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泣きたい私は猫をかぶる
| 放送年 | 2020年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Studio Colorido |
美世笹木は元気な高校生で、自信のない父と過干渉な継母からなる家庭に生まれた。継母の接近が鬱陶しく感じられるため、日向健人を個人的な問題からの逃げ場と見なし、彼への好意を独特な方法で無理やり示す。美世が日向の気を引くことができない中、彼女の片思いはさらに深まっていく。
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配信状況まとめ
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
作品概要・あらすじ
あらすじ
奔放で明るい高校生・笹木美世(みー子)は、複雑な家庭環境を抱えながらも、クラスメートの日向健人に一途な恋をしている。彼の気を引こうと型破りなアプローチを続けるみー子だが、なかなか振り向いてもらえない。ある日、不思議な仮面売りから「猫になれる仮面」を手に入れたみー子は、猫の姿で健人に近づくことができるようになる。しかし猫と人間の境界が曖昧になっていくにつれ、みー子は自分が人間に戻れなくなる危機に直面していく。みどころ・魅力
① スタジオコロリドが描く息をのむ映像美
「ペンギン・ハイウェイ」で注目を集めたスタジオコロリドによる作画は、光と影の繊細な表現が光る。海辺の街並みや猫の世界の幻想的な空間が丁寧に描かれており、Netflix配信作品としてその映像クオリティは国際的にも高い評価を受けた。② 猫と人間の間で揺れるアイデンティティの物語
「本当の自分でいられる場所はどこか」というテーマが全編を貫く。現実から逃げるために猫になる選択をしたみー子が、逆に自分自身を失いかけるという逆説的な構造が心に刺さる。家族関係の複雑さも丁寧に描かれており、単純な恋愛映画にとどまらない深みがある。③ 切なさと温かさが共存するラブストーリー
一方通行な想いを不器用に全力でぶつけるみー子の姿と、それに気づいていない(あるいは気づかないふりをしている)健人との関係が、コミカルかつ切なく描かれる。終盤に向けて積み上げられた感情が一気に解放されるクライマックスは、涙なしには見られないと評判が高い。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 佐藤順一、柴山智隆 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 新井陽次郎 |
| キャラクターデザイン | 池田由美 |
| 美術監督 | 竹田悠介、益城貴昌 |
| OP | Yorushika「花に亡霊」 |
| ED | Yorushika「嘘月」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・考察
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
Netflixで何となく流していたら出てきたやつだ。タイトルの語感がちょっと長くて、しかもサムネが「猫耳の女の子」なんで、正直「またそういうやつか」と思いながらも再生した。
最初に見たとき、入り口はわりとポップで、ノリの軽い片思いコメディだと思って見ていた。ところが中盤以降から、そんな牧歌的な雰囲気が剥がれてくる。笑っていたのに気づいたら泣いていた。そういう映画だ。
2回目に見たときのほうが印象が変わった。1回目は「泣けた」で終わっていたけど、2回目は美世がずっと「笑顔でいること」を武器にして、どれだけ怖い思いをしていたかがよく見えた。あのテンションの高さは、強がりじゃなくて防衛反応だったんだな、と。
「素顔を見せることへの恐怖」と、それでも戻ってくる話
この映画をラブコメとして見ると、やや物足りない感じが残るかもしれない。恋愛の解像度は高くないし、健人くんのキャラクターは最後まで少し受け身だ。でもそれは、この映画がラブコメを主軸に置いていないからだと思っている。
美世の本質的な問題は、「好きな人に振り向かれない」ことじゃない。「素の自分を人に見せることができない」ことだ。継母との関係、家庭の空気、父親の弱さ——それらが積み重なって、美世は「元気で楽しい自分」を仮面のように貼り付けて生きることを覚えてしまった。猫に変身できる力は、その象徴そのものだ。猫でいれば傷つかないし、傷つけない。
面白いのは、猫店主(山寺宏一)がこの構造を作品の中でちゃんと言語化していること。山寺さんの声は飄々としているのに、台詞の芯には妙な重さがある。あのキャラクターは単なるファンタジー装置ではなく、美世の心理の外在化として機能している。
川澄綾子さんが演じる水谷薫の存在もここで効いてくる。薫は美世の「猫の顔」を見ている数少ない人間だ。川澄さんの演技は過剰に感情的にならないのに、ちゃんと体温がある。美世の仮面に気づきながら、踏み込まずにいる。あのバランスは難しかっただろうと思う。
美世が最終的に選ぶのは、猫でいることを手放すことだ。安全な場所を捨てて、傷つく可能性のある「人間」に戻ること。それは恋愛成就より遥かにハードルが高い選択で、この映画はそっちを主題にしている。だからラブコメとしてではなく、「自分を取り戻す話」として見ると、後半の重みが全然変わってくる。
特に刺さったシーン
終盤、美世が猫の姿から人間に戻ることを選ぶ直前の、あの静止した空気。浪川大輔さんが演じる坂口智也の台詞が、ここでかなり効いている。浪川さんの声は基本的に「穏やかさの中に芯がある」タイプで、坂口というキャラクターにそのまま乗っている感じがした。押し付けがましくなく、でも確かにそこにいる。
もうひとつ、大原さやかさんの斎藤美紀。声の質感だけで、あのキャラクターの「善意と無神経が同居している感じ」がちゃんと出ていた。大原さんの声はどこか「温度のある硬さ」があって、そこが継母という役にじわじわ刺さってくる。
花江夏樹さんの健人は、正直最初「もう少し存在感あってもいいかな」と思っていた。でも2回目で気づいたのは、健人が「受け取る側」の役割に徹しているからこそ、美世の動きが映えるという構造だった。あれは意図的な設計だと思う。
読んで見たくなったら——『泣きたい私は猫をかぶる』はNetflixで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 「本当の自分を出せない」感覚に心当たりがある人
- 家族関係の複雑さを抱えたことがある人(継母設定は刺さるポイントが人によって全然違う)
- Studio Colorido作品の画面の空気感が好きな人(『ペンギン・ハイウェイ』系統の感触)
- 泣ける映画が欲しいけど、あざとい感動演出は嫌だという人
合わない人
- ラブコメとして見ると、恋愛の進展が薄く感じるかもしれない
- ファンタジー要素(猫変身、猫の国)が唐突に感じる人には世界観への乗り方が難しい
- 90分で綺麗に収まっているが、キャラクターの掘り下げはそこそこ。深いキャラクター劇を期待すると足りなさが出る
次に見るなら
ペンギン・ハイウェイ(2018年)——同じStudio Colorido制作。「日常の中に侵食してくる不思議」の描き方が似ていて、あの柔らかい画面の質感が好きならそのまま楽しめる。こちらは少年の話だが、孤独と成長の構造は共鳴する部分が多い。
おおかみこどもの雨と雪(2012年)——「人間と動物のあいだに立つ存在」という設定で重なる部分がある。こちらはより重厚で、カジュアルに見ると消耗する。でも「人間でいることを選ぶ/選ばない」というテーマが好きなら刺さるはずだ。
竜とそばかすの姫(2021年)——「仮面をつけた自分と素の自分」というテーマがダイレクトに重なる。あちらはスケールが大きく派手だが、根っこにある問いは似ている。細田守作品が未視聴なら、この機会に。
よくある質問
まとめ
『泣きたい私は猫をかぶる』はNetflixで配信中のため、会員であればすぐに視聴できる。日本語字幕・吹き替えにも対応しており、スマートフォンやテレビなど好きなデバイスで楽しめる。恋愛ファンタジーとして幅広い年代におすすめできる一作だ。
