残響のテロル

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2014残響のテロル

残響のテロル

★ 3.9 / 5.0ドラマミステリーサイコロジカルスリラー
放送年2014年
フォーマットTVアニメ
話数11話
原作オリジナル
制作MAPPA

日本の原子力施設へのテロ事件後、赤い文字の「VON」だけが残された。政府は対応できず、警察は犯人追跡に奔走する。6ヶ月後、インターネットに奇妙な動画が投稿される。その中で、二人の少年が自分たちがテロの実行犯だと名乗り、政府に対する抗議メッセージを発信する。社会は混乱に陥り、少年たちの正体と目的をめぐって議論が白熱する。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

日本の原子力施設が何者かに襲撃され、現場には「VON」という謎の文字だけが残された。政府と警察が事態の把握に追われるなか、6ヶ月後、インターネットに衝撃的な動画が投稿される。「スフィンクス」を名乗る二人の少年が謎めいたメッセージとともに次なる予告を発信し、社会は混乱と恐怖に包まれる。刑事・柴崎航は少年たちの挑戦状を読み解こうとするが、その背後には国家機密と、彼らを生み出した暗い過去が隠されていた。

みどころ・魅力

① 緊迫の頭脳戦——スフィンクスvs警察の心理的攻防

ギリシア神話の謎かけをモチーフにした予告動画と、それを解読しようとする刑事・柴崎との息詰まる頭脳戦が本作の核心。先を読まれ、翻弄される警察側の焦りと、少年たちの冷静かつ大胆な手口が絡み合い、次の一手を予測させないスリルが全11話を通じて続く。

② 少年たちの孤独と怒り——社会への問いかけ

テロリストでありながら、どこか哀愁を帯びた九重とリサの関係性、そしてナインとツエルブが背負う過酷な出自が丁寧に描かれる。悪役に留まらない少年たちの人間的な側面が感情移入を誘い、「なぜ彼らはここまで追い詰められたのか」という問いが作品全体に通底する。

③ 菅野よう子のサウンドと渡辺信一郎の映像美

『カウボーイビバップ』コンビが再集結。ノルウェーの民謡やジャズを織り交ぜた菅野よう子の劇伴が、東京の夏の空気感と緊張感を鮮烈に演出する。細部まで計算されたカット割りと、静と動のコントラストが高い映像クオリティを支えており、音楽と映像が一体となった体験は本作最大の魅力のひとつ。

キャスト・声優一覧

ナイン(九重 新)
ナイン(九重 新)
メイン
石川界人
三島リサ
三島リサ
メイン
種﨑敦美
ツエルブ(久見冬二)
ツエルブ(久見冬二)
メイン
斉藤壮馬
柴崎健次郎
柴崎健次郎
メイン
咲野俊介
クラレンス
クラレンス
サブ
高橋大輔
島田
島田
サブ
青山穣
浜田
浜田
サブ
高戸靖広
河合
河合
サブ
下山吉光
木下
木下
サブ
桑畑裕輔
藤川いちろう
藤川いちろう
サブ
尾花かんじ
尾花かんじ
ハイヴ
ハイヴ
サブ
潘めぐみ
羽村
羽村
サブ
逢笠恵祐

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スタッフ

監督渡辺信一郎
キャラクターデザイン中澤一登
音楽菅野よう子
美術監督金子英俊
OP尾崎雄貴「Trigger」
EDエメ 「誰か、海を。」
EDアルノール・ダン「Von」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

渡辺信一郎、というだけで見る理由になる。そういう作り手が世の中に何人いるか、という話だ。2014年当時、サンプルとして上がってきた映像を見た瞬間、これは「雰囲気で殴ってくる系だ」と直感的に分かった。二人の少年がテロを予告する動画を投稿する、というだけの話なのに、画面から漂う空気がすでにどこか遠い場所にある。

最初に見たときは、ストーリーの「謎」を追う気持ちで見ていた。VONって何だ、スフィンクスの正体は、と。でも2回目で気づいたのは、謎解き部分はほとんど本題じゃないということだ。この作品が本当に描きたかったのは、たぶん別のことで、1周目では見えていなかった細部が急に輪郭を持って見えてくる。「あ、この子たちはずっとそういう顔をしていたのか」という感じで。

「存在したことを、誰かに知ってほしかった」——名前のない子どもたちの、不器用な叫び

この作品を単純なテロリストの話だと思って見ると、たぶん後半で置いていかれる。ナインとツエルブ、この二人がやっていることは、テロではあるのだが、どちらかというと「私たちはここにいた」という痕跡を残す行為に近い。

設定としては、国家的な秘密実験で育てられた子どもたちという背景があるのだが、重要なのはその設定の詳細よりも、「彼らには名前も記録も未来もなかった」という事実の方だ。VONというキーワードがノルウェー語で「希望」を意味するという話も、1周目ではスルーしていた。2回目で見ると、それを知ってからじゃないと、この二人の行動の動機がどこか宙に浮いたまま終わる気がしてくる。

石川界人が演じるナイン(九重新)は、感情の動きを極力表に出さないキャラクターで、石川さんの声の「静けさの中の重さ」がよく合っていた。感情を押し殺しているというよりも、感情そのものが違う形をしている、という感じ。対して斉藤壮馬のツエルブ(久見冬二)は、どこか人間的な体温がある。同じ境遇から来ているのに、二人の受け止め方がまったく違う。斉藤さんの声には、悲しみを笑いに変換する癖がある人間の気配があって、キャラクターの造形とよく噛み合っていた。

種﨑敦美が演じる三島リサというキャラクターは、最初に見たとき正直「なんでここにいるんだろう」と思っていた。ところが2回目で見ると、リサは視聴者側の代理人として機能していることが分かる。国家の論理でも、ナインたちの論理でも救われない、どこにも属せない人間の話として読むと、作品全体の奥行きが変わってくる。種﨑さんの声の、どこか空洞感のある演技が、リサの「居場所のなさ」を過剰にならない温度で表現していた。

菅野よう子の音楽が、この作品のもう一本の柱だ。OP「Trigger」が好きだった。映像と曲のテンポの噛み合い方が、渡辺組の仕事だなと思わせる。作画は全体に落ち着いた色調で、夏の東京の生乾きの暑さみたいなものが画面から伝わってくる。爆発や逃走のシーンよりも、何でもない建物の窓越しの光とか、二人が並んで立っているだけの構図の方が記憶に残っているのは、この作品が本質的に「雰囲気で語る」タイプだからだと思う。

特に刺さったシーン

終盤の、ツエルブとリサが二人でいる場面。派手な展開が続いた後で、急に静かな空気になる。セリフ量は少ないのに、斉藤壮馬の声の変化だけで「この人がどういう状態にあるか」が分かる。声優の仕事として、情報量が多い。

潘めぐみが演じるハイヴは、登場した瞬間に空気が変わる。それまで二人の世界で回っていた物語に、全然別の論理を持った人間が入ってきて、一気に緊張感が変質する。潘さんの声は、強さと壊れやすさが同居していて、ハイヴというキャラクターの複雑さを引き受けていた。

序盤の、ナインたちがネット動画を投稿するシーンを最初に見たとき、「これはただのサスペンスじゃないな」と思った。映像の中の二人がどこか楽しそうで、その楽しさが怖い。2回目で見ると、あれは「存在を証明する手段」として楽しんでいたんだと分かって、また違う怖さがある。

読んで見たくなったら——『残響のテロル』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 渡辺信一郎・菅野よう子コンビの作品が好きな人(COWBOYBEBOPやサムライチャンプルー経由でたどり着いた人)
  • 謎解きよりも「空気感」で見るタイプ。画面の静けさに耐えられる人
  • 国家と個人、制度に捨てられた人間の話に引っかかりを覚える人
  • 石川界人斉藤壮馬の演技が好きな人

合わない人

  • 伏線をきれいに回収してほしい人。この作品、謎の答えが出ないまま終わる部分が多い
  • 全11話で「密度が薄い」と感じる可能性がある。展開を急かすタイプには向かない
  • リサというキャラクターへの感情移入が難しいと、後半の盛り上がりに乗れないかもしれない
  • テロを題材にした作品に生理的に距離を置く人

次に見るなら

残響のテロルの「国家と捨てられた人間」という軸が気になったなら、PSYCHO-PASSがある。近未来の日本で、システムに管理された人間と、そこからはみ出す者たちの話。雰囲気の重さと、主人公の立ち位置の揺らぎ方が近い。こちらはアクションの密度が高め。

渡辺信一郎つながりで見るならキャロル&チューズデイ。テーマはかなり違うが、「誰かに届けたいものがある二人組」という骨格は似ている。菅野よう子が音楽を担当していて、この組み合わせが好きなら間違いない。

「正体不明の若者が社会を揺さぶる」という構造で探すなら東のエデン。2009年作品で作風は明るめだが、根底にある「若い世代が引き受けてきた理不尽」という感覚は残響のテロルと地続きだ。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『残響のテロル』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで配信中です。サブスクを利用中であればすぐに視聴を始められる環境が整っています。各サービスの無料トライアルを活用すれば、全11話を無料で一気見することも可能です。

よくある質問

Q. 残響のテロルは全何話ですか?
A. 全11話の短編シリーズです。1話あたり約24分で、集中して視聴すれば1日でコンプリートできるボリュームです。続編・2期は制作されておらず、本編のみで完結しています。
Q. グロ描写や過激な暴力シーンはありますか?
A. 直接的なグロ描写はほとんどありません。テロや爆発を題材にしていますが、描写はスタイリッシュかつ抑制的で、サスペンス・ミステリー寄りの演出です。暴力表現が苦手な方でも比較的楽しみやすい作品です。
Q. リサというキャラクターはどんな役割ですか?
A. 主人公たちとは異なる一般市民の視点を持つヒロインです。家庭環境に問題を抱えた女子高生で、偶然スフィンクスの計画に巻き込まれます。視聴者が物語に感情移入するための入り口的な存在として機能しています。
Q. 原作漫画や小説はありますか?
A. 本作はアニメオリジナル作品です。原作漫画・小説はありません。監督・渡辺信一郎によるオリジナルストーリーのため、アニメが唯一の正史となります。

まとめ

『残響のテロル』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluの4サービスで配信中です。サブスクを利用中であればすぐに視聴を始められる環境が整っています。各サービスの無料トライアルを活用すれば、全11話を無料で一気見することも可能です。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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