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誰ガ為のアルケミスト
| 放送年 | 2019年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | ゲーム |
| 制作 | Satelight |
Fuji & gumi Games開発のシミュレーションRPG『誰ガ為のアルケミスト』の劇場版映画作品。七つの大罪をテーマにした7人のキャラクターが中心となり、バベルの塔がそびえ立つバベル大陸を舞台としている。錬金術の発明が戦争の道具として使われ、人類が絶滅の危機に瀕した後の物語である。
作品概要・あらすじ
あらすじ
Fuji & gumi Gamesのシミュレーションの人気RPG『誰ガ為のアルケミスト』を原作とした劇場版アニメ。錬金術が戦争の道具として利用され、人類が絶滅の危機に瀕した世界「バベル大陸」を舞台に、七つの大罪をそれぞれ体現する7人のキャラクターたちが繰り広げる壮大な物語。バベルの塔がそびえ立つ大陸で、錬金術師たちはいかなる運命に立ち向かうのか。ゲームを知らなくても楽しめる独自の物語が展開される。
みどころ・魅力
① 七つの大罪をモチーフにした個性豊かなキャラクター群
「傲慢」「嫉妬」「怠惰」など七つの大罪をテーマに設定された7人のキャラクターは、それぞれ鮮烈な個性と背景を持つ。ゲームファンにはおなじみのキャラクターが劇場版ならではのクオリティで描かれ、初見のアニメファンにも強い印象を残す。
② 錬金術と戦争が絡み合うダークファンタジーの世界観
錬金術が文明の利器ではなく「戦争の道具」として使われてきた歴史を持つバベル大陸は、重厚で陰影のある世界観が特徴。人類の存亡をかけた戦いが背景にあることで、物語全体に緊張感とスケール感が漂い、ゲームをプレイしていないユーザーにも見応えがある。
③ 劇場版ならではの映像・音楽クオリティ
ゲームの人気IPを原作に持つ劇場版作品として、アニメーションのクオリティや音楽面にも力が注がれている。バベルの塔をはじめとした壮大な背景美術や、戦闘シーンの迫力ある演出は、大画面を意識した映像体験を提供する。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 高橋正典 |
|---|---|
| 音楽 | 安田明祐 |
| 美術監督 | 古宮陽子 、湖山真奈美 |
| 音響監督 | 明田川仁 |
| ED | 石崎ひゅーい「あの夏の日の魔法」 |
| ED | 石崎ひゅーい「Namida」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルの「ガ」がカタカナなのが、最初から引っかかっていた。「誰が為」ではなく「誰ガ為」。これはゲームっぽいな、と思って調べたら案の定スマホゲーム原作だった。Fuji & gumi Gamesのシミュレーションアニメを劇場版に、というコースは過去に何度か見てきた流れで、正直構えて見始めた。
でも実際に劇場に入ると、予想より密度があった。バベルの塔を中心とした大陸の設定、錬金術が「文明を支えた技術」であり同時に「人類を滅亡寸前まで追い込んだ道具」でもあるという背景の重さ。七つの大罪になぞらえた7人が動き始めたとき、これは単純な宣伝用映像ではないかもしれない、と思い直した。2回目を見たとき、序盤の情報整理がかなり丁寧だったことに気づいた——初見では世界観の波に飲まれていただけだった。
錬金術が「誰かのため」だったとき、それは兵器になった
タイトルに込められた問いは単純じゃない。「誰ガ為のアルケミスト」——錬金術師は、誰のために錬金術を使うのか。この映画が見せてくれるのは、その問いに対する複数の、互いに矛盾した答えだ。
錬金術は人類が発明した最高の技術だった。そしてそれが戦争に転用され、人類を絶滅寸前まで追い込んだ。ここで終わっていれば「科学は諸刃の剣」という凡庸な教訓話になる。でもこの作品が面白いのは、そこから先を描こうとしているところだ。絶滅の瀬戸際に立たされた人類の残党が、それでも錬金術を捨てない。なぜか。
七つの大罪をテーマに据えた7人のキャラクターたちは、それぞれ違う傷と動機を持っている。「誰かのために」という動機は美しく聞こえるが、その「誰か」が変わるとき、あるいは「誰か」がいなくなったとき、人はどうなるのか。福山潤が演じるニクスのキャラクター造形が特に刺さったのは、「誰かのため」という動機の脆さと強さを、あの乾いた声質でちゃんと表現していたからだと思う。甘さゼロの場面でも、ぎりぎり人間の温度が残っている声の出し方が、このキャラクターにとても合っていた。
水瀬いのりが演じる永坂カスミという存在が、この問いの「外側」から見る視点を担っている。技術を持たない者、あるいは別の文脈から来た者の視点が入ることで、「誰ガ為」という問いが初めて第三者的に照射される構造になっている——内側にいる人間には問えない問いを、外側の人間に問わせる。これは意図的な設計だと思う。
早見沙織のクロエは、七つの大罪という枠組みの中でおそらく最も「清廉に見えて最も複雑」なキャラクターだった。あの硬質な声が持つ二重性——澄んでいるからこそ、その澄んだ声が嘘をつくとき効く——は、早見沙織でなければこの役は成立しなかったんじゃないかと感じる。
特に刺さったシーン
終盤の対決シーンで、堀江由衣演じるウロボロスが口にする台詞のところが印象に残っている。「始まりと終わりが同じ」というウロボロス(蛇が自分の尻尾を食べる円環の象徴)をキャラクター名に持つ存在が、あの場面で何を言うか——そこに七つの大罪のモチーフ全体が収束してくる感じがして、劇場で少し前のめりになった。
堀江由衣の声は、柔らかさと冷たさが同居できる特殊な声域を持っている。ウロボロスという役の「閉じた世界への執着」みたいなものを、声のテクスチャで表現しているシーンがあって、台詞の内容より先に感情が届いてくるタイプの演技だった。劇場の音響で聞いたとき、台詞と台詞の間の沈黙の重さが配信で聞くときとは全然違う。このあたりはスクリーンで見る価値がある。
石川界人のディオスは、序盤では台詞量が抑えられていて、それが逆に後半で効いてくる構成になっている。「声優と夜あそび」のMCとしての石川界人を知っている人間からすると、あの低体温な声のコントロールがこういう方向にも使えるのか、という発見があった。
読んで見たくなったら——『誰ガ為のアルケミスト』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 原作ゲームを知らなくてもいいが、重厚な世界観設定のダークファンタジーが好きな人
- 福山潤・堀江由衣・早見沙織の演技を劇場音響で体験したい人
- 七つの大罪モチーフや神話・宗教的な象徴が物語に絡むのが好きな人
- 「技術と倫理」「誰かのために戦う動機の脆さ」を描いた作品が刺さる人
合わない人
- 原作ゲームのキャラクター背景がないと人物関係の解像度が上がりにくく、置いてけぼり感が出るかもしれない
- テンポよくアクションが動き続けるタイプの映画を期待すると、世界観説明の比重が高く感じる可能性がある
- 「スマホゲーム原作劇場版」というフォーマット自体に抵抗感がある人
次に見るなら
重厚なファンタジー設定と豪華声優キャストが見どころという点で近いのは、グランブルーファンタジー THE ANIMATION。同じくゲーム原作の大陸・空島世界ファンタジーで、こちらは複数クールのTVシリーズ。「誰ガ為」の世界観の手触りが気に入ったなら、こちらで長めの物語を楽しめる。
「技術が文明を壊滅させた後の世界」という設定が刺さったなら、楽園追放 -Expelled from Paradise-もおすすめ。劇場版のスケールで人類の在り方そのものを問う、密度の高い作品。映像の作り込みが同じくスクリーン映えするタイプで、劇場体験として見るなら特にいい。
早見沙織の演技の二重性が印象に残ったなら、Re:CREATORSもぜひ。こちらは「創造物が現実世界に来る」という全く違う設定だが、「誰かのために作られたものが、その誰かに牙をむく」という構造が重なる部分がある。早見沙織がここでも重要な役を担っていて、声優目当てで続けて見るにも最適。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『誰ガ為のアルケミスト』劇場版は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで視聴できます。いずれも月額サービスで配信中ですので、加入中のサービスからすぐに視聴可能です。ゲーム原作のダークファンタジーとして独自の世界観が楽しめる作品ですので、ぜひチェックしてみてください。
