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劇場版BEM~BECOME HUMAN~
| 放送年 | 2020年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Production I.G |
物語はテレビシリーズから2年後を舞台に、ソニアが「人間型怪物」の追跡を続ける様子を描く。彼女の捜査は製薬会社ドラコケミカルへ向かい、ベムそっくりの男ベルム・アイズバーグと出会う。一方、ベロはベラが普通の少女として生きられるよう独力で戦い続けている。
作品概要・あらすじ
あらすじ
テレビシリーズから2年後。刑事ソニアは「人間型怪物」の存在を追い続け、その捜査は大手製薬会社・ドラコケミカルへと行き着く。そこでベムにそっくりな謎の男・ベルム・アイズバーグと出会い、事態は新たな局面を迎える。一方、ベロは仲間のベラが普通の少女として生きられるよう、誰にも頼らず孤独な戦いを続けていた。人間と怪物のはざまで揺れる三者の運命が、劇場版で再び動き出す。みどころ・魅力
① テレビ版の続きを描く「2年後」の物語
テレビシリーズのその後を描く正統続編として、ベム・ベラ・ベロそれぞれのその後が丁寧に掘り下げられる。シリーズを観てきたファンほど感情移入しやすく、積み上げてきたキャラクターへの愛着が劇場版でさらに深まる構成になっている。② 製薬会社の陰謀と「ベルム」の正体をめぐるサスペンス
ドラコケミカルという巨大組織を軸に、ベムそっくりの人物・ベルム・アイズバーグの存在が謎を呼ぶ。人間型怪物の秘密とはなにか——陰謀と真実が絡み合うサスペンス展開が全編を通じて張り詰めた緊張感を生んでいる。③ ベロの孤独な奮闘と仲間への想い
劇場版で特に印象的なのが、ベロが「ベラを普通の女の子として生かす」ために独力で戦い続けるエピソード。仲間のために自分を犠牲にする姿がアクションと感情の両面で描かれ、シリーズ屈指の見せ場となっている。キャスト・声優一覧














スタッフ
| 監督 | 池畠博史 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 村田蓮爾 |
| キャラクターデザイン | 松本美乃 |
| 美術監督 | 貴志泰臣、金子雄司 |
| 音響監督 | 亀山俊樹 |
| ED | リブ「unforever」 |
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感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
TVシリーズのBEMはリアルタイムで見ていた。妖怪人間ベムのリメイクという企画自体が「そんな無茶な」という感じで、でも実際に見てみたら現代劇として意外にちゃんと機能していた。あの手触りが好きだったので劇場版があると知ったとき、迷わず足を運んだ。
「BECOME HUMAN」というタイトルが、劇場版の前から頭に引っかかっていた。TVシリーズを通じてずっと彼らが望んでいたこと——それをそのままタイトルにしてしまう、この直球さがBEMらしいと思った。期待と少し身構えを同時に持って席に座ったのを覚えている。映画館の暗闇の中で、あの重さのある音響にスタートから包まれると、TVの質感とは別の緊張感が走った。製薬会社「ドラコケミカル」という新たな軸が早々に示されて、「あ、これは続編ではなくちゃんとした劇場版だ」と少し安堵した。
「人間になりたい」という願いを、人間側が兵器に変える話
BEMという作品を一言で言ってしまえば、「化け物が人間になりたがっている話」だ。TVシリーズからずっとそこにある。でも劇場版が突きつけてくるのは、もう一段ひねった問いだと思う——「人間になりたい」という切望を、人間が逆手に取って利用する構造の話だ。
ドラコケミカルが追っているのは「人間型怪物」というカテゴリーだ。ベムに酷似した存在ベルム・アイズバーグの登場は、単なるビジュアル的な驚きではなく、問いかけの形をしている。人間に近い見た目を持ち、人間のように振る舞う怪物——それを製薬企業が研究・管理しようとするとき、「BECOME HUMAN」というタイトルの意味が反転してくる。自発的に人間を目指す者と、人間によって人間に近づけられた(あるいは近く見せかけられた)者。この二つは似ているようで、根本のところで全然違う。
ベロが独力でベラを守ろうとしているパートは、そのコントラストをさらに鮮明にする。彼には頼れる組織も肩書きも社会的な足場も何もない。それでも動く。「人間になりたい」という願いを持ちながら、ひたすら他者のために消耗する姿は、「人間らしさとは何か」という問いへの、セリフでも説明でもない回答として機能している。
ソニアが捜査を進める中で製薬会社の内部に踏み込んでいく構成は、社会機構そのものがこの「利用の構造」を内包していることを示唆している。怪物を怪物扱いするのは個人の偏見だけじゃなく、企業と資本と組織の論理でもある——という視点がTVシリーズより明確に打ち出されているのが、劇場版をただの補完作品で終わらせていない部分だと思う。
特に刺さったシーン
市道真央が演じるベラの、感情を押し殺したときの声の質が好きで、終盤に向けて彼女の演技がじわじわと積み重なっていくのが聞いていて苦しい。「普通の少女として生きたい」という願いを持ちながら、それが許されない状況に追い込まれていく場面で、声が震えるわけでも絶叫するわけでもなく、静かに何かを飲み込む演技をする。あそこで泣かせにきないのが正直刺さった。
諏訪部順一の芝居は、あのどこか乾いた重みがある声質そのものがBEMの世界観に合っている。派手な見せ場よりも、抑えた台詞で場面の空気が変わる瞬間の方が印象に残る。劇場のスクリーンサイズと音響で聞くと、TVで見ていたときより一つ一つの間が濃く感じられた。
ベルム・アイズバーグと初めて向き合うシーンの、「これはベムではない」と観客が理解していく設計がうまい。見た目が似ているからこそ、どこかがずれているという感覚が先に来て、それが何なのかを引っ張り続ける。正体の輪郭が見えてきたとき、「BECOME HUMAN」というタイトルの重さが急に変わる。このタイミングの計り方は、劇場版サイズの尺だからこそできたことだと思う。
読んで見たくなったら——『劇場版BEM~BECOME HUMAN~』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズのBEMを完走していて、キャラクターへの思い入れがある人
- 「怪物と人間の境界」というテーマに飽きずに向き合える人
- 派手なアクションより、重めの空気と台詞の積み重ねで見せるスタイルが好きな人
- 市道真央・諏訪部順一・小西克幸の演技を劇場音響で聞いてみたい人
- 企業の論理が絡む社会派ホラーに惹かれる人
合わない人
- TVシリーズを未視聴で、劇場版単体で入ろうとしている人(前提知識が必要)
- カタルシスのある痛快な展開を期待している人(基本的に重い)
- ホラー演出や暗い映像が苦手な人
- テンポよく話が進むエンタメ映画を求めている人
次に見るなら
「人間と異形の境界」という軸でBEMに近いのがデビルマン crybabyだ。人間社会に溶け込もうとする存在が、社会の側から拒絶される構造はBEMと地続きにある。ただしこちらはもっと直接的で容赦がなく、後半の展開は覚悟して臨んだほうがいい。
企業と組織が「人外の力」を管理しようとする陰謀劇という文脈ではDARKER THAN BLACK -黒の契約者-が近い。主人公の感情を切り離した行動原理と、世界の裏側で動く大きな意志の構図は、BEM劇場版が持つ「社会機構と怪物」の緊張感と似た読み心地がある。
ベラのパートのような「普通として生きたい、でも普通になれない」という痛みに共鳴したなら、東京喰種トーキョーグールを見てみる価値はある。人間でも怪物でもない存在が「どちら側に立つか」を問われ続ける構造は、BEMが描いてきたテーマの延長線上にある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『劇場版BEM~BECOME HUMAN~』は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで視聴できます。いずれも月額サブスクで見放題対象のため、追加料金なしで手軽に楽しめます。テレビシリーズをまとめて観てから劇場版へ続けて視聴するのがおすすめです。

