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ピカチュウたんけんたい
| 放送年 | 1999年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | ゲーム |
| 制作 | OLM |
小さなポケモンたちがほとんど昼寝をしている中、トゲピーが突然目覚め、飛行ポケモンの群れを見かけた後、他のポケモンたちから離れ離れになってしまう。これに気づいたピカチュウ、フシギダネ、ゼニガメ、コンパン、マリル、コダックはトゲピーを探しに出かける。そこで彼らはエレキッドに出会い、ナゾノクサの群れへ導かれる。しかし、あるナゾノクサは卵が一つ足りないという状況だ。
作品概要・あらすじ
あらすじ
のんびり昼寝を楽しむポケモンたちの中、トゲピーだけが目を覚まし、空を飛ぶポケモンの群れに引き寄せられてひとりはぐれてしまう。心配したピカチュウ、フシギダネ、ゼニガメ、コンパン、マリル、コダックの6匹は、トゲピーを探して見知らぬ場所へと旅立つ。道中で出会ったエレキッドに導かれながら冒険を続ける彼らだったが、行き着いた先では卵が一つ消えたナゾノクサたちが困り果てていた。みどころ・魅力
① ポケモンたちだけが主役の”人間不在”の冒険
本作はサトシたちトレーナーが一切登場せず、ポケモンたちの視点だけで物語が進む異色の構成が最大の特徴。言葉を介さないポケモン同士のやりとりや表情のみで感情が丁寧に描かれており、ポケモンの豊かなキャラクター性を存分に堪能できる。② エレキッドとの”ライバルを超えた”出会い
当初は対立するような空気をはらむエレキッドとピカチュウの関係が、冒険を通じて変化していく過程は見どころのひとつ。ほのぼのしたコメディタッチの中に、ポケモン同士が打ち解けていく瞬間の温かさが自然に織り込まれている。③ 1999年ポケモン全盛期の空気感がそのまま詰まった映像
劇場版公開と同時期に制作された短編スペシャルとして、当時の作画クオリティと音楽が高い水準で仕上げられている。懐かしのポケモンたちが一堂に会するシーンはファンにとって感慨深く、当時を知らない世代にも90年代アニメの魅力を伝える一作。キャスト・声優一覧












スタッフ
| 監督 | 湯山邦彦 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 杉森建、森本茂樹、藤原基史、にしだあつこ |
| キャラクターデザイン | 松原徳弘、一石小百合 |
| 美術監督 | 小林七郎 |
| 音響監督 | 三間雅文 |
| OP | Pokémon Kids「Let’s Make an Exploration Party!」 |
| OP | オー・タウン「Comin’ to the Rescue」 |
| ED | Becky and Pokémon Kids「Soaring Pokémon Kids」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
確か映画の前座として劇場でかかっていたのを見て、そのあとビデオでも何度か見た、という記憶がある。サトシもカスミもケンジも出てこない、ポケモンだけで進む20分ちょっとの話。最初は「前置きコンテンツでしょ」と舐めてかかったら、わりと引き込まれて、上映終了後に少し変な気持ちになった。何がよかったのかすぐには言語化できなかった。2回目に見たとき気づいたのは、自分がずっとキャラクターたちの「表情」だけを追っていたということだ。セリフがない分、作画の芝居を全部拾うことになる。そのあたりから、これは「子ども向け前座」ではなく、言葉を使わない語り口の実験として成立していると思い直した。
言葉を持たない者たちが、それでも「伝える」という話
このスペシャルには台詞らしい台詞がほぼない。ピカチュウはピカチュウと鳴くし、フシギダネもゼニガメもそれぞれの鳴き声しか発しない。なのに、誰が何を考えているか、ちゃんとわかる。トゲピーが迷子になったことが伝わる。ピカチュウが「探しに行こう」と判断したことが伝わる。エレキッドが面倒くさそうにしながらも協力する気になったことも、ナゾノクサの群れが抱えている問題も、全部わかる。
これは当たり前のことのように見えて、実はかなり難しい。TVシリーズでは人間キャラクターが「あっ、ピカチュウが怒ってる」「トゲピーが喜んでる」と代わりに解説してくれる。感情の翻訳係として人間が機能している。このスペシャルにはその翻訳係がいない。なのに意味が通じる。つまり、ポケモンたちは純粋にアニメーション——動き・目の動き・体の向き・タイミング——だけで感情を伝えている。
こおろぎさとみさんが演じるトゲピーの声は、どこか赤ちゃんみたいな丸さがあって、その「分かってない感じ」がいい。トゲピーは悪意ゼロで群れから外れる。罪悪感もない。ただ面白そうなものに引き寄せられただけ。それを取り戻しに行くピカチュウたちの側には、明確な「なぜ行くのか」という理由がある。義務感ではなく、あいつのことが心配だから、という単純な動機だ。
大谷育江さんのピカチュウは、TVシリーズのそれよりこのスペシャルで「引っ張る側の声」として機能していると感じる。号令を出すわけでも鼓舞するわけでもないのに、ピカチュウが動くと全員がついていく。その説得力を声で作っている。言葉がない分、声のテクスチャーがそのままキャラクターの「格」になる。
子ども向けのコンテンツとして作られているのに、語り口は相当ストイックだ。感動させようとする煽りがない。ただポケモンたちが動いて、何かが解決して、また元に戻る。その手触りの静けさが、今でもこのスペシャルを他のポケモン短編と一線画しているように思う。
特に刺さったシーン
トゲピーがいなくなったと気づいた瞬間のピカチュウの「あれ?」という間が好きだ。パニックにならない。しばらく辺りを見渡して、それから仲間に向き直る。この数秒の芝居に、ピカチュウというキャラクターの落ち着き方が全部入っている気がして、見るたびに少し止まる。
エレキッドが最初は明らかに「面倒くさい」という顔をしているのに、気づけば一緒に動いているシーンの流れも好きだ。なぜ協力することにしたか、説明はない。でも「こいつらが本気なのはわかった」という納得の瞬間が体の動きから読める。言葉で説明しないから、かえってリアルに感じる。
ナゾノクサの群れのエピソードは、子どもの頃は「おまけっぽい寄り道」と思っていたが、大人になって見ると「困っている誰かをついでに助けていく」という構造が、このスペシャル全体のトーンを決めていると気づく。目的地に向かいながら、沿道の問題を素通りしない。それが押しつけがましくなく描かれているのは、台詞がないからでもある。
読んで見たくなったら——『ピカチュウたんけんたい』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 言葉を使わないポケモンアニメが好きな人(ピカチュウたんけんたいシリーズ全般のファン)
- アニメーションの芝居そのものを見るのが好きな人
- ポケモン無印世代で、あの頃の空気感ごと懐かしみたい人
- 20分で完結するものが欲しい・集中力が続かないときに見たい人
- トゲピーがただただ可愛いと思える人
合わない人
- ストーリーの起伏やドラマを求めている人(そういう作品ではない)
- 人間キャラクターとの関係性やバトルが目当ての人
- 松本梨香さんのサトシや飯塚雅弓さんのカスミを見たくて手を伸ばした人(今作には出てこない)
- 映像クオリティに現代の基準を持ち込む人(1999年の劇場クオリティ)
次に見るなら
同シリーズのピカチュウのなつやすみが先に作られた元祖にあたる。ポケモンだけで進む・言葉がない・短編という構造はほぼ同じで、こちらのほうが夏休みらしい開放感がある。たんけんたいが気に入ったなら次はこれ一択。
人間抜き・言葉なし・動物(生き物)だけで物語が進む短編が好きなら、スタジオジブリのOn Your Mark(チャゲ&飛鳥のMV)も見てほしい。台詞ゼロ・音楽と映像だけで完結する16分の話で、語り口の密度がまったく違うが「言語なしで物語る」という志は近い。
ポケモンの世界をもう少し「静けさ」で見たい人にはめざせポケモンマスター -MUSIC COLLECTION-より、アニメ本編の初期エピソードを音を落として見るほうが正直おすすめだが、それが難しければポケットモンスター(無印)第1話〜第5話あたりを見直すのがいい。ポケモンとサトシの関係性がまだ言語化されていない頃の空気が、このスペシャルと地続きにある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ピカチュウたんけんたい』は現在、U-NEXTおよびDMM TVで配信中です。どちらのサービスも月額サブスクリプションで利用でき、他の関連作品とまとめて視聴するのに便利です。ポケモン好きはもちろん、90年代アニメの雰囲気を楽しみたい方にもおすすめの一本です。