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劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-
| 放送年 | 2012年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
Tiger & Bunnyの劇場版第一作目。テレビシリーズの第一話と第二話をベースとしており、新たなシーンが追加されている。ベテランヒーロー・ワイルドタイガーと新人ヒーロー・バーナビーが、異能力者による事件を解決していく物語。二人は最初、衝突することもあるが、次第に信頼関係を築いていく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
舞台は、異能力を持つ「NEXT」と呼ばれる人々が活躍する近未来都市シュテルンビルト。ヒーローたちはスポンサーを背負い、ライブ中継される番組「HERO TV」でポイントを競い合いながら犯罪に立ち向かっている。長年活動を続けるベテランヒーロー・ワイルドタイガーと、新進気鋭の新人ヒーロー・バーナビー・ブルックスJr.は、会社の思惑によって強制的にタッグを組まされる。正反対の個性を持つ二人は当初から衝突を繰り返すが、市民を救うという同じ目的に向かう中で、互いの信頼を少しずつ育んでいく。みどころ・魅力
① 真逆のバディが生む笑いと熱さ
我流で情に厚いベテランのワイルドタイガーと、クールで計算高い新人のバーナビー。二人の噛み合わなさが生む掛け合いのテンポは軽快で、思わず笑いながらも、少しずつ築かれていく絆に胸が熱くなる。バディものの王道を抑えた、見ていて気持ちいい関係性の変化が本作最大の魅力だ。② テレビシリーズ再編+追加シーンで深まる物語
テレビシリーズ第1・2話をベースに再構成した本作には、劇場版オリジナルの新規シーンが加わり、キャラクターの心情やバックグラウンドがより丁寧に描かれている。すでにシリーズを知っているファンも「ここまで描いていたのか」と新鮮に楽しめる仕上がりになっている。③ ヒーロー×エンタメショービジネスという独自の世界観
ヒーロー活動がスポンサー付きのリアリティ番組として放映されるという設定が、作品全体にコメディとリアルさの両方をもたらしている。ポイントランキングや視聴率を意識しながらも真剣に市民を守ろうとするキャラクターたちの姿が、この世界観を唯一無二のものにしている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 米たにヨシトモ |
|---|---|
| シリーズ構成 | 西田征史 |
| 原案キャラデザ | 桂正和 |
| キャラクターデザイン | 羽山賢二 |
| 音楽 | 池頼広 |
| 美術監督 | 大久保錦一 |
| OP | ノーベルズ「Earth Diver」 |
| ED | ユニゾン・スクエア・ガーデン「リニアブルーを聴きながら」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
TVシリーズを全話見た後に「劇場版あるよ」と教えてもらって見た。本編の1・2話を映画にしたやつだと聞いていたので、正直ハードルは低かった。「知ってる話をスクリーンサイズで確認する感じかな」と思いながら座っていたら、細かいところが違う。コテツとバーナビーが組まされるまでの流れに新しいシーンが足されていて、テレビで「ふーん」と流した場面に意味が乗ってくる。
スターンビルドの街並みが劇場サイズで広がると、あの世界の密度が改めてわかる。ヒーローがスポンサーロゴを背負って戦うという設定の滑稽さも、あの音響と画角で見るとまた違う効き方をした。2回目に見たとき、コテツの「昔ながらのヒーロー観」が序盤から丁寧に仕込まれているのに気づいて、これは単なる再編集ではないとわかった。
「正しいヒーロー像」なんてものは、たぶん最初からなかった
タイバニという作品を一言で言うなら、「ヒーローが企業コンテンツになった世界で、それでも本物であろうとする男の話」だと思っている。劇場版はその入口を丁寧に描く。
コテツ・T・鏑木というキャラクターは、旧世代的な「困っている人を助けるのは当たり前」という価値観で動いている。けれどスターンビルドのヒーローシステムは、ポイントとスポンサー契約で回っている。彼の行動は正しいが、数字にならない。そこがずっと引っかかりになる。
バーナビーはその対極で、合理的でスマートで、ヒーロー活動を目的達成の手段として使っている。二人が相棒になるまでの摩擦は、「何のためにヒーローをやるか」という問いのぶつかり合いでもある。
この映画が面白いのは、どちらの答えも正解として描かないところだ。コテツの純粋さは美しいが、ときに無謀で周囲を困らせる。バーナビーの合理性は効率的に見えるが、それだけでは「ヒーロー」という言葉の重さを引き受けられない。どちらも半分しか持っていない。
スポンサー付きヒーローという設定は、現実の「好きなことで生きていく」問題と直結している。好きなことを仕事にした瞬間、それは誰かの商品になる。コテツはその矛盾の中でもがいていて、でも結局やめない。その「やめない」という選択が、このシリーズ全体の背骨だと思っている。劇場版はその背骨が形成される瞬間を、追加シーンも含めて丁寧に積み上げている。
特に刺さったシーン
序盤、ヒーローたちが各自のポジションで立ち回るシーンで、折紙サイクロン——岡本信彦が声を当てているキャラクター——が端っこで目立たないようにしているところが好きだ。岡本信彦は力のある声を「あえて小さく」使うのがうまい。折紙サイクロンの「存在感を消す芸」が抑えた演技と合わさって、笑いと哀愁が同時に出ている。
追加シーンで登場するアイザック(入野自由)は、短い出番ながらちゃんと場を持っている。入野自由の声には「善意が透けて見える」という特性があって、ああいう役をやらせると、セリフ以上のものが乗ってくる。Robin Baxter役の山口勝平も、スターンビルドの世界の「普通の人間」のサイズ感を自然に出していた。山口勝平の声はキャラクターの体温が伝わりやすく、ああいう脇の役がいると世界の密度が上がる。
坂本真綾が演じるトモエ(コテツの妻)が出てくる場面は、短いのにきつい。坂本真綾の呟きに近いトーンは「もういない人間」の気配を出すのに向いていて、コテツが「なぜこんなにもヒーローにこだわるのか」という問いへの静かな答えになっている。日高里菜が声を当てている娘の楓は、出番が少ないのに存在感が重い。父親との関係がうまくいっていない気配がセリフよりも間から伝わってくるのは、日高里菜の「素直に喋っていないときの演技」のうまさだと思う。
読んで見たくなったら——『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』はNetflixで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズ「TIGER & BUNNY」を見ていて、あの序盤をもう一度丁寧に辿りたい人
- コテツとバーナビーのバディ関係の起点と、そこに追加されたシーンに興味がある人
- 「ヒーローがスポンサーに守られている」という設定の皮肉を楽しめる人
- 劇場の音響とスクリーンサイズで、あの世界を体験し直したい人
- 再構成もの・リメイクに寛容で、追加シーンに価値を見出せる人
合わない人
- TVシリーズ未見で劇場版から入ろうとしている人(前提が多く、初見では置いてかれる)
- 完全新規のストーリーを期待している人(ベースはTV版1・2話の再構成)
- ヒーローアクションのスピードとド派手さを最優先にしている人
- キャラの人間関係よりバトルの密度で作品を評価する人
次に見るなら
劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-は同じシリーズの劇場版第2弾で、こちらはオリジナルストーリー。The Beginningでコテツとバーナビーの起点を確認した直後に続けて見るのが正しい順番で、二人の関係が変化していく様子が積み重ねとして見えてくる。
TIGER & BUNNY 2はNetflixで配信中の続編。劇場版2本を通過してから見ると、あの二人がどこまで来たかがはっきりわかる。シリーズを最後まで見たいなら、The Beginning → The Rising → 2という順番が素直。
ワンパンマンは「ヒーロー協会という組織の中で、実力と評価が噛み合っていない男」の話で、コテツの立ち位置と構造が近い。ジャンルはアクション寄りだが、「強さと誠実さが必ずしも報われない」というトーンは、タイバニに刺さった人に届くと思う。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning-』は、Netflixで視聴できます。バディものとしての面白さをギュッと凝縮した劇場版の入口として、シリーズ未見の方にも十分楽しめる一作です。TIGER & BUNNYの世界観に初めて触れる方は、まずこの劇場版から見始めるのもおすすめです。
