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ふしぎの海のナディア
| 放送年 | 1990年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 39話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Gainax |
1889年、世界は技術革新の最盛期にあった。人類が未来へ進む中、失われたアトランティス帝国の栄光を復活させることに執着する悪の勢力ガーゴイルが、世界征服の計画を開始する。少女ナディアは若き発明家ジャン・ラルティークと、潜水艦ノーチラス号の謎の艦長ネモの協力を得て、世界を救うため戦うことを決意する。
作品概要・あらすじ
あらすじ
1889年、万国博覧会に沸くパリ。発明好きの少年ジャンは、サーカスで芸を披露する褐色の少女ナディアと出会います。彼女が首から下げる謎の宝石「ブルーウォーター」を狙う一味グランディスに追われ、二人は逃避行の果てに海へ。そこへ現れたのは、伝説の潜水艦ノーチラス号と謎多きネモ船長でした。ブルーウォーターに隠された秘密、そして世界征服を企む組織ガーゴイルの陰謀——。少女ナディアは自らの出自と運命を知るため、ジャンとともに大海原をめぐる壮大な冒険へと身を投じていきます。みどころ・魅力
① ガイナックスが描く王道冒険活劇
ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』に着想を得つつ、空・海・島とロケーションを変えながら展開するスケールの大きな冒険譚。庵野秀明が監督を務め、メカニックや戦闘シーンの密度の高い作画は今なお高い評価を受けています。先の読めないストーリー展開が視聴者を引き込みます。② ナディアとジャンの瑞々しい成長物語
気が強く心を閉ざしがちなナディアと、まっすぐで前向きなジャン。正反対の二人がぶつかり合い、支え合いながら少しずつ距離を縮めていきます。思春期の揺れや葛藤を丁寧に描く人間ドラマは、冒険活劇の枠を超えた本作の大きな魅力です。③ ネモ船長とノーチラス号が彩る重厚なSF
謎に包まれたネモ船長と万能潜水艦ノーチラス号、そして世界征服を狙う組織ガーゴイル。失われた古代文明とブルーウォーターの秘密が絡み合い、物語は壮大なSFへと収束していきます。重層的な世界設定が見応えを生み出します。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| キャラクターデザイン | 貞本義行 |
|---|---|
| 音楽 | 鷺巣詩郎 |
| 美術監督 | 菊地正典 |
| 音響監督 | 清水勝則 |
| OP | 美穂森川「Blue Water」 |
| ED | 美穂森川「Yes! I Will」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
子供の頃の記憶では、ジャンというのはどうにも好きになれない少年だった。発明だ科学だと一人で盛り上がって、ナディアに振り回されて、それでもへこたれない。その「めげなさ」が、当時はなぜか鼻についた。大人になって頭から見返して、最初に思ったのが「あれ、こいつこんなにいいやつだったか」だ。記憶のジャンと画面のジャンがまるで違う。たぶん子供の私は、ナディアにまっすぐ向かっていけるジャンが、少しだけ羨ましかっただけなんだと思う。序盤、手作りの飛行機械が空を滑り出すところで、もう一気に引き戻された。1990年の絵が、いまでもちゃんと風を切っている。
「人間なんて嫌い」と言い張る少女の、ほんとうの傷
この作品は、海底冒険とアトランティスとノーチラス号の物語ということになっている。でも何度か見返すと、骨組みはもっと小さくて個人的なところにある。ナディアという少女が、世界をどれだけ拒んでいるか、という話だ。彼女は人間が嫌いだと繰り返す。肉を食べない。科学を信じない。ジャンの善意すら、最初はまっすぐ受け取れない。子供向けの冒険活劇にしては、主人公の少女がここまで頑なに「愛されること」を拒むのは、よく考えると相当に重い。
面白いのは、その頑なさが意地悪や高慢から来ているわけではない、と途中で分かってくる構造だ。自分が何者なのか分からない、どこから来たのかも分からない。ブルーウォーターという首飾りだけが、自分と世界をつなぐ細い糸になっている。寄る辺のなさを抱えた人間は、先に裏切られないように、自分から世界を突き放す。ナディアの「人間が嫌い」は、憎しみというより、傷つかないための予防線なんだと思う。だから彼女は、優しくされるたびに不機嫌になる。
そこへジャンの、ほとんど無自覚な楽観がぶつかる。彼は世界を疑わない。人を疑わない。明日は今日よりよくなると本気で信じている。子供の頃の私が苛立ったのは、たぶんこの「疑わなさ」だった。でも大人になると、ナディアの傷を溶かせるのは正論ではなく、この鈍いくらいの善意だけなんだと腑に落ちる。中盤以降の停滞気味のパートですら、二人がぶつかって、黙って、また少し近づく、その反復のために必要な時間だったと思える。冒険の皮をかぶった、拒絶と受容の話。ガイナックスは少女の心の硬さを、海の深さで描こうとしていた。
特に刺さったシーン
やはりネモ艦長まわりだ。大塚明夫の声が、序盤からずっと効いている。多くを語らないのに、言葉の底に重たいものが沈んでいるのが分かる声で、ノーチラス号という鉄の塊そのものに体温を与えていた。艦長が静かに過去の影をにじませる場面では、台詞の意味より先に、声の温度で「この人は何かを失った人だ」と伝わってくる。あの低さは、子供の頃はただ怖かったが、いま聞くと哀しい。
もう一つは、ジャンがナディアに本気で言い返す終盤の展開。日高のり子のジャンは、普段ふわふわ明るいぶん、本気の声になった瞬間の落差がすごい。声が一段低く、震えながら通る。ここでようやくナディアの予防線に最初のひびが入る。エレクトラを演じる井上喜久子の、抑えた色気と痛みのある芝居も忘れがたい。冒険ものの賑やかさの裏で、声の芝居が一番静かに刺してくる作品だった。
読んで見たくなったら——『ふしぎの海のナディア』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 主人公が素直に可愛くないタイプの物語を、むしろ面白がれる人
- ラピュタの空気感や、ジュール・ヴェルヌ的な機械と冒険のロマンが好きな人
- 声優の芝居で物語を聴くように見る人。大塚明夫や日高のり子の名前で身を乗り出せる人
- 少年少女がぶつかって、すれ違って、また少し近づく時間を待てる人
合わない人
- テンポよく事件が解決し続ける冒険活劇を期待している人
- 主人公にずっと感情移入できないと辛くなる人。ナディアは長く頑ななままだ
- 中盤の停滞気味なパートを飛ばさず見るのがしんどい人
- 90年作画の手触りより、現代的な画面の滑らかさを求める人
次に見るなら
天空の城ラピュタが好きなら、まず間違いなく地続きで楽しめる。空と海の違いはあれ、少年少女と機械とロマン、そして大人たちの欲望という骨格がよく似ている。ナディアの原案の空気を、もう一本浴びたくなったときに。
ガイナックスの熱量そのものに惹かれたならトップをねらえ!を。短い尺に、無茶と本気と泣きどころを全部詰め込んだ作品で、スタッフの「やりすぎる」体質がナディアと同じ血で流れているのが分かる。
少女の心の硬さと、それが少しずつ溶けていく過程に刺さった人には新世紀エヴァンゲリオンを。拒絶と承認というテーマが、別の角度からもっと容赦なく掘り下げられている。同じ作り手の指紋を探す楽しみもある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ふしぎの海のナディア』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluで配信されており、これらのサービスで視聴できます。複数の動画配信サービスに対応しているため、すでに加入中のサービスがあればそのまま楽しめます。これから視聴を始める方は、月額料金や無料体験の有無を比較して、自分に合ったサービスを選ぶとよいでしょう。
