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攻殻機動隊ARISE ANOTHER MISSION
| 放送年 | 2013年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 1話 |
大企業・石宮インダストリーが国際テロ行為を行うという情報がリークされた。草薙素子と装甲警察は、反政府勢力から秘密データを奪取するため出動する。Surfaceを使用してプラグデータの奪取作戦を遂行する内容の、Microsoftの表面タブレットを日本で宣伝するための短編アニメーション作品である。
作品概要・あらすじ
あらすじ
大企業・石宮インダストリーが国際テロ行為を計画しているという情報がリークされた。草薙素子率いる装甲警察は、反政府勢力が保有する秘密データを奪取すべく出動する。最新技術を駆使した電脳戦と肉弾戦が交錯するなか、素子たちは極秘ミッションの遂行に挑む。ARISEシリーズの世界観を凝縮した短編作品。みどころ・魅力
① 素子と装甲警察の鮮烈なチームワーク
短編ながら草薙素子のリーダーシップと部隊の連携が密度高く描かれている。ARISEシリーズならではの若き素子の判断力と行動力が際立ち、シリーズファンはもちろん、初見の視聴者もキャラクターの魅力をつかみやすい。② 電脳戦とアクションを融合させたテンポの良い演出
情報奪取という知的なミッションと、ダイナミックな肉体・機械戦が短時間にぎゅっと詰め込まれている。攻殻機動隊シリーズ特有のSF的世界観をスピーディに体験できるのがこの作品の醍醐味だ。③ ARISE世界観を手軽に体験できる入口作品
本編ARISEシリーズへの導入として機能する短編であり、攻殻機動隊を初めて観る人にとってもキャラクターや世界観を把握しやすい構成になっている。短時間で攻殻の空気感を味わいたい人に最適な一作。スタッフ
| キャラクターデザイン | 黄瀬和哉 |
|---|
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
ARISEを一通り見終えて、関連作を漁っていたときに引っかかった。タイトルに「ANOTHER MISSION」とあって、番外編か補完映像かと思いながら再生したら、冒頭からいつもの素子が動いていて、ああARISEの世界線だなと確認できた。
ただ、正直に言う。ARISEの本編自体、記憶が混濁している。見たことは確かで、素子がまだ9課に属する前の話だったのは覚えているが、細かいエピソードの順番がもう怪しい。だからこの短編も、「あのシーンの前後か?」という補助線を引けないまま見た。それでも成立した。単品で見ても、攻殻の文法がわかっていれば入れる作りになっている。
2回目で気づいたのは、これがMicrosoftのSurface宣伝のために作られたということ。最初の視聴では完全に流していた。プラグデータの奪取作戦という枠組みの中にデバイス操作が溶け込んでいて、広告だと気づかないまま見終えていた。それはある意味で、この手の企業タイアップとしては最上位の出来だと思う。
道具がキャラクターになる——攻殻世界でのテクノロジー描写の作り方
攻殻機動隊という作品が長年やってきたことのひとつは、技術を「背景」に落とさないことだ。電脳化もサイボーグ化も、物語の舞台装置として機能しつつ、同時にキャラクターのアイデンティティや葛藤に直接絡む。本編シリーズがそれを正面から問い続けてきたのに対して、この短編はもっと軽い重力でそれをやっている。
Surface──現実世界に存在するタブレット──を作戦道具として組み込んだとき、普通の企業タイアップならそこで終わる。でもこの短編が面白いのは、道具の使われ方がARISEの素子のキャラクター性と微妙に合っている点だ。ARISEの素子はまだ組織への完全な帰属を持たない。自律的で、道具を選ぶ側にいる。だから「このデバイスで作戦を遂行する」という行為が、彼女のキャラクター造形と摩擦なく並んでいる。
タイアップアニメという形式は、どうしても「実在する商品をかっこよく見せる」という縛りが入る。その縛りの中でARISEの世界観を壊さずに着地させるには、世界観の根っこにある「道具と人間の関係性」というテーマを利用するしかなかったはずで、それが結果的にうまく機能している。
単なる宣伝として消費するには惜しいし、ARISEの番外編として深読みするには素材が足りない。その中間にある奇妙な立ち位置が、見終わったあとも引っかかり続ける理由だと思う。攻殻の文脈を知っていれば知っているほど、この短編の「道具論」的な側面が見えてくる。
特に刺さったシーン
プラグデータ奪取の作戦が動き始める序盤の展開。素子が状況を把握して指示を出すあの短いやり取りが、尺の短さの割に密度が高い。CVは坂本真綾で、ARISEの素子はSAC時代の素子とは声の質が違う──もう少し荒削りで、統率者というよりは実行者に近い。その感触がこの短編でも生きていて、短い台詞のなかに「まだ組織のトップではない人間」のニュアンスがある。
それから終盤の作戦完遂のくだり。派手な爆発や銃撃より、情報戦としての決着の付け方に攻殻らしさがある。電脳空間的な処理と物理的な行動が同時進行する構成は、短編でも手を抜いていない。「Surface使ってる!」という宣伝意図より先に、アクションとして見せ場として機能している。思わず少し前に戻して確認したのは、その奪取の瞬間の画面の切り替えが速くて、初見では追い切れなかったから。
読んで見たくなったら——『攻殻機動隊ARISE ANOTHER MISSION』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ARISEを見終えて関連コンテンツを全部回収したい人
- 攻殻世界の「道具と人間」の関係性に興味がある人
- 尺が短いのでとりあえず再生できる、という人(15分前後で完結する)
- タイアップアニメが実は意外とちゃんと作られているケースに興味がある人
合わない人
- ARISEを未視聴で、この短編から攻殻に入ろうとしている人(素子が誰かの前提がないと薄い)
- 攻殻にSAC以降の哲学的な問答を期待している人(そういう深度ではない)
- 明示的な広告成分が気になる人(気づいてしまうと少し醒める)
次に見るなら
まず言うまでもないが攻殻機動隊ARISEの本編が先。この短編はARISEのスピンオフ的位置付けなので、本編の素子の文脈を知ってから見るほうがずっと密度が上がる。「道具としての義体」「組織への帰属以前の素子」というテーマがARISE全体に通底していて、この短編はそのミニチュア版として機能する。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXは、ARISEとは別の素子像だが、情報戦・作戦行動の描写という意味では比較対象として見る価値がある。同じ「作戦を実行する素子」でも、組織の長としての重力があるSACと、ARISE/この短編の素子では質感がかなり違う。その差分を楽しめるなら。
毛色を変えるならPSYCHO-PASS。近未来の治安維持組織が技術を使って犯罪に対処するという構造が近く、「システムと人間のどちらに従うか」というテーマも攻殻の問題意識と地続きだ。ARISEが好きなら入り口として合いやすい。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『攻殻機動隊ARISE ANOTHER MISSION』は、dアニメストア・Amazonプライムビデオ・Netflixの3サービスで視聴できます。短編作品のため手軽に楽しめますので、ARISEシリーズの予習や復習としてもご活用いただけます。