さらざんまい

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2019さらざんまい

さらざんまい

★ 3.6 / 5.0コメディドラマファンタジーサイコロジカル超自然
放送年2019年
フォーマットTVアニメ
話数11話
原作オリジナル
制作MAPPA

舞台は浅草。ある日、2年生の矢先和己、久慈音居、陣内恵太の3人は、謎のカッパのような生き物ケッピーに出会う。ケッピーは彼らの尻子玉を奪い、3人をカッパに変身させる。ケッピーは「元の姿に戻りたければ、『その方法』で繋がり、カッパの王を倒せ」と告げる。3人は元の姿を取り戻すため、力を合わせて王との戦いに挑むことになる。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

舞台は東京・浅草。中学2年生の矢先和己、久慈音居、陣内恵太の3人は、ある日カッパの妖怪ケッピーと遭遇し、強制的にカッパへと変えられてしまう。元の人間の姿に戻るには、ゾンビと化したカッパの王を倒して「皿」を集めるしかない。だが戦うためには、3人が「繋がる」こと——互いの秘密や欲望を曝け出すことが条件だった。それぞれに隠したい過去と大切なものを抱える3人は、葛藤しながらも力を合わせて戦いに挑んでいく。

みどころ・魅力

① 幾原邦彦監督が描く「繋がること」の痛みと喜び

『輪るピングドラム』『ユリ熊嵐』の幾原邦彦監督作品。「繋がる」ことで秘密が暴かれるというギミックを軸に、欲望・嘘・愛情が激しく交差する。ポップな演出の裏に刺さるような感情描写があり、コメディとシリアスの振り幅が独特の緊張感を生み出している。

② 浅草を舞台にした唯一無二のビジュアルと世界観

実在の浅草の街並みをベースに、カッパやゾンビ、超常現象が入り混じる異色の世界観。岸田メル氏のキャラクターデザインによる鮮やかなビジュアルと、繰り返し挿入される様式的なバンクシーンが中毒性を生む。全11話のコンパクトな構成に情報が凝縮されている。

③ 「欲望」と「繋がり」をめぐる3人の少年たちの成長

それぞれが抱える秘密——家族・友情・恋愛——が物語を通じて少しずつ明らかになる群像劇としての側面も強い。失いたくないものを守ろうとするほど傷つけ合ってしまう関係性が丁寧に描かれ、終盤に向けて感情的な没入感が高まっていく。

キャスト・声優一覧

矢逆一稀
矢逆一稀
メイン
›
村瀬歩
陣内燕太
陣内燕太
メイン
›
堀江瞬
久慈悠
久慈悠
メイン
›
内山昂輝
矢逆春河
矢逆春河
サブ
›
釘宮理恵
陣内音寧
陣内音寧
サブ
›
伊瀬茉莉也
カワウソ
カワウソ
サブ
›
黒田崇矢
新星玲央
新星玲央
サブ
›
宮野真守
ゾンビ
ゾンビ
サブ
›
加藤諒
阿久津真武
阿久津真武
サブ
›
細谷佳正
ケッピ
ケッピ
サブ
›
諏訪部順一
吾妻サラ
吾妻サラ
サブ
›
帝子
帝子
久慈誓
久慈誓
サブ
›
津田健次郎

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スタッフ

監督幾原邦彦
シリーズ構成内海照子、幾原邦彦
原作イクニラッパー
原案キャラデザミギー
キャラクターデザイン石川佳代子
音楽橋本由香利
美術監督藤井綾香
音響監督幾原邦彦、山田陽
OPカナブーン「まっさら」
EDザ・ペギーズ「スタンドバイミー」
EDカナブーン「まっさら」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

幾原邦彦、と知ったとき、正直ちょっと引いた。ウテナは名前だけ知ってる、ピングドラムは積んである、という状態で「また観念的なやつか」と半歩引きながら1話を再生したら、開始10分でカッパになってた。

最初は「これ、ついていけるか?」と思いながら見ていた。シンボルが多い、展開が速い、変身バンクの意味がわからない。でも2周目に入ったとき、1話で散りばめられていた伏線の密度に気づいて、静かに青ざめた。あれは演出のノイズじゃなくて、全部ちゃんと意味があった。浅草を舞台にしたロケーション選びも、1回目は「雰囲気」としか受け取れていなかったものが、見直すと街のつながりと断絶を物語の構造に重ねていたのがわかってくる。

全11話、短い。でも見終わったあとの「これ、まだ咀嚼できてない」という感覚がずっと続いた。

秘密を差し出さないと繋がれない、という接続の残酷さ

この作品の中心にあるのは「繋がり」だ。でもそれは、ぬるくて心地いい共感の話ではない。ケッピが3人の尻子玉を抜いて強制的に記憶と欲望を共有させる、あの儀式のグロテスクさが、この作品のテーマそのものを体現している。

自分の隠したいもの、見せたくない欲望、誰にも言えない秘密——そういうものを暴露されて初めて「繋がれる」。それ以外の方法で人と本当につながることはできない、とこの作品は繰り返し言い続ける。表面だけの関係は「繋がっているふり」であって、繋がりではない。

3人の中学生それぞれが抱える秘密の重さが、話数を追うごとに明かされていく構造になっているんだけど、秘密が出てくるたびに「ああ、こいつも隠してたのか」という納得感がある。隠すのは当然なんだよ、という視点でキャラクターを描いているから、糾弾じゃなくて理解に着地する。

対になるのが、警察官コンビの久慈誓と阿久津真武の話だ。津田健次郎が演じる久慈誓の台詞の抑制具合——感情を押し込めたまま喋る声の質感——と、細谷佳正の阿久津真武の、どこか壊れかかった人間の息の吸い方みたいな演技が、この二人のパートに別の重力を生む。序盤は「なんでこいつらのシーンが入るんだ」と思いながら見ていたのに、後半で「ああ、これがあったから3人の話の意味が変わるのか」とわかる構成になっている。

「繋がりたい」と「秘密を守りたい」は根本的に矛盾している。その矛盾を解消せずに、どちらかを捨てて進む、という選択を登場人物全員がそれぞれの形でしている。その選択の重さを、幾原邦彦はたった11話に詰め込んで、説明せずに見せてくる。それがずっと引っかかって離れない。

特に刺さったシーン

欲望を引き抜かれる変身バンクのシーンが、回を重ねるごとに意味を変えていく感覚が面白かった。最初は「派手な演出だな」と思って見ていたものが、後半になると同じ画面を見ながら「ここで晒されてるのは、こういう欲望か」と受け取り方がまるで違う。同じカットで、2周目の方が重い。

諏訪部順一が演じるケッピの声が、ずるい。ああいう「胡散臭いが何かを知っている存在」に、あの枯れた渋さと微妙な温度感を乗せられると、ただの便利な狂言回しにならない。序盤の「カッパになれ」という無茶な要求も、終盤になって「この生き物はなぜここにいるのか」という問いが生まれたとき、声の記憶が違う色に染まり直す。

釘宮理恵が演じる矢逆春河の出番は多くないけど、声の存在感が画面にいない場面でも効いてくる。終盤の展開で、その不在の重さがじわじわと圧力になってくる感じ。宮野真守の新星玲央は、中盤まで「このキャラ、怖いな」という印象で見ていたのが、背景が見えてくると完全に印象が反転した。あの振れ幅を声だけで成立させているのは、単純にすごいと思う。

読んで見たくなったら——『さらざんまい』はABEMAで視聴できる(無料プランあり)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 全話見終わってから1話を見返すと景色が変わる、という構造の作品が好き
  • シンボルや演出の意味を後から考えたい人
  • 「繋がり」とか「秘密」とか「欲望」というテーマを、説明なしに映像で受け取れる人
  • 全11話という短さで完結してほしい人(続きを待つ必要がない)
  • 声優の演技の細部に気づける人

合わない人

  • 変身バンクやシンボル演出が「意味不明なノイズ」に見えてしまう人
  • スッキリとした起承転結と明快なカタルシスを求めている人
  • 1話完結・毎話達成感のある構成を好む人
  • 尻子玉、という概念を受け入れるのに5分以上かかる人(それは厳しい)

次に見るなら

輪るピングドラム——同じ幾原邦彦監督作。さらざんまいを気に入ったなら、こちらが積んである場合はもう崩していい。シンボルの密度と「運命」への問いかけという点で地続きの感覚がある。2011年の作品だが全く古びていない。

少女革命ウテナ——幾原邦彦の原点に近い位置にある作品。「社会が用意した役割から逃げることはできるのか」という問いを、これでもかと繰り返す構造。39話あるが、それだけの密度がある。

フリップフラッパーズ——2016年の作品で、演出の奇妙な熱量とシンボルの読み解き甲斐という点でさらざんまいと近い感触がある。こちらは「繋がり」よりも「自己の発見」に寄っているが、見終わったあとに「2周目で気づいたこと」が確実にある。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+

『さらざんまい』はABEMAおよびdアニメストアで配信中のほか、U-NEXT・DMM TV・Huluでも視聴可能です。複数の主要サービスで提供されているため、すでに契約しているサービスからすぐに視聴を始めることができます。全11話のコンパクトな作品なので、一気見にも最適です。

よくある質問

Q. 『さらざんまい』は何話完結ですか?
A. 全11話完結の作品です。1クールでまとまっているため、週末に一気見しやすいボリュームになっています。
Q. 子ども向けアニメですか?
A. 見た目はポップですが、欲望・嘘・人間関係の葛藤など重いテーマを扱っており、主にティーン以上の視聴者を想定した作品です。ギャグシーンも多い一方で、感情的に刺さる展開が続きます。
Q. 幾原邦彦監督の他の作品を知らなくても楽しめますか?
A. 楽しめます。『さらざんまい』は独立した物語として完結しており、監督の過去作の予備知識は不要です。独特の演出に戸惑う方もいますが、慣れると独自のリズムが心地よくなります。
Q. どのサービスで無料視聴できますか?
A. ABEMAでは一部無料で配信されている場合があります。U-NEXT・Hulu・DMM TVは各サービスの無料トライアル期間を利用すると、登録直後から視聴可能です。最新の配信条件は各サービスの公式ページでご確認ください。

まとめ

『さらざんまい』はABEMAおよびdアニメストアで配信中のほか、U-NEXT・DMM TV・Huluでも視聴可能です。複数の主要サービスで提供されているため、すでに契約しているサービスからすぐに視聴を始めることができます。全11話のコンパクトな作品なので、一気見にも最適です。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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