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平家物語
| 放送年 | 2021年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 11話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | Science SARU |
若き孤児・琵琶は、強大な平家の指導者に超能力を目撃され、一族に拾われる。しかし彼女が予知するのは、血と暴力に満ちた内戦の未来である。12世紀の叙事詩『平家物語』にインスパイアされた作品。
作品概要・あらすじ
あらすじ
平安時代末期、両目に不思議な力を宿す琵琶法師の娘・びわは、平家の武士・平重盛にその予知能力を見抜かれ、平家の屋敷に身を寄せることになります。栄華をきわめる一族のそばで暮らすうち、びわが視たのは血と戦に彩られた一門の行く末でした。重盛もまた、亡者の姿を見る力を持っていました。やがて時代は源平の争乱へと突き進み、栄える者の哀しさと、滅びゆく者たちの祈りが静かに描かれていきます。古典文学『平家物語』を、ひとりの少女のまなざしを通してたどる物語です。みどころ・魅力
① 古典文学を「少女の視点」で描く大胆な再構成
誰もが名前を知る『平家物語』を、原作にはいないオリジナルキャラクター・びわの目を通して再構築した点が最大の特徴です。歴史の傍観者である彼女が一族の運命を見つめることで、教科書的な合戦絵巻ではなく、そこに生きた人々の情感が浮かび上がります。② 繊細な作画と詩情あふれる映像表現
サイエンスSARUが手がける柔らかな色彩と、登場人物の所作の一つひとつに宿る細やかな演技が魅力です。派手な戦闘描写よりも、人物の表情や日常のしぐさを丁寧に積み重ねることで、滅びへ向かう一門の静かな哀しみを情感豊かに描き出します。③ 「無常観」を貫く物語のテーマ性
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」——原作冒頭の一節そのままに、栄えた者が必ず衰える世のはかなさが全編を貫きます。勝者も敗者もなく、ただ移ろう時の流れを見届けるびわの姿が、観る者の心に深い余韻を残します。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 山田尚子 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 吉田玲子 |
| 原案キャラデザ | 高野文子 |
| キャラクターデザイン | 小島崇史 |
| 音楽 | 牛尾憲輔 |
| 美術監督 | 久保友孝 |
| 音響監督 | 木村絵理子 |
| OP | 羊文学「光るとき」 |
| ED | アグラフ feat. ANI「unified perspective」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
最初は「古典の翻案か、肩が凝りそうだな」と半分身構えて再生した。それが一話の数分で剥がれた。サイエンスSARUの線がとにかく気持ちいい。揺れる髪、衣の重さ、光の入り方——絵が動くたびに目が引っ張られて、いつのまにか物語の中に座らされている。びわの赤い目と青い目、その左右で違うものを見ている設定を、最初は記号くらいに思っていた。2回目に見たとき、あれは「未来が見える目」と「死んだ者が見える目」で、つまりこの子はずっと、失われていくものばかり見せられているんだと気づいて、急に背筋が寒くなった。最初は作画目当てで入って、気づけば滅びの予感に付き合わされていた。そういう作品。
変えられない結末を、それでも見届けてしまう人の話
平家の栄華と滅亡、と言ってしまえば教科書の一行で終わる。でもこの作品が選んだのは、合戦の俯瞰でも英雄の武勇でもなく、滅んでいく一族を「外から拾われた女の子の目」で追いかける構成だった。びわは未来が見える。だから誰がいつ死ぬか、最初から知っている。知っているのに止められない。これは超能力ものの皮をかぶった、まったく別の話だと思う。単なる歴史ファンタジーではなく、「結末を知ってしまった人間が、それでもその人たちと過ごす時間にどう向き合うか」という話なんだ。
びわにできるのは、変えることではなく、覚えていること。見届けて、語り継ぐこと。タイトルが『平家物語』である以上、滅びは確定事項として最初から決まっている。視聴者である私たちも、ダンノウラで何が起きるかなんて知っている。それでも一話ごとに、この一族の食卓や笑い声や、くだらない兄弟げんかを見せられると、知っているはずの結末がどんどん重くなっていく。びわの予知能力は、実は私たち視聴者の立場そのものなんだと思う。先を知りながら、それでも目を逸らせない。
だからラスト、語る声が誰のものに変わっていくのかを見たとき、この作品は最初から「物語ること」そのものをテーマにしていたんだと腑に落ちた。滅びは止められない。でも語られた限り、その人たちは消えない。牛尾憲輔の音楽が、その「残響」みたいな感情をずっと底で支えていて、見終わったあと音だけが耳に残る。
特に刺さったシーン
櫻井孝宏が演じる平重盛が、まだ生きている序盤の場面がいちばん効いている。一族の中でひとりだけ、暴走を止めようと踏ん張る良心みたいな人で、櫻井さんの抑えた声がその「無理をしている穏やかさ」を完璧に出している。この人が退場した瞬間に、一族のブレーキが外れる音がする。後から見返すと、彼の場面はぜんぶ伏線だった。
びわ役の悠木碧は、子どもの強がりと、見えてしまうことの怖さを、声の震え一つで切り替えてくる。終盤、海の上で物事が決していく展開では、井上喜久子の演じる時子の覚悟と、早見沙織の徳子の声が刺さって、思わず画面を止めて深呼吸した。坂本真綾の滋子もそうだけど、この作品の女性たちは、泣き叫ぶより静かに引き受ける芝居で、それが余計にこたえる。豪華な布陣を「豪華」と感じさせず、ただその人として置いてあるのがいい。
読んで見たくなったら——『平家物語』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- サイエンスSARUの、線と色と光が生きている作画にぞっとしたい人
- 派手な合戦より、滅びゆく日常の手触りや家族の温度を見たい人
- 結末を知っているのに目を逸らせない、あの感情が好きな人
- 声優の抑えた芝居と、余韻で語る音楽に弱い人
合わない人
- 痛快なバトルやカタルシスのある勝利を求めている人
- 古典の固有名詞が多いと、それだけで脱落してしまう人
- 救いのある明るい結末でないと後味が悪く感じる人
次に見るなら
同じ平家の世界をもっと味わいたいなら犬王。これも作画の手ざわりが近くて、滅びの後の時代を、忘れられた者たちが歌と踊りで叫ぶ話。地続きの余韻がある。
静かな芝居と繊細な感情の積み重ねが効いた、と感じたなら聲の形。言葉にならない後悔と赦しを、息づかいの距離感で見せてくる作品で、本作の「静かに引き受ける」芝居が好きな人に合う。
とにかくサイエンスSARUの絵が動く快楽にやられたなら映像研には手を出すな!。トーンは真逆で明るいけれど、線が暴れる気持ちよさは同じ血が流れている。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『平家物語』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TVの3つの配信サービスで視聴できます。アニメ作品を豊富に扱うこれらのサービスに対応しているため、ご利用中の環境に合わせて選びやすいでしょう。気になる方は、各サービスの配信状況をあらためて確認してみてください。
