み上げられていない。
ガイガーという新たな敵が高度なロボット技術で世界を征服しようとする、という構図は本編の焼き直しに見える。これを批判するのは簡単だ。でもひとつ視点を変えると、この映画が正直に体現しているのは「人気作の続きを作るとはどういうことか」という問題そのものだ。本編でナディアとジャンが経験したことの重さ、二人が背負ったものの大きさ——それをもう一度動かすためには、それに見合う理由が必要になる。劇場版はその「理由」の説得力の部分で、本編に届いていない。
ただ、これを「失敗作だから見なくていい」と切るのは違うと思っている。本編のナディアというキャラクターは、孤独と自己否定を抱えながらも誰かを守ろうとする子だった。その設定は劇場版でも生きていて、日高のり子の声が乗ると、確かにナディアはそこにいる。大塚明夫のネモの重さも、井上喜久子のエレクトラの凜とした佇まいも、キャラクターとしての厚みを声が補完している部分がある。
劇場版のテーマを一言でいうなら「惰性ではなく意志で選ぶ」だと個人的には読んでいる。ナディアとジャンがまた戦うのは、前回の流れでそうなったのではなく、自分たちで選んだからだ——という筋書きになっている。そのメッセージ自体は悪くない。ただそれを90分で説得力を持って描けたかどうか、というと首を傾けたくなる。本編が全39話かけて積み上げたものを、圧縮して再演しようとした無理が出ている。
この映画を見ることの意味は、本編ファンとして「あの二人のその後を一応見た」という確認作業に近い。そこに価値がないとは言わない。ただ、期待値の調整は必要だ。
特に刺さったシーン
終盤、ナディアとジャンが共同戦線を張るくだりで、日高のり子の声が少し低くなる瞬間がある。本編の頃の、あの頑固で感情をぶつけてくるナディアというよりは、3年という時間を経た人間の声色になっていて、そこだけ妙にリアルだった。成長を「セリフで説明する」のではなく、声の質感だけで出してくる。日高のり子がこのキャラクターをどれだけ自分のものにしているかが一瞬でわかる。
大塚明夫のネモは出番が限られているが、登場するたびに画面の重力が変わる。絵の密度が落ちているカットでも、声が入ると「この人はネモだ」と思わせる。声優の仕事がアニメを支えているという当たり前の事実を、逆説的に実感させてくれる映画でもある。
堀内賢雄のサンソン、松本保典のエーコーのやり取りは、本編のコメディラインを引き継いでいて、その部分はちゃんと機能している。場が重くなりすぎたとき、二人が出てくると空気が緩む。こういう「場の調整弁」としてのキャラクターを声で作れる人たちが揃っていたことは、この映画の数少ない安定要素だった。
読んで見たくなったら——『ふしぎの海のナディア 劇場用オリジナル版』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ふしぎの海のナディア本編を全話見ていて、ナディアとジャンのその後が気になっている人
- 90年代初頭のアニメの空気感——OVAと劇場版が混在する時代の熱量——をそれ自体として楽しめる人
- 声優のキャスト陣(大塚明夫、日高のり子)のファンで、この作品でのパフォーマンスも押さえたい人
- 「評判の悪い続編」を自分で確かめたい性分の人
合わない人
- 本編を見ずにこの劇場版から入ろうとしている人(前提がないと話が成立しない)
- 本編のクオリティを期待して見る人(作画密度・テンポ・脚本の練度すべてが異なる)
- アクション・冒険ものとして純粋にエンタメを求める人(カタルシスの設計が弱い)
次に見るなら
まず迷わずふしぎの海のナディア(TVシリーズ)を見てほしい。dアニメストア・Huluで配信中。全39話、中盤に「島編」という有名な低迷期があるが、それを含めてひとつの作品だ。劇場版を見た後に本編を見ると、あの世界がどれだけ丁寧に積み上げられていたかが逆に見える。
冒険とSF、少年少女の成長譚という軸でいくなら天空の城ラピュタは外せない。ナディアとジャンのキャラクター造形はラピュタのシータとパズーへのオマージュが随所にある。見比べると「あ、ここか」という発見が続く。
90年代劇場版アニメの雰囲気を続けて追いたいなら機動警察パトレイバー 2 the Movie(1993年)がある。こちらは押井守の作品で、世界観の密度と脚本の練度が高く、同時期のアニメとして対照的な完成度を持つ。「同じ時代にこういうものも作られていた」という文脈で見ると面白い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ふしぎの海のナディア 劇場用オリジナル版』は、現在dアニメストアおよびHuluで視聴できます。テレビシリーズを見終えた方はもちろん、本作単体でも楽しめる内容ですので、ぜひお好みのサービスでチェックしてみてください。