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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | Shaft |
夏休みのある日、少年たちは灯台から花火を見ると横から見たときに丸く見えるか平らに見えるかを確認しようとします。一方、少年のりみちは憧れのなずなから一緒に逃げ出そうと誘われます。
作品概要・あらすじ
あらすじ
夏休みのある日、中学生のりみちとその仲間たちは「花火は横から見たら丸いのか、平らなのか」という他愛ない疑問を検証しようと灯台を目指す。そんな中、転校を目前に控えたなずなは、のりみちに「一緒に逃げよう」と囁く。ひとつの”もしも”が積み重なるたびに世界が塗り替わっていく、青春のほろ苦さと淡い恋を描いたファンタジックラブストーリー。みどころ・魅力
① シャフト×新房昭之が作り出す圧倒的な映像美
アニメスタジオSHAFTが手がける色彩設計と独特のカメラワークが、夏の空気感を余すところなく表現。とりわけクライマックスの花火シーンは劇場映えするスケールで、光と色が交差する幻想的なビジュアルは一見の価値がある。② 「もしも」が連鎖する不思議な時間軸の構造
選択肢が変わるたびに世界線が塗り替わるという独自の仕掛けが物語の核心。繰り返されるシーンの細部がわずかに変化していく演出は、観るたびに新たな発見があり、SF的な謎解きと青春ロマンスが絶妙に絡み合う。③ DAOKO × 米津玄師による主題歌「打上花火」
物語の余韻を何倍にも増幅させる主題歌は、公開前から話題を集め大ヒットを記録。切なくも爽やかなメロディーとのりみち・なずなの感情がシンクロし、エンドロール後も長く心に残る。キャスト・声優一覧






スタッフ
| 監督 | 武内宣之 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 渡辺明夫 |
| 音楽 | 神前暁 |
| 美術監督 | 飯島寿治、宮越歩、船隠雄貴 |
| 音響監督 | 鶴岡陽太 |
| ED | DAOKO x 米津玄師「打上花火」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
公開当時、正直なところ「岩井俊二の原作をシャフトがリメイク」というだけで警戒していた。あのドラマを知っている世代には、どうしても比較の目が先に立つ。劇場の席に座るまで、ちょっと腕を組んでいた。
で、最初の数分で武装解除された。花火大会前の夏の空気、水面の照り返し、汗ばんだ首筋の描写——シャフトがこういう「外」の空気を描くとどうなるのか、という興味が予防線を上回った。なずなが灯台の前に立つシーンで、ああ、これは劇場で見るべき映画だったと思った。スクリーンサイズが意味を持つタイプの映像だった。
ただ、終わった直後は言葉に詰まった。「よかった」でも「微妙だった」でもない、奇妙な余白が残る映画で、それが逆に気になって何度も頭の中でリプレイした。2回目に見たとき、ようやく自分が何を見せられたのかが少し整理できた気がする。
「もしあのとき」を何度でも繰り返せるなら、少年は少女を救えるのか
この映画を「夏の淡い恋愛もの」と一言で片づけると、終盤のあの展開で必ず置いてかれる。不思議な球体がタイムリセットを引き起こし、典道は何度も「やり直し」を繰り返す——この構造こそが物語の核で、単なるファンタジー的味付けではない。
なずなは転校を前に「逃げる」ことを選ぼうとしている。でもその選択は、彼女一人では実行できない。典道が一緒に走ってくれるかどうか、ただそれだけにかかっている。少年はやり直しを重ねながら、少しずつ「正しい選択」に近づいていく——ように見える。
だが、本当にそうだろうか。何度やり直しても、二人が向かう先に「逃げ切った未来」は描かれない。花火は上がる。空に散る。消える。残るのは夏の匂いと、間に合わなかった気持ちだけだ。
この映画が描いているのは、「もしも」の万能性への幻想とその崩壊だと思っている。やり直せても、変えられないものがある。少年が球を手に入れた瞬間から、物語は「ハッピーエンドへの道」ではなく「少年が諦めるまでの過程」になっている。なずながいなくなるという現実は、何度ループしても消えない。それでも繰り返す典道の姿は、無力というよりもむしろ、切実だ。
宮野真守が演じる安曇祐介は、そういう典道の「普通の夏」側にいる存在として機能している。友人グループの中にいるときの典道の声と、なずなと二人でいるときの声の落差——ああいう芝居の密度は、繰り返し見るほどじわじわくる。
シャフト特有の空間の切り取り方、現実と幻想の境界をわざと曖昧にする演出が、この「ループとやり直し」のテーマと珍しく正面からかみ合っている。美しい映像を「雰囲気で誤魔化している」と読む人もいるだろうが、2回目以降は映像の選択一つひとつに意図が透けて見えてくる。
特に刺さったシーン
終盤、花火の中に二人の「もしも」が映し出される連続カット。あそこは声を上げそうになった。あり得たかもしれない日常の断片が、ポップアップのように現れて消えていく。過剰といえば過剰、でもその過剰さが「ループを繰り返してきた少年の頭の中」そのものに見えて、映像的な嘘がむしろ正直に感じられた。
それと、序盤のプール帰り、なずなが典道に声をかける最初のシーン。セリフの内容より間の取り方——なずなの声が少し軽すぎるくらいの明るさで、そこに既に「演じている」感がある。あの一声で、この子が全部わかっていて、それでも誰かに縋っているんだと伝わった。広瀬すずの声の選択だと思うけれど、あれはうまかった。
劇場で聞いたDAOKOと米津玄師の主題歌は、映画館の音響でないと半分も伝わらないと今でも思っている。
読んで見たくなったら——『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- シャフトの映像美を「体験」として味わいたい人。ストーリーより画面の密度に価値を見出せる人
- 岩井俊二原作の雰囲気が好きで、現代的な解釈で見たい人
- 「説明されない余白」を自分で埋めるのが苦にならない人
- DAOKOまたは米津玄師のファンで、音楽と映像のセットで体験したい人
- 夏の終わりの感覚を、何か形のあるもので確認したい気分のとき
合わない人
- ループ設定の論理的な整合性を求める人。この映画はそこを重視していない
- キャラクターの心理描写を丁寧に追いたい人。内面の掘り下げより映像表現が優先されている
- 「きれいだったけど何が言いたいの」で終わると映画全体がノイズになるタイプ
- 1993年のドラマ版に強い思い入れがある人。比較すると別物すぎる
次に見るなら
君の名は。(2016)——時間と記憶がズレた二人が互いを探す構造は、「やり直し」と「届かない気持ち」という点でこの映画と共鳴する。新海誠のクリアな映像描写と比べると、シャフト版の幻想性がより際立って見えてくる。セットで見るとどちらも深くなる。
化物語シリーズ——同じシャフト×新房昭之の作品として、あの独特の空間切り取りと台詞の密度に慣れたいならここから入るのがたぶん近道。映画よりずっと饒舌だが、映像の文法は同じだと気づく。
花とアリス殺人事件(2015)——岩井俊二が自ら監督したアニメ映画。「打ち上げ花火」の原作者の美意識が純粋な形で出ている。少女たちの夏と友情の話で、説明しない余白の使い方が原点に近い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は、U-NEXTで配信中です。夏の情景と幻想的なストーリーをいつでも手軽に楽しめます。加入済みの方はすぐに視聴を開始できるので、ぜひこの機会にチェックしてみてください。
