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陰陽師
| 放送年 | 2023年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 13話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | Marvy Jack |
古都京都で、皇孫である源博雅は陰陽師の館を訪れ、町を騒がせる鬼の謎を解き明かそうとする。そこで彼は、人間の抑制できない感情が鬼へと変わることを知る。欲望や執着、焦がれる思いが溢れた時、人は鬼となるのだ。博雅は陰陽師と共に、京都を脅かす鬼たちの正体を追い求める。
作品概要・あらすじ
あらすじ
舞台は平安時代の古都・京都。皇孫である源博雅は、都を騒がす怪異の噂を耳にし、陰陽師の館を訪れる。そこで彼は、鬼とは外からやってくる存在ではなく、人の心の中に宿るものだと知る——欲望、執着、断ち切れぬ想いが限界を超えたとき、人は鬼へと変じるのだ。博雅と陰陽師は、それぞれの業を抱えた者たちが鬼と化す謎に迫りながら、京の闇を一つひとつ解き明かしていく。
みどころ・魅力
① 「鬼=人の感情の成れの果て」という哲学的なホラー構造
本作の核心は「鬼は人間の抑制できない感情が具現化したもの」という設定にあります。怒り・嫉妬・執着——誰もが持ちうる感情が鬼の正体であるため、単純な勧善懲悪に収まらない深みがあります。ミステリーとして謎を解きながら、人間の業にも向き合う構成が独特の読後感をもたらします。
② 平安京の雅な世界観と陰陽道の美しいビジュアル
夢枕獏原作の「陰陽師」シリーズをベースに、平安時代の宮廷文化や陰陽道の儀式が丁寧に描かれています。古典的な装束や社寺の描写、呪術の演出など、歴史ファンタジーとしての映像的な魅力も高く、日本の古典文化に興味がある方にも刺さる仕上がりです。
③ 博雅と陰陽師の対照的なバディ関係
純粋で人情に厚い博雅と、飄々として謎めいた陰陽師という対照的な二人の関係性が物語の軸となっています。事件を通じて互いの価値観をぶつけ合い、信頼を深めていく様子はバディものとしての醍醐味があり、キャラクター重視の視聴者にも楽しめる作品です。
キャスト・声優一覧












スタッフ
| 監督 | 山本蒼美 |
|---|---|
| 原作 | 夢枕獏 |
| 音楽 | 牛尾憲輔 |
| OP | 凛として時雨「狐独の才望」 |
| ED | アオ「kioku」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
浪川大輔が安倍晴明をやると知って、それだけで手を伸ばした。陰陽師というタイトル、2023年配信のONA——あのスマホゲームの方か?と一瞬思ったが、全然違う。源博雅が晴明の館を訪ねてくる話で、どちらかというと夢枕獏の原典に近い構造だ。ただ映像の質感が日本のアニメとはどこか違って、制作が中国なのかな、という気配が最初からある。第一話はそのノイズを処理しながら見ていた。2回目に見たとき、そのノイズが消えていた。晴明と博雅のやりとりのリズムとか、美術の細かさとか、最初は引っかかっていた部分が普通に見えてきて、気づいたら話の中に入っていた。ONA特有の1話完結の密度が、この題材には合っている。
欲しかったものが鬼になる——人の情念が怪異に変わる瞬間の話
この作品の構造は単純で、毎回「何かの感情が溢れた人間が鬼になる」。欲望、執着、焦がれる思い——とあらすじに書いてあるが、実際に見ていると、それが抽象的な概念ではなく、「ある人が、ある夜に、何かに耐えられなくなった」という具体的な瞬間として描かれている。鬼退治の話ではなく、人間の内側にある壊れかけた何かを掘り起こす話だ。
晴明がやっていることは、ある種の解体作業に近い。鬼を倒すのではなく、その鬼が何者であるかを理解して、感情の出口を見つける。浪川大輔の晴明はそこが絶妙で、感情を持っていないように見えながら実は全部わかっている、という演技をしている。声のトーンが終始ほぼ変わらないのに、セリフの意味によって重さが変わって聞こえる。沈黙が饒舌になる、という声優の技術をこれほど自然にやれる人は少ない。
対になっているのが浅沼晋太郎の博雅で、こちらは感情の人だ。鬼の事情を知ったとき、晴明より先に動揺する。この二人のテンション差が毎回機能していて、博雅が感じることを晴明が分析する構造が気持ちよく回っている。そこに岸尾だいすけの賀茂保憲が加わることで、陰陽師の世界の厚みが出る——一人の天才に頼り切らない、複数の視点が拮抗する空間になっている。
個人的には、日本の古典怪談の「物の怪」に近い世界観だと思っていて——強い感情が祟りになる、という感覚は源氏物語の時代から変わっていない。この作品がやっているのは、その古い考え方を現代の視聴者が受け取れる形で翻訳することだ。中国制作かもしれない作品が、日本の平安世界観を丁寧に扱っているのは面白い現象で、外から見た日本の美意識が入っているからこそ、過剰にならず上品に仕上がっている部分もある気がしている。
特に刺さったシーン
石川由依が演じる露子がらみのシーンが、特に残った。石川さんの声には、やわらかさの中に壊れやすいものが入っていて、露子という役にそれが合っていた。「焦がれる思い」が鬼に変わる話の中で、女性の情念を扱うエピソードは一番重くなりがちなのだが、石川さんが声を当てることで、怖さより切なさが前に出ていた。鬼として現れた瞬間のセリフの息の細さ——ああいう細部が役を立体にする。
晴明と博雅が鬼の正体に気づく場面は毎エピソードの定番だが、浪川大輔と浅沼晋太郎の声の対比が機能しているので、同じ構造でも飽きない。博雅が「あれは人だったんですか」と聞いて、晴明が短く答える。そのやりとりの間の取り方が、この二人だとちゃんと意味を持つ。佐藤利奈の蘆屋道満も、晴明と対になる存在として出てくるが、あの役を佐藤さんがやることで、単純な敵対関係にならない複雑さが生まれていた。キャスティングがこの作品の骨格を支えている。
読んで見たくなったら——『陰陽師』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 平安時代の怪異・陰陽道の世界観が好きで、アクションより謎解きと人間ドラマを求めている人
- 浪川大輔・浅沼晋太郎のファンで、二人の掛け合いを純粋に聞きたい人
- 一話完結の短編ミステリー形式が好きで、30分完全燃焼できる密度を求めている人
- 日本の古典文学(今昔物語・源氏物語)の空気が好きで、アニメでその世界に入りたい人
合わない人
- 陰陽師ゲーム(NetEase版)のキャラクターを期待している人——設定もビジュアルも全くの別物
- 戦闘・バトルシーンを中心に楽しみたい人
- 話数をまたいだ長期の連続ドラマ展開を期待している人
- 制作国を問わず「日本産TVアニメと同じ映像品質」を求める人
次に見るなら
「人の感情が怪異になる」というテーマで、さらに強烈なビジュアルと密度を求めるならモノノ怪が近い。薬売りが怪異の正体を「形・真・理」で解体していく構造が、晴明の分析的なアプローチと響き合う。色使いが過剰なほど美しく、見終わったあと目が染まっている感覚がある。陰陽師との二本立てで見ると、日本の怪異観の幅が体感できる。
平安という時代設定と、貴族社会の内側から見る感情の流れが好きなら平家物語(2021年、山田尚子監督)もおすすめ。戦いよりも人の生き死にを丁寧に追っていて、同じ時代の空気を別の角度から味わえる。サイエンスSARU制作のアニメーションも見応えがある。
陰陽師という題材そのものをもっと掘り下げたいなら、映画陰陽師(2001年、野村萬斎主演)を並べて見るのも面白い。野村萬斎と浪川大輔、二つの晴明解釈を比較する視点で見ると、同じキャラクターがどう立ち上がるかが見えてくる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
「陰陽師」(2023年・ONA)は、U-NEXTおよびDMM TVで視聴できます。平安京を舞台にした本格的な陰陽道ミステリーとして、独自の世界観と哲学的なテーマが楽しめる作品です。配信サービスに加入済みの方はすぐに視聴を始められますので、ぜひチェックしてみてください。
よくある質問
まとめ
「陰陽師」(2023年・ONA)は、U-NEXTおよびDMM TVで視聴できます。平安京を舞台にした本格的な陰陽道ミステリーとして、独自の世界観と哲学的なテーマが楽しめる作品です。配信サービスに加入済みの方はすぐに視聴を始められますので、ぜひチェックしてみてください。
