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殺し愛
| 放送年 | 2022年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Platinum Vision |
クールな賞金稼ぎシャトーと謎めいた強大な力を持つリャンハが対峙する。この戦いで二人は敵同士になるはずだったが、なぜかリャンハはシャトーに好意を持ち、彼女に付きまとい始める。シャトーは徐々にリャンハとの協力関係を深め、やがてオルガとの闘争に巻き込まれていく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
腕利きの賞金稼ぎ・シャトーは、ある任務で謎の男リャンハと遭遇する。圧倒的な実力を持つリャンハはシャトーを仕留めるどころか、なぜか彼女に好意を抱き、一方的に付きまとい始める。戸惑いながらも協力関係を築いていく二人だが、やがてシャトーの過去と深く結びついた組織「オルガ」との争いに巻き込まれていく。追う者と追われる者が交差する、緊張感とロマンスが混在するサスペンスラブコメ。みどころ・魅力
① ハードなアクションとラブコメの予測不能な融合
殺し屋・賞金稼ぎが命のやり取りをしながら恋愛模様を展開するという、ジャンルの境界線を軽やかに越えた作風が魅力。緊張感あふれる戦闘シーンと、リャンハの一途すぎる行動が生み出すコミカルな空気感のギャップが癖になる。② 謎めいたリャンハの正体と過去の引力
なぜシャトーに固執するのか、その真意がじわじわと明かされる構成が巧み。リャンハの過去や動機、オルガとの関係など、物語の核心に近づくほど緊張感が増していく。伏線の回収を楽しみながら視聴できるサスペンス性が高い。③ 無口なシャトーと強引なリャンハの関係性の変化
感情を抑えたクールなシャトーが、リャンハとの関わりを通じて少しずつ変化していく様子が丁寧に描かれる。二人の距離感の縮まり方がもどかしくも心地よく、キャラクター同士の関係性を追うだけでも十分な見応えがある。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| シリーズ構成 | 久尾歩 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 佐藤陽子 |
| 音楽 | 吉川慶 |
| 美術監督 | 黛昌樹 |
| 音響監督 | 高桑一 |
| OP | 増田俊樹「Midnight Dancer」 |
| ED | 小林愛香「マコトピリオド」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルを見た瞬間に「ああ、そのままだ」と思った。『殺し愛』。なんの装飾もない。殺すことと、愛すること。それをそのまま並べてタイトルにする胆力というか、照れのなさというか。そこが逆に気になって見始めた。
最初の印象は正直、「ラブコメ寄りのアクションかな」というくらいだった。クールな賞金稼ぎと、彼女に執着する謎の強者。構図はわかりやすい。でも1話を見終わって気づいたのは、このアニメがかなり意図的に「感情の非対称性」を描いているということ。追いかける側と逃げる側。力関係は明確にリャンハが上なのに、なぜかシャトーのほうが物語の重心を担っている。その逆転が面白くて、2周目はそこだけを追って見直した。見方が変わると、序盤のやりとりが全部違う意味を持って見えてくる。
「殺す」か「愛する」かではなく、その区別がつかない人間の話
タイトルが「そのまますぎる」というのは、揶揄でもなんでもなくて、この作品が扱うテーマを一切オブラートに包まないという意思表示だと思っている。
リャンハというキャラクターは、強い。圧倒的に強い。でも彼が持っているのは「力」だけで、感情の扱い方を誰にも教わっていない。シャトーへの執着が「好意」なのか「狩猟本能」なのか、本人にもたぶんわかっていない。下野紘の声がそこを絶妙に表現していて、明らかに「好き」なのに、セリフの端々に獲物を前にしたような緊張感が混じっている。追い詰めるときの声と並走するときの声が微妙に違う。あの声のテクスチャが、このキャラクターのアンビバレンスそのものだと思う。
一方のシャトーは、感情を持ちながらも仕事として「殺す」ことを選んできた人間だ。リャンハと対になっている。彼女が徐々にリャンハとの協力関係に馴染んでいく過程は、「殺す理由」と「守る理由」が入れ替わっていく過程でもある。
この作品が単なる「強キャラに惚れられる系ラブコメ」ではないのは、二人の関係が「相手を理解したから近づいた」のではなく、「相手が理解できないまま、それでも一緒にいることを選ぶ」という形で進んでいくからだ。愛情と暴力が地続きになっている世界で、それでも「誰かのそばにいる」を選ぶことの意味——そこを問い続けているのが『殺し愛』だと思う。
オルガとの闘争に巻き込まれていく終盤、大塚芳忠のドニーが出てくるあたりから物語のトーンがはっきり変わる。あの声が持つ圧というか、重力みたいなものが、この世界の「本当の暴力」の輪郭をくっきりさせる。それまでのリャンハとシャトーのやりとりが、いかに「まだ遊びの圏内」だったかを逆算的に気づかせる構成になっていた。
特に刺さったシーン
序盤、リャンハがシャトーを初めて本気で「ものにしようとしない」と決めた(ように見える)瞬間がある。言語化するのが難しいシーンで、セリフ上はそんなことは言っていないのに、下野紘の声の質が微妙に変わる。2周目で気づいて「ああ、そこから始まってたんだ」とひとりで納得した。
前野智昭のホーが絡むシーンも好きで、あのキャラクターの「腹が読めなさ」が前野さんの淡々とした声によって増幅されている。感情を乗せないことで感情を表現するタイプの演技で、それが『殺し愛』の世界観——感情を表に出すことが弱さになる世界——と噛み合っていた。
日笠陽子のミファは、出番の少なさに対して印象が強い。あの声の「静かな格を持ったキャラクター」への適性は相変わらずで、周囲が騒がしくなるほど存在感が際立つ。村瀬歩のジノンは最初「添え物かな」と思っていたのに、終盤になるにつれて逆算的に効いてくる。村瀬さんの声が持つ「まだ地に足がついていない」質感が、このキャラクターの立ち位置を正直に表現していたと思う。
読んで見たくなったら——『殺し愛』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 「強い人間に惚れられる」系の関係性が好きで、そこに暴力性や歪さも含めて楽しめる人
- ラブコメのフォーマットを借りて「感情の扱い方を知らない人間同士」の話を見たい人
- 下野紘・前野智昭のファン。この二人の演技だけでも見る価値はある
- ストーリーのカタルシスよりも「関係性の変化」を追うタイプの視聴者
合わない人
- スッキリした結末を求める人。終わり方については見た人の間でも意見が分かれる
- アクションに爽快感を求める人。戦闘シーンは派手さよりも「緊張感」で魅せるタイプ
- ラブコメのテンポを期待して見ると少し重い。笑えるシーンはあるが、コメディ色は薄め
- 「タイトルがそのまますぎる」という感覚を面白いと思えない人には、全体がやや煽情的に映るかもしれない
次に見るなら
未来日記は「愛情と暴力が地続き」という点で最も近い空気を持っている。追う側と追われる側の関係が逆転していく構造も似ていて、こちらはさらに混沌としているが、「執着される」構図が好きなら外れない。
デート・ア・ライブは表面上はかなりラブコメ寄りだが、根底に「圧倒的な力を持つ者と対峙する者」の非対称な関係がある。『殺し愛』のリャンハ×シャトーの構図が好きなら馴染むフォーマットで、明るさは段違いに高いのでトーンの重さが苦手な人にも勧めやすい。
DARKER THAN BLACK -黒の契約者-は、感情を持たない(ように見える)殺し屋が世界の中で何かを選んでいく話で、『殺し愛』の「暴力と感情の境界線」というテーマに一番近い空気を持っていると思う。2007年の作品だが今見ても刺さる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『殺し愛』はdアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluで配信中のため、主要な動画配信サービスで手軽に視聴できる。サブスク加入者であれば追加料金なく楽しめる環境が整っているので、気になった方はすぐにチェックしてみてほしい。
