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空戦魔導士候補生の教官
| 放送年 | 2015年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | ライトノベル |
| 制作 | diomedéa |
人類は魔法の鎧を纏った昆虫の脅威から逃れるため空中都市に住んでいる。そこで空中戦闘魔法師「ウィザード」が生まれた。浮遊する魔法師養成都市「ミストガン」に住む少年カナタ・エイジは、かつて精鋭「黒き剣士」と称賛されていたが、今は落ちぶれている。
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作品概要・あらすじ
あらすじ
魔法の鎧を纏った巨大昆虫「バニッシュ」の脅威により、人類は地上を追われ、空中浮遊都市へと移住した。この世界で生まれた空中戦闘魔法師「ウィザード」は、人類の守護者として育成されている。浮遊する魔法師養成都市「ミストガン」に暮らす青年・エイジ・カナタはかつて「黒き剣士」として名を馳せた精鋭だったが、ある事件をきっかけに落ちこぼれの烙印を押されてしまった。そんな彼に下された新たな任務は、問題ばかりの最底辺小隊「E601部隊」の教官を務めること。素行不良な三人の少女たちを率いて、カナタは再び空へと挑む。みどころ・魅力
① 落ちこぼれ教官と問題児たちの成長物語
かつての英雄が「ダメ教官」として再出発するというギャップが物語の核心。最底辺扱いの三人娘が訓練を重ねて実力をつけていく過程は王道でありながら熱く、各キャラクターの弱点や過去が丁寧に描かれているため感情移入しやすい。② スピード感あふれる空中バトル
魔法の鎧「イミテーター」を纏って繰り広げられる空中戦は、スピード・迫力ともに見応え十分。カナタの「黒き剣士」としての実力が垣間見えるシーンはとくに圧巻で、主人公の底知れなさを感じさせる演出が随所に散りばめられている。③ キャラクターそれぞれの個性と関係性の化学反応
猪突猛進な天才剣士・レイ、破壊力抜群だが制御不能なミスミ、射撃特化で臆病なアリサと、三者三様の個性がぶつかり合う。教官カナタとの掛け合いや部隊内の関係性がコミカルかつ温かく描かれており、バトル以外の場面も楽しめる。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 稲垣隆行 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 山口宏 |
| 原案キャラデザ | 甘味 みきひろ |
| 音楽 | 久米大作 |
| 美術監督 | 坂上裕文、加藤浩 |
| 音響監督 | 稲垣隆行 |
| OP | Iori Nomizu「D.O.B.」 |
| ED | la la larks「ハレルヤ」 |
関連作品
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・考察
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「教官モノ」というジャンルに弱い自覚がある。落ちぶれた元エリートが問題児を鍛える、というフォーマットはある種の様式美で、見る前から展開の9割が読める。それでも手を出してしまうのは、そのお約束をどこまで丁寧にやるか、というところに興味があるからだ。
2015年当時、松岡禎丞がまた主人公をやっている、という認識で再生した記憶がある。最初は完全にながら見で、「ああ、この手の話ね」と思いながら作業しつつ眺めていた。ところが2回目にちゃんと見直してみると、カナタが「黒き剣士」から落ちぶれるまでの経緯の描き方が思ったより誠実で、少し見る目が変わった。
浮遊都市ミストガンという設定も、最初は大げさだと思っていたが、あの閉鎖空間としての機能が後半の展開に効いていることに気づいて、ああそういう設計だったのかと。ながら見のつもりが、気づいたら手を止めていた。
「かつて強かった人間」を信じることの難しさと、それでも賭ける話
この作品を単純なハーレムアニメとして消費することは簡単だし、実際そういう見方をしても成立はする。ただ、2周目に入ってみると、中心にあるのは意外と「信頼の非対称性」だという気がしてきた。
カナタ・エイジという人物は、かつて最強と呼ばれながら今は落ちぶれており、周囲から軽蔑されている。それを主人公に設定するのはよくある話だが、この作品で面白いのは、レクティをはじめとするE601の面々が彼を信用しない理由がちゃんと説得力を持って描かれているところだ。実績のない指導者を信頼するのは合理的ではない。そこに反論できない。
松岡禎丞の演技がここで効いている。カナタは自分が信用されていないことを知ったうえで、それでも淡々と指導を続ける。声のトーンが終始低く抑えられていて、「俺を信じてくれ」という訴えを一切しない。その距離感が妙にリアルで、脂っぽくない。
東山奈央のレクティも、序盤の拒絶反応から中盤以降の変化まで、声の硬さの落ちていく過程が細かい。「認めたくないけど認めざるを得ない」という感情の動きを、台詞の外で表現していた。こういう演技の仕事をちゃんと聞けたのは収穫だった。
「落ちぶれた人間に価値があるか」という問いは、ファンタジー設定の外衣をまとっているが、案外普遍的な問いだ。この作品はその答えを急がない。カナタが評価されるまでの時間を、それなりに丁寧に積み上げている。それがこの作品の、地味だが確かな誠実さだと思う。
特に刺さったシーン
序盤、レクティがカナタの指示をはっきりと拒否するシーンが印象に残っている。東山奈央の声が、軽蔑と不信と、どこか傷つきやすさを混ぜ込んだ複雑なトーンで、「この声優はこういう役をやらせると本当にうまい」と改めて思わされた。感情の鋭い刃みたいな台詞回しで、ただのツンデレ当て馬にしていない。
もうひとつ、終盤の戦闘シーンでカナタが本気を出す場面。「黒き剣士」と呼ばれていた理由がようやく開示される瞬間で、それまでのくたびれた雰囲気との落差が気持ちよく決まっていた。松岡禎丞が低く抑えていた演技をここで一気に解放する感じがあって、ああこのためにずっと我慢していたんだな、と。作画もこの場面に集中していて、スタッフの意図がはっきり伝わる構成だった。
種田梨沙のユーリも、出番は少なめながら声の繊細さが光っていた。あの消え入りそうな声質は、このキャラクターにしか出せない空気感がある。
読んで見たくなったら——『空戦魔導士候補生の教官』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 「落ちぶれた元エリートが這い上がる」というフォーマットが好きな人
- ハーレム系でも主人公の内面描写がある程度欲しいと思っている人
- 松岡禎丞・東山奈央の掛け合いを聞きたい人
- 12話前後でまとまっていて、週末に一気見したい人
- ながら見できるけど、ちゃんと見ると発見がある作品が好きな人
合わない人
- ファンサービス描写が苦手な人(この時代の作品なりの量はある)
- 世界観設定を深堀りしてほしい人(ミストガンの設定は雰囲気止まりで終わる)
- ハーレム系のフォーマット自体が受け付けない人
- キャラクターの掘り下げに納得感を求めるタイプ(尺の都合でサブキャラは薄め)
次に見るなら
落第騎士の英雄譚は構造がかなり近い。評価最低ランクの騎士が実力で周囲を黙らせていく話で、主人公の落ち着いたキャラクター造形が似たような読後感を持つ。こちらのほうが一対一の関係描写に集中していて、ロマンス部分の納得感が高い。
無限のリヴァイアスとは正反対の方向性だが、「閉鎖された空中環境」という設定が気になった人には、同じ浮遊する生活空間を全く別のテンションで描いたこちらも。重いが、忘れられなくなる。
シンプルにこのジャンルをもう一本消費したいならIS〈インフィニット・ストラトス〉が定番の選択肢。こちらはよりハーレム色が濃く、世界観の説明に一切のリアリティを求めない割り切りが清々しい。
よくある質問
まとめ
『空戦魔導士候補生の教官』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで配信中です。各サービスに加入済みであれば追加料金なしで視聴できるため、気軽に試し見から始められます。空中バトルと青春成長劇を楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。

