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ジョゼと虎と魚たち
| 放送年 | 2020年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | bones |
大学生の常男と、歩くことができず家を出たことがほとんどない少女ジョゼの関係を描く。常男が朝の散歩中のジョゼと祖母を見かけたことで、二人は出会う。ジョゼは初めて家の外の世界を経験し、常男と一緒に様々な場所へ行くようになる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
脚の不自由な少女・ジョゼは、祖母に引きこもるように育てられ、外の世界をほとんど知らないまま生きてきた。ある朝、大学生の常男はベビーカーを押して坂を駆け下りるジョゼたちに遭遇し、そのひょんな出会いから二人の交流が始まる。初めて海を見て、夢中で絵を描き、誰かと並んで歩く――ジョゼにとってすべてが初めての体験だった。臆病で棘のある言葉の奥に、豊かな感情を秘めたジョゼと、夢と現実の狭間で揺れる常男が、互いの孤独に触れながらゆっくりと心を通わせていく物語。
みどころ・魅力
① 美しすぎる映像と音楽が紡ぐ情緒
スタジオボンズが手がけた繊細な色彩と光の表現が、ジョゼの視点から映し出す「初めての世界」を鮮やかに描き出す。Eve、中村佳穂らによる楽曲は場面の感情を直接心に届け、映像と音楽が一体となった没入感は劇場アニメならではの体験だ。
② 不器用な二人が少しずつ変わっていくリアルな関係性
ジョゼと常男の関係は、甘いロマンスだけでなく、すれ違いや傷つけ合いも丁寧に描かれる。お互いの弱さをさらけ出しながら変化していく過程は、理想化されていないぶん深くリアルで、見終わった後も長く心に残る。
③ ジョゼという唯一無二のキャラクターの魅力
毒舌で頑固、しかし内側には誰より繊細な感受性を持つジョゼは、アニメ史に残る個性的なヒロインだ。彼女が初めて海を見るシーン、絵に向かうシーンなど、感情が爆発する瞬間の描写は、この作品でしか味わえない唯一無二の輝きを放っている。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | タムラコータロー |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 絵本奈央 |
| キャラクターデザイン | 飯塚晴子 |
| 音楽 | エバン・コール |
| 美術監督 | 金子雄司 |
| 音響監督 | 若林和弘 |
| OP | エヴァン・コール「Take Me Far Away」 |
| ED | イヴ「蒼のワルツ」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「ジョゼと虎と魚たち」というタイトルだけ知っていて、長いこと後回しにしていた。田辺聖子の原作は読んでいたし、実写版も記憶にあった。だからこそ逆に「アニメ化の必然性あるの?」みたいな斜に構えた見方で再生ボタンを押した。
冒頭10分で、その疑問はどこかへ消えた。
アニメだからこそ描けるジョゼの「内側の世界」があった。彼女が本の中で見てきた虎も魚も、あの色彩で表現されると、現実の貧しさと空想の豊かさの対比が皮膚感覚でわかる。2回目を見たとき気づいたのは、序盤の日常描写がどれだけ丁寧に「動けない人間の時間の流れ方」を積み上げているかということだった。最初は流して見ていたカットに、全部意味があった。泣いた。
「守ってあげる」ではなく、「一緒に怖がる」という話
この映画を恋愛映画と括ると、何か大事なものを取りこぼす気がする。
松浦隼人(興津和幸)は、最初から「いい人」だ。でもこの映画が丁寧なのは、彼の善意が最終的に「負担」になっていく過程を、悪者を作らずに描くところだ。隼人はジョゼを助けようとする。ジョゼのために動く。それ自体は本物の感情なんだけど、いつの間にかジョゼが「助けてもらう側の存在」として固定されていく。
ジョゼというキャラクターが面白いのは、そこに抵抗するからだ。Lynnの声が絶妙で、ぶっきらぼうさの奥に「この人の同情はいらない」という芯がある。彼女は隼人に恋をしながら、隼人の「善意の重力」をずっと警戒している。
映画が本当に動き出すのは、ジョゼが「守られる客体」から「自分で選択する主体」になる瞬間だ。それは隼人との関係においてだけじゃなく、自分の人生そのものに対して。車椅子で移動できる範囲が広がったことで、ジョゼは「自分が本当に何を欲しがっているか」を初めて直視することになる。
隼人の留学という選択が入ってくる終盤の展開は、正直しんどい。でも、あの「しんどさ」がこの映画の誠実さだと思う。二人が「一緒にいたい」と思うことと、「それぞれの人生を生きなければならない」ことが、きれいに両立しない。その両立しなさをフィクションがごまかさない。
河西健吾が演じる諭吉は、隼人のことを一番冷静に見ている人物として機能している。諭吉が何気なく投げかける言葉が、隼人自身も気づいていない本音をえぐり出す場面が好きだ。ああいう「友人」の描き方ができる脚本は信頼できる。
「世界を見せてあげる」という構造は、どこか上下関係を孕む。この映画が最終的に辿り着くのは、ジョゼが「見せてもらう側」ではなくなることだ。それが切なくて、美しい。
特に刺さったシーン
水族館のシーンで、ジョゼが魚を見ながらほとんど言葉を失う場面がある。Lynnの芝居がここだけ「静かになる」んです。それまでの口の悪いジョゼとは別の息遣いで、ただ圧倒されている人間がそこにいた。声優の芝居で「無音の感情」を見せられると、ああこの役者はすごいなと素直に思う。
もう一つは終盤、二ノ宮舞(宮本侑芽)が絡む展開。あのシーンは最初に見たとき「ひどい」と思った。でも2回目で、舞というキャラクターが「悪意がない」分だけ残酷だということに気づいた。宮本侑芽の演技はまっすぐすぎて、だから傷つく。てらそままさきが演じる医師が短い出番でジョゼの孤独の歴史を一言で示す場面も、何度見ても胸が詰まる。
音楽も意図的に「感動させにかかる」タイミングをずらしていて、泣くタイミングを自分で決めさせてくれる感覚があった。それが好きだった。
読んで見たくなったら——『ジョゼと虎と魚たち』はABEMAで視聴できる(無料プランあり)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 恋愛映画だけど「恋愛だけじゃない何か」を求めている人
- 障害や身体的制限を持つキャラクターが「健常者に救われる」という構図に違和感を持ったことがある人
- 青春映画の「都合のよさ」に少し疲れていて、ちゃんとしんどい話を見たい人
- 声優の芝居で泣けるタイプ。Lynnのジョゼは本当にいい
合わない人・注意が必要な人
- ハッピーエンドで終わる恋愛映画を期待して見ると、後半がきつい。完全な「完結」を求める人には不完全燃焼かもしれない
- テンポが穏やかで、序盤の日常描写が長いと感じる人には退屈な時間があるかもしれない
- キャラクターに誰か一人でも感情移入できないと、それぞれの選択が「薄情」に見える可能性はある
次に見るなら
聲の形――聴覚障害を持つ少女と、かつていじめた側の少年の話。「ちゃんとすれ違い、ちゃんと傷つく」という点でジョゼと共鳴する。感情的な重さはこちらのほうが上かもしれないので、覚悟して見てほしい。
orange――「あのとき別の選択をしていたら」という後悔と、誰かのために行動することの意味を問う青春アニメ。ジョゼが持っている「時間と選択と後悔」のテーマが好きなら引っかかるはず。
若おかみは小学生!――一見ジャンルが違うが、「自分の意志で世界に踏み出す」という核心が近い。感情の扱い方が丁寧な映画が好きな人に、こっそり勧めたい一本。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ | |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
『ジョゼと虎と魚たち』(2020年劇場版アニメ)は、現在複数の主要配信サービスで視聴可能です。ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・Amazonプライムビデオ・DMM TVのいずれかに加入していれば、すぐに視聴をはじめられます。サブスクを活用してぜひ本作を体験してみてください。
よくある質問
まとめ
『ジョゼと虎と魚たち』(2020年劇場版アニメ)は、現在複数の主要配信サービスで視聴可能です。ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・Amazonプライムビデオ・DMM TVのいずれかに加入していれば、すぐに視聴をはじめられます。サブスクを活用してぜひ本作を体験してみてください。
