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ユリ熊嵐
| 放送年 | 2015年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | SILVER LINK. |
クマリア星が爆発し、その隕石がばら撒かれた直後、地球の全てのクマが人類に襲いかかった。やがて人間とクマの間に「絶滅の壁」が築かれ、両者は互いに攻撃できなくなった。ある朝、主人公・紅羽クレハは壁の向こう側でクマに育てられていた男性を発見する。
作品概要・あらすじ
あらすじ
クマリア星の爆発によって生じた隕石が地球に降り注いだ後、世界中のクマが人類を襲い始めた。やがて人間界とクマの世界は「絶滅の壁」によって隔てられ、両者は互いに干渉できなくなる。そんなある日、一つの学園に二人の転校生がやってくる。彼女たちの正体は、人間の少女に姿を変えたクマだった。クマたちが求めるのは、一人の少女・紅羽クレハ。「絶滅の壁」を越えて惹かれ合う少女とクマの、切なくも残酷な愛の物語が幕を開ける。みどころ・魅力
① 幾原邦彦監督が描く唯一無二の寓話世界
幾原監督ならではの記号的な演出と象徴に満ちた物語。「透明な嵐」「断罪の法廷」といった独特のモチーフが散りばめられ、表層のストーリーの奥に社会や排除のメタファーが幾重にも織り込まれています。一度観ただけでは読み解けない解釈の余白こそが、本作最大の魅力です。② 「好きを諦めない」——百合とクマが交差する愛の物語
作品の核にあるのは、少女同士の恋愛と、それを阻む見えない同調圧力。”スキ”を貫けるかどうかを問い続ける物語は、ジャンルとしての百合を超えて、普遍的な「愛と承認」のテーマへと昇華されています。③ 美術・音楽が生み出す耽美な世界観
鮮烈な色彩設計と様式美にあふれた映像、幻想的な劇伴、そして「ガオガオ」「シャバダドゥ」など耳に残るフレーズの数々。視聴覚のすべてで作品世界に没入でき、独特の中毒性を放っています。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 幾原邦彦 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 伊神貴世、幾原邦彦 |
| 原案キャラデザ | 森島明子 |
| キャラクターデザイン | 住本悦子 |
| 音楽 | 橋本由香利 |
| 美術監督 | 中村千恵子 |
| 音響監督 | 山田陽 |
| OP | ボンジュール鈴木「あの森で待ってる」 |
| ED | 揺城 銀子「TERRITORY」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
幾原邦彦の名前は知っていた。ピングドラムの人、難解そう、という理由だけで長いこと手を出さずにいた作品のひとつだ。それがこの『ユリ熊嵐』だった。正直に言えば、最初の数分で「これは置きにいったな」と身構えた。クマが少女を喰う、壁がある、ガオガオ言う。前情報なしで見たら、何かのパロディかと疑うレベルで様式が強い。ところが2話あたりで、その様式がぜんぶ意図的に積まれた檻だと気づく。1回目はとにかく面食らって、画面の情報量に溺れていた。2回目で、ようやく台詞の一つひとつが二重三重に喋っていることが見えてきて、背筋がひやっとした。難解そうで手が出ない、はだいたい正しい。ただ、難解なのではなく、わざと隠してあるだけだった。
「好き」を諦めさせる“透明なあらし”の正体
この作品は、クマと人間が殺し合うサバイバルものではない。表面のあらすじはそうなっているし、隕石とか絶滅の壁とか、SF的な設定が前に出てくる。でも何度か見ると、本当に描かれているのは「みんなと違う好きを、まわりが寄ってたかって無かったことにする」その圧力のほうだとわかる。劇中で繰り返される「透明」という言葉、集団が一斉に下を向いて誰かを排除へ送り出すあの動き——あれが嵐の正体だ。台風みたいに目に見えて荒れるわけじゃない。空気がすっと冷えて、昨日まで隣にいた子が今日はいないことになっている。その静けさが一番こわい。
幾原作品らしく、システムの側にも顔がある。井上喜久子が演じる箱仲ユリーカの、あの底の見えない優しい声。あれが「あなたのためを思って」の仮面をかぶった支配そのもので、聞いていて気持ちのいい毒だった。排除を裁定する側にライフ・セクシーたちが居て、諏訪部順一のいけしゃあしゃあとした美声が「好きを承認するかどうか」を上から決めてくる構図も露悪的でいい。要するにこの世界では、誰かを好きでいることすら審査される。
そのうえで作品が手放さないのが「好きを、あきらめない」という一点だ。これを単なる百合のロマンスとして受け取ると半分も入ってこない。世界中が「諦めろ」と言ってくる中で、それでも壁を越えるかどうか。透明にされる側が、透明になることを拒むかどうか。そういう、もっと普遍的で剣呑な話だった。様式の檻は、そのテーマを安全に届けるための装置だったんだと思う。
特に刺さったシーン
裁定の場面が、毎回しんどくて、毎回いい。三頭のクマが居並ぶあの審判のくだり、様式としてはコメディの顔をしているのに、やっていることは「お前の好きは本物か」という尋問だ。諏訪部順一のライフ・セクシーがにやけた声で核心を突いてくるたび、笑っていいのか凍るべきなのか分からなくなる。あの居心地の悪さがクセになった。終盤、主人公が「諦めない」と腹をくくる展開では、正直ぐっときた。ここまで様式で身を固めてきた作品が、最後の最後で生身の感情を一発だけ通してくる。釘宮理恵のみるんがこぼす無邪気さや、能登麻美子の声がまとう静かな悲しみが、その一発の威力を底上げしていた。1回目は意味を追うので精一杯だったけど、2回目に同じ場面で泣きかけた自分にちょっと笑った。
読んで見たくなったら——『ユリ熊嵐』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 少女革命ウテナのような、様式と象徴で殴ってくる演出が好きな人
- 「みんなと違う」を理由に弾かれた経験が、どこかに引っかかっている人
- 1回で分からない作品を、2周3周して読み解くのが苦じゃない人
- 百合を関係性のドラマとして、社会の圧力ごと味わいたい人
合わない人
- 設定の理屈がきっちり説明されないと前に進めない人
- 同じ言葉やカットの反復を「くどい」と感じてしまう人
- ストレートな筋立てで、まっすぐ泣かせてほしい人
次に見るなら
同じ幾原邦彦なら、まずは少女革命ウテナ。様式で殴る演出と、少女同士の関係に社会の構造を重ねるやり方の原型がここにある。ユリ熊嵐の文法が腑に落ちる。
そして自分が次に腹をくくって見ようとしているのが輪るピングドラム。ずっと難解そうで避けてきたけど、ユリ熊嵐で免疫がついた今ならいけそうな気がしている。運命と選択の話だと聞くと、地続きに思える。
毛色を変えるならフリップフラッパーズ。理屈より感覚で殴ってくる映像と、少女二人の世界の広がり方が近い。考えるより浴びる作品として並べたい。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「ユリ熊嵐」は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3つのサービスで視聴できます。いずれも定額制の見放題対象に含まれているため、加入していれば追加料金なしで全話をまとめて楽しめます。配信状況は変更される場合がありますので、視聴前に各サービスの最新情報を確認することをおすすめします。
