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THE 八犬伝
| 放送年 | 1990年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 6話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | AIC |
戦国時代、阿波藩は魔力を持つ敵勢力に滅亡の危機に瀬戸際に立たされていた。家犬が敵大名の首を持ち帰り、領主の娘と結婚を望むという奇異な出来事が起こる。二人の結合から生まれた八匹の子犬は、後に八人の犬武士として転生する。彼らは一族の運命を変え、歴史を動かす力を持つ存在となるのだった。
作品概要・あらすじ
あらすじ
戦国時代、阿波藩が魔力を持つ敵勢力に滅亡の危機に追い詰められていた。そのとき、一匹の家犬が敵大名の首を持ち帰り、領主の娘との結婚を望むという前代未聞の出来事が起こる。二人の結合から生まれた八匹の子犬は、やがて八人の犬武士として人間に転生。それぞれが不思議な力を宿し、一族の運命と乱世の歴史を動かす存在として立ち上がっていく。みどころ・魅力
① 江戸文学の名作を映像で体感できる重厚な世界観
江戸時代の読本文学の傑作『南総里見八犬伝』を原作に持つ本作は、戦国の乱世を舞台にした壮大なスケールの物語を映像化。妖術・運命・武士道が交錯する重厚な世界観はOVAならではの描き込みで丁寧に再現されており、原作ファンも初見の視聴者も引き込まれる。② 個性豊かな八人の犬武士たちの群像劇
それぞれ異なる出自と力を持つ八人の犬武士が揃っていく過程が見どころの一つ。運命に翻弄されながらも使命に目覚めていく各キャラクターの成長と絆の物語は、群像劇としての醍醐味にあふれており、誰が自分のお気に入りキャラクターになるかを探しながら見る楽しさがある。③ 1990年代アニメならではの手描き作画の迫力
デジタル作画普及前の1990年制作ならではの、職人的な手描きアニメーションが随所に光る。アクションシーンや妖術の演出は当時の技術の粋を集めたもので、今見ても色あせない迫力を持つ。レトロアニメの魅力を堪能したいファンにとっても見応えのある一作です。キャスト・声優一覧























トレーラー・MV
スタッフ
| シリーズ構成 | 會川昇 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 山形厚史 |
| 音響監督 | 山崎あきら |
| OP | ???「Red Pinwheel」 |
| ED | ザ・トップス「雨がみかづつくと」 |
| ED | ザ・トップス「Friends」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「南総里見八犬伝」を原作にしたOVAと聞いて、最初は軽い気持ちで手を伸ばした。滝沢馬琴が28年かけて書いた化け物みたいな大長編を、90年代のアニメにどう落とし込むのか。純粋な好奇心だった。
見始めて数分で気づいたのは、これが「古典を丁寧に現代語訳した作品」ではなく、「原作の骨格を残しながらアクションOVAとして再構築した作品」だということ。2回目を見ると、この割り切り方が実は相当うまいことに気づく。全部やろうとしていない。やろうとしていないから、限られた尺でちゃんと成立している。
血でも意志でもなく、「玉」が選んだ者たちの話
南総里見八犬伝の核心は「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」という八つの徳を持つ玉が、八人の犬士に宿るという設定にある。THE 八犬伝はこの設定をそのまま引き継ぎつつ、「なぜこの人間に宿ったのか」という問いを物語の推進力に使っている。
面白いのは、犬士たちが自分の意志で集まるのではなく、玉という外部の力学に引き寄せられる点だ。これは現代のバトルアニメの文法——覚悟して力を得る、仲間を守るために立つ——とは微妙に違う。彼らはある意味で「選ばれてしまった」存在であり、その宿命に対してどう向き合うかが各キャラクターの芯になっている。
大塚明夫が演じる犬村大角は、その「選ばれた者の重さ」を声の低いところで支える。饒舌ではないのに存在感が消えない。2回目に見ると、大角の台詞の少なさが意図的な設計であることが分かってくる。玉の力を持ちながら、それを誇示しない。この抑制が90年代OVAとしては相当珍しい造形だった。
一方で山口勝平の犬川荘助は対照的に軽い。声に遊びがある。同じ「選ばれた者」でも個性がここまで違う。八人を全員違う声質・演技トーンで配置したキャスティングは、今見ても決断力があると思う。
古典を原作にするとこういう感じになるのか、というのが正直な感想だ。現代のオリジナルアニメが「共感できるキャラ」を入口にするのとは違う。八犬士は感情移入の入口よりも、世界観の柱として機能している。その分とっつきにくさはあるが、それが逆に原作小説の空気を残している理由でもある。
特に刺さったシーン
序盤、犬山道節が初登場する場面の山寺宏一の声のトーンが今でも耳に残っている。道節というキャラクターは八犬士の中でも屈折した立ち位置にいて、山寺さんはその屈折を「低音の中の苛立ち」で表現している。激しい役をやる人というイメージで語られがちな中で、ここでの抑制の効いた芝居はかなり異質な仕事だった。思わず巻き戻した。
高山みなみが演じる犬坂毛野も印象的だった。毛野は女性的な外見を持つ男性キャラクターで、その二重性を高山さんは声の置き所を微妙にずらすことで表現している。セリフ単体で聞くと普通に聞こえるのに、映像と合わさったときにある種の違和感が生まれる。それが計算なのか直感なのか、今でも分からない。
久川綾の浜路は出番こそ限られているが、物語全体の情緒的な重心を担っている。悲劇的な立場にいるキャラクターなのに、声が決して弱々しくない。そのギャップが浜路を単なる「守られるヒロイン」ではない何かにしている。
読んで見たくなったら——『THE 八犬伝』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 南総里見八犬伝を読んだことがある、または名前くらいは知っている人
- 90年代OVAの、あの独特の暗さと密度感が好きな人
- 山寺宏一・大塚明夫・山口勝平・高山みなみの若い頃の演技に興味がある人
- 「説明しすぎないアニメ」に耐性がある人
- ファンタジーでも史実の匂いを残した作品が好きな人
合わない人
- キャラクターの相関を把握する前に感情移入したい人(八犬士は多い)
- 現代的な作画クオリティを期待している人
- 物語がきれいに完結することを求めている人(OVAの構成上、消化不良感は残る)
- 原典の予備知識なしに全部理解しようとする人
次に見るなら
里見八犬伝(1983年映画)との比較で見るのが一番面白い。薬師丸ひろ子主演で同じ原作を映像化したあの作品と、OVA版でどこを取って何を捨てたかを並べると、それぞれの時代性がはっきり見える。原典への距離の取り方がまるで違う。
ドロロ(2019年TVアニメ版)は古典的な日本の物語構造——因縁・宿命・超常の力を持つ者の苦悩——をモダンに再構築したという意味で近い感触がある。THE 八犬伝に「古典を原作にした作品の面白さ」を感じたなら、こちらも入口になる。
カムイの剣(1985年映画)も同じ文脈で勧めたい。戦国から江戸の世界観に超常的な要素を混ぜた歴史アクション路線で、THE 八犬伝に近い密度感と乾いたトーンを持っている。尺の短さゆえの潔さが好きな人に刺さる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『THE 八犬伝』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで視聴できます。月額サービスへ加入済みの方はすぐに視聴を開始できますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。複数のサービスで配信されているため、普段使いのプラットフォームからアクセスしやすいのも魅力です。
