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龍の歯医者
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 2話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Studio Khara |
竜の国を舞台にした物語。新米歯科医のノノコは、国の守護者である竜を虫歯菌から守ることが使命。隣国との激化する戦闘の最中、ノノコは竜の歯の上で敵国の少年兵ベルを発見する。彼は歯の内部から蘇生されていた。
作品概要・あらすじ
あらすじ
「竜の国」では、巨大な竜が国の守護者として崇められ、その歯の上では「龍の歯医者」たちが竜を虫歯菌から守り続けています。新米歯科医のノノコもその一人。竜の歯は死者が生まれ変わる場所とも伝えられ、歯の上に現れた者にはやがて「死」が訪れると予言されるといいます。隣国との戦闘が激化するなか、ノノコは竜の歯の上で、敵国の少年兵ベルを発見します。彼は歯の内部から蘇生された存在でした。生と死、そして運命と向き合う二人の出会いが、静かに物語を動かし始めます。
みどころ・魅力
① スタジオカラーが描く唯一無二の世界観
本作はスタジオカラーが手がけ、庵野秀明が原作・脚本に名を連ねるオリジナル作品です。竜の歯の上で繰り広げられる戦い、虫歯菌との攻防、死者が蘇るという神話的な設定など、独創的な世界観が緻密に作り込まれています。ファンタジーでありながら「生と死」という普遍的なテーマを背負った、独特の空気感が大きな魅力です。
② 生と死を見つめる少年少女のドラマ
運命を受け入れて生きるノノコと、一度死んだはずなのに蘇った少年兵ベル。価値観の異なる二人が出会い、互いに影響を与え合いながら「死とどう向き合うか」を模索していきます。限られた時間のなかで揺れ動く感情や、少しずつ変化していく関係性が、物語に深い余韻を残します。
③ スケール感あふれる圧巻の映像表現
竜の巨大さや歯の上のスケール感、戦闘シーンのダイナミックな動きなど、作画のクオリティは圧巻です。背景美術や色彩設計も含めて映像としての完成度が高く、SPアニメながら劇場作品に迫る見応えがあります。細部まで描き込まれた映像そのものを堪能できる一作です。
キャスト・声優一覧




















スタッフ
| 監督 | 鶴巻和哉 |
|---|---|
| 原作 | 舞城王太郎 |
| 原案キャラデザ | ようこ |
| キャラクターデザイン | 井関修一 |
| 美術監督 | 藤井綾香 |
| 音響監督 | 山田陽 |
| OP | リンク「ぼくらが旅に出る理由」 |
| ED | リンク「ぼくらが旅に出る理由」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
NHKで放送された特別アニメ、というだけで一度身構えた覚えがある。しかも「龍の歯医者」というタイトルだ。ふざけているのか本気なのか、字面だけだと判断がつかないでしょう。最初は完全に色物枠だと思って見始めたら、開始数分で画面の密度に殴られた。龍の鱗のぬめり、歯の上を人が駆けていくときのスケールの狂い方、あのスタジオ特有の作画がそのまま乗っている。1回目は設定を呑み込むので手一杯で、「龍の歯を治す職業がある世界」くらいの理解で終わった。2回目で気づいたのは、これは歯の話じゃなくて、自分が死ぬ日を先に知らされた人間の話だということ。色物だと決めつけていた最初の自分を、軽く引っぱたきたくなった。
自分が死ぬ日を、先に知らされた人間はどう生きるのか
この世界では、国を守る龍の歯に人の名前が浮かび上がると、その人間はやがて死ぬ。龍の歯医者は虫歯菌——つまり龍を内側から蝕む死そのもの——を削り取って国を守る仕事だが、当の彼ら自身も、いつ自分の名前が歯の上に現れるか分からない立場にいる。職業として死の隣に立ちながら、自分の死期だけは知らされる。この設定の残酷さが、作品全体の温度を決めている。
面白いのは、登場人物がこの「決まった運命」とどう折り合うかで、はっきり分かれて描かれることだ。新米のノノコは、決められた死を素直に受け取らない。運命だと言われても、だったら抗えばいいでしょう、という顔をしている。一方で歯の内部から蘇ってきた少年ベルは、本来そこで死ぬはずだった人間だ。一度死の側に渡ってしまった者と、まだ抗おうとしている者。この二人を並べた時点で、作品は「龍の歯を治す冒険ファンタジー」という看板を自分から裏切りにいっている。
結局これは、終わりの日付を知らされても淡々と歯を削り続けられるのか、という問いの話だと思う。死を知ることは諦めることなのか、それとも残りをどう使うかを決められる自由なのか。明確な答えは出さない。ただ、運命を受け入れる者も抗う者も、どちらも臆病者として描かれていないのが救いだった。そこに作り手の誠実さがある。
特に刺さったシーン
やっぱり序盤、ベルが龍の歯の内部から蘇生されてくる一連の流れだ。岡本信彦の声が、最初は焦点の合わない、半分まだ死の側に残っているような薄さで置かれていて、それが物語が進むにつれて少しずつ生きた人間の温度を帯びていく。あの声の変化を意識して聴くためだけに、もう一周する価値がある。ノノコと言葉を交わす場面で、運命を信じる側と信じない側の押し問答になるんだけど、ここで思わず画面を止めた。少年兵がこんなに静かに死を語ること自体が、もう一つの暴力でしょう。
周りを固めるベテラン勢も効いている。林原めぐみが演じる夏目柴名の、感情を一段押し殺した低い芝居は、この世界の死生観をそのまま喋っているようだった。山寺宏一の悟堂ヨ世夫も、年長者の重みを声だけで成立させていて、終盤の展開で一気に効いてくる。派手に泣かせにこないぶん、後から効いてくるタイプの作品だ。
読んで見たくなったら——『龍の歯医者』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 世界観の説明を全部セリフで聞かせてもらえないと不安、という見方をしない人
- 作画の手触りや美術の密度そのものを味わいたい人
- 「死を知って生きる」というテーマを、湿っぽくなく突きつけられたい人
- 櫻井孝宏や津田健次郎まで脇に揃えた声の厚みを楽しめる人
合わない人
- 設定をすっきり整理して提示してほしい人(序盤はわざと突き放してくる)
- 冒険ファンタジーとして痛快なカタルシスを求めている人
- 1時間ちょっとで明快な結末まで畳んでほしい人
次に見るなら
死生観の重さで言うならもののけ姫。生き物の生き死にと、それを正面から引き受けてしまう人間の話で、龍の歯医者の「守護者としての龍」と通じるものがある。運命や死そのものをテーマにした語り口が好きなら火の鳥。死ねないこと、死ぬことの重さを長いスパンで描いていて、あの問いの延長線上にある。そして作画とスタジオの手触りに惚れた人は、同じ作り手のシン・エヴァンゲリオン劇場版へ。あの密度と、人がどう終わりを受け入れるかという執着は、確かに地続きだと感じるはず。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
「龍の歯医者」は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TVで視聴可能です。いずれのサービスでも配信されているため、ご自身が普段から利用しやすいサービスを選んで楽しめます。気になった方は、これらの配信サービスでチェックしてみてください。
よくある質問
まとめ
「龍の歯医者」は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TVで視聴可能です。いずれのサービスでも配信されているため、ご自身が普段から利用しやすいサービスを選んで楽しめます。気になった方は、これらの配信サービスでチェックしてみてください。
