有頂天家族

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2013有頂天家族

有頂天家族

★ 3.9 / 5.0コメディドラマファンタジー日常系超自然
放送年2013年
フォーマットTVアニメ
話数13話
原作その他
制作P.A.WORKS

京都には人間、狸、天狗の3種族が暮らしている。下鴨家の三男・矢三郎の父・宗一郎は、「金曜倶楽部」の人間たちに食べられるまで狸社会の頭領だった。老天狗の世話をしたり、他の狸と争ったり、霊感のある人間の少女と遊んだりしながら、矢三郎は日々を過ごしている。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

京都の街には、人間・狸・天狗の三種族が独自の秩序を保ちながら共存している。狸社会の名門・下鴨家の三男・矢三郎は、人間の「金曜倶楽部」に食べられた偉大な父・総一郎の遺志を胸に、やんちゃな兄弟たちの世話や老天狗・赤玉先生との交流、霊感を持つ美しい人間の少女・弁天との不思議な縁を結びながら、騒がしくも愛おしい日々を送る。「阿呆の血」が騒ぐ矢三郎の目を通して、三種族の欲望と誇りが交錯する、笑いと哀愁に満ちた京都の四季が紡がれる。

みどころ・魅力

① 森見登美彦ワールドが生み出す「偽電気ブラン」のような世界観

原作者・森見登美彦の独特な文体が、P.A.WORKSの丁寧な映像美と見事に融合。鴨川の夕暮れ、先斗町の石畳、大文字山の夜景など、実在の京都の風景に三種族が溶け込む奇妙な日常は、現実と幻想の境界を曖昧にする唯一無二の空気感を醸し出している。

② 笑いと哀愁が同居する家族の物語

三男・矢三郎を軸に、個性豊かすぎる兄弟たちの絆と衝突が丁寧に描かれる。「阿呆の血」を誇りとする下鴨家の面々が繰り広げるドタバタは、単なるコメディに留まらず、亡き父への慕情や家族の在り方を問う深みを持ち、笑いながら胸が締め付けられる場面が随所に散りばめられている。

③ 魅力的な三種族と人間関係の妙

矢三郎が慕う傍若無人な老天狗・赤玉先生、その教え子でありながら人間と天狗の狭間に立つ謎めいた美女・弁天など、一筋縄ではいかないキャラクターたちの関係性が作品の核心。種族の垣根を超えた愛憎と因縁が、シリーズを通じてじわじわと明かされていく構成も秀逸。

キャスト・声優一覧

下鴨矢四郎
下鴨矢四郎
メイン
›
中原麻衣
下鴨矢三郎
下鴨矢三郎
メイン
›
櫻井孝宏
下鴨矢一郎
下鴨矢一郎
メイン
›
諏訪部順一
下鴨矢二郎
下鴨矢二郎
メイン
›
吉野裕行
夷川金閣
夷川金閣
サブ
›
西地修哉
弁天
弁天
サブ
›
能登麻美子
夷川銀閣
夷川銀閣
サブ
›
畠山航輔
淀川教授
淀川教授
サブ
›
武彦樋口
夷川 海星
夷川 海星
サブ
›
佐倉綾音
下鴨母
下鴨母
サブ
›
井上喜久子
下鴨総一郎
下鴨総一郎
サブ
›
石原凡
赤玉先生
赤玉先生
サブ
›
梅津秀行

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スタッフ

監督吉原正行
シリーズ構成菅正太郎
原案キャラデザ久米田康治
キャラクターデザイン川面恒介
音楽藤澤慶昌
美術監督岡本春美、竹田悠介
音響監督明田川仁
OPミルクトゥブ「有頂天人生」
EDfhána「ケセラセラ」
EDミルクトゥブ「有頂天人生」

関連作品

アニメ

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

「有頂天家族」というタイトルだけ見て、ずっと後回しにしていた。なんというか、字面だけだと昭和のホームドラマっぽくて、どうせ狸が擬人化して家族の絆がどうこう、みたいな話だろうと勝手に決めつけていた。

見始めたのは深夜で、眠れなくて何か流せるものを探していたというだけの理由。最初の10分で「あ、これ全然違う」と思った。狸が電車に乗り、天狗が老いを嘆き、人間の女が屋台の赤提灯でタコ焼きを食べている。京都という舞台が、こんなふうに使われるとは思っていなかった。

2周目で気づいたのは、台詞の密度だ。1回目はビジュアルの面白さに引っ張られていて、会話の端々に埋め込まれた伏線をほぼ見落としていた。2周目はメモを取りながら見たくなるような作品で、こういう感覚は久しぶりだった。タイトルで損している、というのは本当にそう思う。

「阿呆の血」という誇り——この作品が描くのは生き方の美学だ

この作品を「狸と天狗と人間が共存する京都のファンタジー」と説明すると、だいたい合っているようで、核心を外している。有頂天家族が本当に描いているのは、「どう生きるか」という問いだ。そしてその答えを、矢三郎というキャラクターは「阿呆の血が騒ぐ」という一言に込めている。

父・宗一郎は狸社会の頭領でありながら、金曜倶楽部の人間たちに食べられて死んだ。その死は無様といえば無様だが、作中では誰も父のことを「愚かだった」とは言わない。むしろ父がどれだけ面白い存在だったか、どれだけ人生を楽しんでいたかが、周囲の回想によって浮かび上がってくる。矢三郎はその血を引いている。

「阿呆の血」というのは、損得を超えて面白いことに飛び込んでしまう性質のことだ。合理的な判断ができないというのではなく、合理性よりも「乗り」を優先してしまう。これは現代においてかなり共感しにくい生き方のはずなのに、矢三郎を見ていると不思議と羨ましくなる。

それを可能にしているのが、櫻井孝宏の声だと思う。矢三郎というキャラクターは、声が合っていないと途端に軽薄に見えてしまう危険がある。でも櫻井孝宏の声には、軽さの中に芯がある。「阿呆」を自称しながら、その言葉が自己卑下に聞こえない。これは演技として相当難しいことをやっている。

もう一つ重要なのが、弁天というキャラクターだ。能登麻美子が演じるこの女性は、人間でありながら天狗を手玉に取り、狸社会の頭領を食べた「金曜倶楽部」の一員でもある。悪役のようでいて、そう単純に割り切れない。彼女自身も何かから逃げているように見える瞬間があって、そこに能登麻美子の静かな演技が乗ることで、一気に人間味が出てくる。

この作品が単なるファンタジーコメディではないのは、登場人物全員が「自分の生き方」を問われているからだ。長兄・矢一郎(諏訪部順一)は父の跡を継ごうとして堅物になり、弁天は人間社会にも天狗社会にも属せず宙ぶらりんで、矢三郎は面白いことを優先した結果、何度も窮地に立たされる。それでも「阿呆の血が騒ぐ」と言って突っ込んでいく姿が、なぜか清々しい。

特に刺さったシーン

弁天が縁側で夜空を見ているシーンがある。台詞は少なく、長い沈黙がある。それだけのシーンなのに、能登麻美子の声が入った瞬間に空気が変わった。「ああ、この人は孤独なんだ」と初めてわかった。1周目はそこまで気に留めていなかったのに、2周目ではそのシーンが来るとわかっていて、それでも刺さった。

矢一郎を演じる諏訪部順一の、感情を押し殺した台詞回しも好きだった。堅物でプライドが高いキャラクターを演じるとき、下手をすると嫌味だけが残る。でも諏訪部順一の声には、どこかで折れそうになっている気配が常にあって、それが矢一郎のキャラクターを立体的にしていた。

それと、下鴨母(井上喜久子)の存在感。マイペースで天真爛漫な母親というキャラクターは、ともすると場を壊しかねないのに、絶妙な間でコメディとして機能していた。ああいう「場を掌握しているのに本人が気づいていない」キャラクターは書くのも演じるのも難しい。

読んで見たくなったら——『有頂天家族』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 京都の街並みと空気感が好きな人。背景の密度がかなり高い
  • 「面白きことは良きことなり」みたいな生き方に共感できる人
  • 派手な展開よりも、会話と関係性の変化で見せる作品が好きな人
  • 2周目3周目で発見がある作品が好きな人
  • 声優の演技を意識して楽しみたい人(キャスト全体の水準が高い)

合わない人

  • 序盤の世界観説明が長く感じると途中で止まりやすい。3話まで我慢できるかが分岐点
  • 明確な悪役がいて、勧善懲悪で終わる話が好きな人には向かない
  • 「狸が化ける」という設定をシリアスに受け取れない人には序盤がコントに見えてしまう
  • テンポが速いアニメに慣れていると、会話劇のリズムが遅く感じる可能性がある

次に見るなら

四畳半神話大系——同じ森見登美彦原作で、京都を舞台にした青春の話。会話の密度と独特の語り口は有頂天家族以上に癖が強いが、刺さったならこちらも絶対に合う。

モノノ怪——和の空気感と、妖怪・人間が交差する世界観が近い。見た目の美しさと、物語の重さが同居している点も共通している。有頂天家族よりずっと暗いが、それが良い。

夏目友人帳——妖怪と人間の境界を生きるキャラクターという意味では近い。こちらは有頂天家族よりずっとおだやかで、日常系寄り。矢三郎の軽さより夏目の静けさが好みなら、こっちから入ってもいい。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+

『有頂天家族』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで配信中です。月額サービスに加入していれば追加料金なしで視聴でき、主要な動画配信プラットフォームに広く対応しているため、普段使いのサービスからすぐに視聴を始めることができます。2013年放送の名作ですが、今なお複数サービスで安定して配信が続いており、いつでも手軽に出会えるのは嬉しいところです。

よくある質問

Q. 『有頂天家族』は何クールのアニメですか?
A. 2013年放送の第1期が全13話、2017年放送の第2期『有頂天家族 二代目の帰朝』が全12話の構成です。どちらも1クールで完結しており、続けて視聴することで物語がより深く楽しめます。
Q. 原作を読んでいなくても楽しめますか?
A. アニメ単体で十分に楽しめます。原作は森見登美彦によるライトノベルですが、アニメ版は物語の導入から丁寧に描かれており、予備知識なしでも世界観にすんなり入ることができます。
Q. 第1期と第2期は続けて観た方がいいですか?
A. 第1期から順番に視聴することを強くおすすめします。第2期は第1期のキャラクターや人間関係を前提に話が進むため、第1期を先に観ておくと伏線や感情の積み重ねをより深く味わえます。
Q. どんな人におすすめのアニメですか?
A. 京都が舞台のファンタジーや、笑いの中に人情・哀愁が溶け込んだ作品が好きな方にぴったりです。テンポよく楽しめるコメディでありながら、家族の絆や生き方を問う奥行きも持ち合わせています。

まとめ

『有頂天家族』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで配信中です。月額サービスに加入していれば追加料金なしで視聴でき、主要な動画配信プラットフォームに広く対応しているため、普段使いのサービスからすぐに視聴を始めることができます。2013年放送の名作ですが、今なお複数サービスで安定して配信が続いており、いつでも手軽に出会えるのは嬉しいところです。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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