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3月のライオン
| 放送年 | 2016年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 22話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Shaft |
17歳の桐山零はプロ将棋棋士の給料で一人暮らしを始めた。しかし感情的には未成熟で、日々の生活で問題に悩まされている。養父母との関係は冷え込み、高校の同級生との付き合いも上手くいっていない。一方、プロとしての生活も…
作品概要・あらすじ
あらすじ
17歳にしてプロ将棋棋士となった桐山零は、獲得した報酬で東京の下町にひとり暮らしを始める。幼い頃に家族を失い、養父の家でも居場所を見出せなかった零は、感情の起伏を押し殺したまま盤上だけで生きてきた。そんな孤独な日々のなか、下町で暮らす川本三姉妹との交流が、零の凍りついた心をゆっくりと溶かしていく。将棋界の厳しい競争と人間関係の複雑さを通じて、零が”生きること”の意味を探す物語。みどころ・魅力
① 孤独と再生を丁寧に描く心理描写
セリフより沈黙で語る演出が印象的で、桐山零の内面の葛藤がじわじわと伝わってくる。家族を失った喪失感、養家での居心地の悪さ、勝負の世界での重圧——複雑に絡み合う感情が丁寧に積み重なり、視聴者は零の孤独をリアルに体感できる。② 将棋を軸にした人間ドラマの厚み
将棋の知識がなくても十分楽しめる構成で、対局シーンは棋士それぞれの人生や執念が浮かび上がる場として機能している。ライバルや師匠との関係を通じて、勝負と生き様が交差するドラマが展開される。③ 川本家が灯す日常の温かさ
下町の川本三姉妹との交流が、作品全体に温もりをもたらす。ごはんを一緒に食べる、ただそこにいる——そうした何気ない日常の描写が、零にとっての”帰る場所”を視聴者にも感じさせる優しい対比になっている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 新房昭之 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 東冨耶子、新房昭之 |
| キャラクターデザイン | 杉山延寛 |
| 音楽 | 橋本由香利 |
| 美術監督 | 田村せいき |
| 音響監督 | 亀山俊樹 |
| OP | バンプ・オブ・チキン「アンサー」 |
| OP | ユキ「さよならバイスタンダー」 |
| ED | バンプ・オブ・チキン「ファイター」 |
| ED | 日向「ニャー将棋音頭」 |
| ED | 米津玄師「orion」 |
関連作品
アニメ
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
羽海野チカ先生の名前を見て手を伸ばした。それだけだった。ハチクロがあれだけのものだったなら、と。2016年秋クールの配信開始直後に1話を見て、「あ、これは深夜にひとりで見る作品だな」と察した。主人公の桐山零が最初から暗い。部屋が暗い。川が暗い。BGMも暗い。でも不思議と嫌じゃない。最初は「将棋アニメだし対局シーンで盛り上がるんだろう」と思って見始めたのだが、その予測は割と早い段階で外れた。
2周目に入ってから気づいたのは、このアニメの「静けさ」が演出ではなくて桐山零の内側の話だということ。川本家に初めて上がり込む序盤のシーンを改めて見ると、零がどれほど「ひとに迎え入れられることに慣れていないか」が顔の動きと間だけで伝わってくる。1回目は「あたたかい家族の話だな」で終わったのが、2回目では「この子はここに来るまで本当に何もなかったんだな」になる。そういう見え方の変化が起きる作品は、ちゃんとしたものだと思っている。
将棋を使って描かれている、「居場所を持てなかった人間が、もらった温度を少しずつ体温に変える」という話
3月のライオンは将棋アニメではない、という言い方は少し正確ではない。将棋の場面はきちんと存在するし、プロ棋士の世界の重さや孤独も描かれる。石田彰が演じる宗谷冬司のあの「存在するだけで空気が変わる」感じ——あの棋士としての怪物性は将棋というフォーマットなしには成立しない。でも作品の核心にあるのは、将棋ではなく「零がひとに触れられるようになるまでの話」だと思っている。
桐山零という人間は、物語の冒頭では感情の入出力がほぼ機能していない。プロ棋士として稼ぐ能力はある、生活は回っている、でも何もない。川本家に引き込まれていく過程で、零は少しずつ「もらっていい」ということを学んでいく。花澤香菜が演じるひなたの声の、あの無邪気なうるささが重要で——あの声は零の防衛線を「こじ開ける」のではなく「無視して入ってくる」感じがある。悪意がない侵入者。ひなたは零に「あなたが困っているから助ける」ではなく「いるから一緒にいる」という接し方をする。それが零には効く。理屈を持ち込まれないから。
茅野愛衣が演じるあかりも、杉田智和の三角も、それぞれ零の「外側」に確かに存在している人間として描かれている。三角についていうと、杉田智和の低体温な演技が絶妙で、あの人がだんだん零のことを気にしていくプロセスが、台詞より声のトーンで伝わってくる場面が何度かある。
「将棋を通して描かれる青春」でも「天才の苦悩」でもなく、ただ「零がここにいていい」という着地点まで、ゆっくりゆっくり歩いていく話だと思っている。それだけのことなのに、見終わったあとの重さがちゃんとある。
特に刺さったシーン
川本家の食卓に初めて零が座るシーンは、何度見ても少し息が詰まる。あの場面でひなたとあかりがわいわい動いている横で、零がお椀を持ったまま固まる一瞬がある。「どうぞ」と言われて「どうぞ」の意味を処理するのに少し時間がかかっている、あの間。花澤香菜の「食べてよー」という声が、まったく強制でなくて、そこが苦しい。
あとは中盤以降、ひなたがいじめ問題に直面していく一連の流れ。あのパートはアニメとして重い描写が続くのだが、零がひなたのために何かしようと動き始めるシーンで、初めて零が「誰かのための意志」を持つのがわかる。三木眞一郎の島田が零に対して棋士として向き合う場面との対比も含めて、零が変わっていく速度がこのあたりから変わる。2回目に見ると、その前兆が序盤からちゃんと置いてあるのが見えてくる。
読んで見たくなったら——『3月のライオン』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人:
- 「家族」や「居場所」をテーマにした静かなドラマが好きな人
- ハチミツとクローバーを通過している人(あの温度感が好きなら確実に合う)
- 声優の演技を細かく聞く習慣がある人——花澤香菜の音域の使い方と石田彰の静けさは聞きどころが多い
- 週1で少しずつ見るのが合っている人。一気見すると重さで疲れることがある
合わない人:
- 将棋の対局シーンに熱量を求めている人——バトルものとして見るには展開が地味
- 主人公が能動的に動くカタルシスを求めている人——零は基本的に引っ張られて動く
- 「1話で掴まれないと切る」タイプの人——このアニメは3話以降から染みてくる
次に見るなら
ハチミツとクローバー——同じ羽海野チカ原作。美大生たちの恋愛と青春を描く作品で、3月のライオンの「静かな痛み」と同じ温度が流れている。あちらの方がコメディ寄りだが、キャラクターへの愛情の注ぎ方は共通している。3月のライオンが好きなら原点として見ておく価値がある。
昭和元禄落語心中——「技芸」を軸にしながら、実際は孤独と生き方の話をしているという構造が似ている。落語という閉じた世界の中で人間が削られていく描写は、将棋の世界の息苦しさと重なるものがある。石田彰が出演していることもあり、あの声が好きな人には特に。
四月は君の嘘——音楽を通して「生きること」を描くという点で近い。3月のライオンよりずっと感情の振れ幅が大きいので、あちらで泣けた人は3月のライオンの「じわじわくる」感覚にも慣れてきやすい。入口として使いやすい。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『3月のライオン』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで配信中です。どのサービスでも視聴できるため、すでに利用中のサービスからすぐに視聴をスタートできます。未加入の方は無料トライアルを活用してみてください。


