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正解するカド
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 13話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Toei Animation |
東映アニメーションのオリジナルCGアニメ。政策企画官の進藤浩二郎は羽田空港で出張中、滑走路上の飛行機から巨大な構造物が突然出現する。進藤と乗客251人を乗せた飛行機は無傷でその中に吸い込まれる。全員が着陸後、普通の人間に見える男が現れ、謎の事態が始まる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
外務省の凄腕交渉官・真道幸路朗は、出張のため羽田空港から飛び立とうとしていた。だがその瞬間、滑走路上の旅客機を巨大な立方体構造物「カド」が突如として呑み込む。乗客251名と真道を内部に収めたまま、カドは静かに鎮座した。やがて内部から人間の姿をした「異方」存在ヤハクィザシュニナが現れ、人類に途方もない技術と概念をもたらそうとする。前代未聞の事態に、真道は政府と異方、そして人類全体の未来を懸けた交渉の最前線へと立たされていく。東映アニメーション制作のオリジナルSF作品。みどころ・魅力
① 「交渉」で進む異色のファーストコンタクトSF
本作の核は戦闘ではなく対話と交渉にある。圧倒的な力を持つ異方存在を前に、人類がどう向き合い何を選ぶのか。交渉官・真道を軸に、知略と価値観のぶつかり合いが緊張感たっぷりに描かれていく。② 緻密に練られたSF設定と世界観
無尽蔵のエネルギー源や情報をめぐる概念など、SFとしての設定が丁寧に組み上げられている。「人類が進歩を手にしたとき何が起こるのか」という普遍的な問いを、理詰めの物語で突き詰めていく構成が魅力だ。③ 東映アニメーションによるフルCG映像
巨大構造物カドの幾何学的な造形や、独特の質感を持つ異方存在の表現はフルCGならでは。現実の社会描写とSF的ビジュアルが融合し、静かながら引き込まれる独特の映像世界を作り上げている。キャスト・声優一覧






















スタッフ
| 監督 | 渡辺正樹 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 野﨑まど |
| 原案キャラデザ | 有坂あこ |
| キャラクターデザイン | 真庭秀明 |
| OP | 遣いサラカ(市道真央)「旅詩」 |
| ED | ハルカ「永遠のこたえ」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
最初は「東映がフルCGで一本やるらしい」くらいの軽い気持ちで再生した。期待値はそこまで高くなかった、というのが正直なところ。羽田の滑走路に立方体がぬっと現れて、飛行機ごと251人を呑み込む——あらすじだけ読むと荒唐無稽なのに、画面で見ると妙に静かで、現実がじわっと歪んでいく感触がある。最初の数話で完全に掴まれた。これは当たりを引いたな、と思った。2回目に見返して気づいたのは、序盤のあの落ち着きこそが罠だったということ。冷静な対話劇だと思って気を許していると、後半でまったく違う場所に連れていかれる。第一印象と読後感がこれだけズレる作品も珍しい。
「答えを渡される」ことは、進歩なのか
異方(いほう)からやってきたヤハクィザシュニナは、人類に贈り物を持ってくる。無尽蔵のエネルギー源「ワム」。眠りすら不要にする技術。どれも人類が何百年かけても辿り着けないものを、ぽんと差し出してくる。ここで効いてくるのが『正解するカド』というタイトルだと思っている。この作品が一貫して問うているのは、「答えを自分で出すこと」と「答えを渡されること」の差なんじゃないか。
進藤浩二郎は交渉官で、どんな対立にも双方が納得する「正解」があると信じている人間だ。彼にとって交渉は、時間をかけて答えに辿り着くプロセスそのものに価値がある。一方ザシュニナは、そのプロセスを全部すっ飛ばして結論だけを置いていく。エネルギー問題が一夜で片づくと、世界はむしろ混乱する。人類はその答えを「受け取る準備」ができていないから。だからこれは単なるファーストコンタクトものではなくて、「進歩とは何か」「与えられた幸福は本当に幸福なのか」を、交渉のテーブルの上で延々と詰めていく話なんだと思う。
そして皮肉なことに——作品そのものが終盤で、自分でも「答えを渡される」側に回ってしまう。終盤、徭沙羅花(市道真央)を軸に物語の重心が動き出してから、その感覚が強くなる。積み上げた問いを対話で解いていくはずだったのに、ある時点から設定の力で結論が降ってくる。テーマと構造がねじれて一致してしまった、珍しい例だと思っている。だからこそ「え?」となる。でも、そこに至るまでの問いの立て方は、前半だけでも見る価値が十分にある。
特に刺さったシーン
刺さったのは、やっぱり序盤の交渉シーンだ。立方体カドの内部で、ザシュニナが初めて人類と正面から向き合う場面。寺島拓篤の声が独特で、感情があるようでない、人間の話法をなぞっているだけのような距離感がずっと不気味に響く。あの「人間のフリがちょっとだけ下手な」喋り方は、声の演技でしかつくれない質感で、再生しながら背筋がすっとした。
脇を固める面々も効いている。釘宮理恵の品輪彼方、伊藤静の夏目律、斉藤壮馬の花森瞬——この人たちが「普通の人間側」の手触りをしっかり持っているから、ザシュニナの異質さが余計に際立つ。未知の存在を前に官僚や専門家が右往左往する序盤の空気は、地に足のついた芝居あってのものだった。あとは、CGの立方体が見せる、内部でうごめく幾何学模様の質感も忘れがたい。あれを「気持ち悪い」と感じた瞬間に、この作品はもう半分勝っている。
読んで見たくなったら——『正解するカド』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ファーストコンタクトものや、対話で押していくハードSFが好きな人
- 結末より「問いの立て方」と序盤の知的興奮を味わいたい人
- 異質な存在の造形やCGの抽象表現にゾクッとできる人
- 前半だけでも価値がある、という見方を許せる人
合わない人
- 最後まできれいに着地する結末を求める人
- CGキャラクターの表情や芝居の硬さが気になってしまう人
- 終盤の方向転換を「裏切られた」と感じてしまう人
- 積み上げた理屈が情緒で回収されるのが苦手な人
次に見るなら
バビロンが好きなら、というより、同じ野﨑まどが手がけた作品。とんでもない前提から始まって、見ているこっちの足場をじわじわ崩してくる感触が「カド」と地続きで、終盤のざわつきも含めて似た後味がある。
楽園追放 -Expelled from Paradise-もおすすめ。こちらもフルCGの攻めたSFで、設定を会話と理屈で押し切っていくタイプ。カドの対話劇に乗れた人なら、噛みごたえのある議論パートを楽しめるはず。
BEATLESSが気になるなら、テクノロジーが社会に「与えられた」とき何が起きるかを長尺で描く話。ワムがもたらした社会の混乱にゾクっとした人は、ここで描かれる距離感に反応すると思う。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『正解するカド』は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3つのサービスで視聴できます。いずれもアニメ作品を多数取り揃えた人気の配信サービスなので、ご自身が利用しやすいサービスを選んで楽しめます。気になった方は、これらのサービスでぜひチェックしてみてください。
