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SAND LAND
| 放送年 | 2023年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Sunrise |
水不足に苦しむ砂漠の世界で、悪魔の王子ベルゼブブと田舎町の保安官ラオがタッグを組み、砂漠のどこかにあるという幻の湖を探すため冒険に出かける。人間と悪魔の両者が極度の水不足に苦しむ中、二人は共に目標に向かって進んでいく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
極度の水不足に苦しむ砂漠の世界。水は国が独占し、民衆は高値に喘いでいた。そんな中、田舎町の老保安官ラオは幻の湖を探す旅に出ようとするが、ひとりでは限界がある。そこで手を組んだのが、悪魔の王子ベルゼブブ。人間と悪魔という異色の組み合わせで、砂漠を縦横無尽に駆け抜けながら、やがて国家の巨大な陰謀へと迫っていく冒険活劇。みどころ・魅力
① 鳥山明ならではのメカ×バトルの爽快感
戦車や装甲車が砂漠を疾走するメカアクションは、鳥山明デザインの真骨頂。独特のフォルムとユーモアを持つ乗り物たちが次々と登場し、戦闘シーンのテンポと迫力は劇場版ならではのスケール感で描かれています。② 人間と悪魔のバディもの描写
口は悪いが義侠心のある悪魔の王子ベルゼブブと、頑固だが芯を持つ老保安官ラオ。正反対の二人が少しずつ信頼を築いていく関係性は、ドラゴンボールシリーズに通じる人情味あふれるドラマとして楽しめます。③ シンプルだからこそ刺さる王道の冒険ストーリー
「幻の湖を探す」という明快な目標を軸に、友情・不正・権力への抵抗というテーマが絡み合います。難解な伏線や複雑な設定はなく、子どもから大人まで純粋に冒険活劇として楽しめる構成です。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 横嶋俊久 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 菅野利之 |
| 音楽 | 菅野祐悟 |
| 美術監督 | 金子雄司 |
| 音響監督 | 岩浪美和 |
| ED | いませ「ユートピア」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
正直に言うと、鳥山明が亡くなったというニュースを見た瞬間に「あ、SAND LANDを劇場で見ておかなかった」と後悔した。公開当時はスルーしていたやつだ。原作は読んでいたから内容は知っている。でもそれで満足してしまっていた。
改めて映画館のスクリーンで向き合ってみると、これが思っていたよりずっと「鳥山明そのもの」だった。ベルゼブブが戦車を駆るシーンの機械描写のうるさいほどの細かさ、ラオのどこか疲れたたたずまい、それでいて物語の芯にある「悪魔と人間、どっちが本当に悪いんですか」というシンプルな問い。読んだことがある話のはずなのに、劇場の音響で見ると別の顔をしていた。
水を独占する王と、悪魔の王子の正しさ——「誰が悪者か」を問い続けた鳥山明の遺言
この映画を「砂漠の冒険活劇」と紹介するのは間違っていないが、半分しか言えていない。SAND LANDが本当に描いているのは、「悪魔と呼ばれた側が人間より誠実だった」という、鳥山明が生涯繰り返してきたテーマの、最終バージョンだと思う。
水が絶対的に不足した砂漠の世界で、王はその水を独占している。市民は苦しみ、悪魔たちも同じように渇いている。ここで物語が選ぶのは「人間と悪魔の共闘」だ。でも鳥山明の巧みさは、その共闘を「友情の美しさ」ではなく、もっとぶっきらぼうな形で描くところにある。ベルゼブブは別に人間が好きなわけじゃない。ただ「水がほしい」という目的がある。ラオも最初は悪魔を信用していない。それが旅を重ねることで、説明なしに変わっていく。
この「説明しない変化」がドラゴンボールの頃からずっと鳥山スタイルで、悟空とピッコロが友達になった経緯も似たようなものだった。理屈じゃなく、一緒に戦ったから、という。
敵として設定されているのは悪魔ではなく、権力を使って資源を独占する側だ。そしてその「本当の悪」は、外見も振る舞いも「普通の王様」をしている。SAND LANDはそこに対してかなり直接的に怒っている作品で、鳥山明が晩年にこれを描いたのは偶然ではない気がする。
遺作になってしまったというフィルターを外しても成立する物語だが、外せない以上、「誰が敵かを見誤るな」というメッセージが余計に響く。
特に刺さったシーン
序盤の戦車整備シーン。ベルゼブブが廃材を組み上げて戦車を動かすくだりで、あの機械への執着の描き方が完全に鳥山明の筆跡だと感じた瞬間に、見てよかったと思った。戦車がただの「乗り物」ではなく、キャラクターの延長として機能している。
声優陣で言うと、杉田智和演じるスイマーズ・パパが終盤に出てくる場面が予想以上に重かった。ああいうポジションの役を杉田さんがやると、声の低域に妙な重力が生まれる。大塚明夫のサタンも、「悪魔の王」という設定の割に飄々としていて、それが大塚さんの声のテクスチャと合っていた。威圧的なのに軽い、というのをあの声でやられると反則に近い。
映画館で見ると音響の恩恵が大きいのがアクションシーンで、特に中盤以降の戦闘は劇場向けに設計されているのが分かる音の作り方をしている。自宅配信で見たときより、体感的な重さが全然違う。
読んで見たくなったら——『SAND LAND』はDMM TVで視聴できる(14日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ドラゴンボール・Dr.スランプを含む鳥山明作品のファンで、その文脈で見たい人
- 「悪役側が実はいい奴」という構図が好きな人
- 機械・メカのディテール描写に反応できる人
- 説明過多でない、ぶっきらぼうな友情描写が好きな人
- 劇場の音響でアクションを体感したい人
合わない人
- 複雑な世界観設定や伏線回収を求めている人(この映画はそういう設計をしていない)
- 鳥山明の文体に馴染みがなく、あの独特のテンポを「薄い」と感じてしまう人
- 遺作バイアスを徹底的に排除して評価したい人(雑音になる可能性がある)
次に見るなら
SAND LANDの「砂漠+権力への反抗+不器用な共闘」という組み合わせで連想するなら、TRIGUN STAMPEDE。荒野の無法地帯で生きる人間たちの業を、圧倒的な画力で描いたリブート版。同じ「悪者扱いされた側が正しかった」という構造を持ちながら、こちらはかなり暗くてシリアスな方向に振り切っている。
鳥山明の「見た目は悪でも中身は真っ当」というキャラクター造形が好きなら、ドラゴンボール超 ブロリーも外せない。同じ制作サイドによる劇場版で、あのスタジオが本気でバトルを作ったときの密度を体感できる一本。SAND LANDのアクションが気に入ったなら、そのまま続けて見る価値がある。
もう少し冒険活劇の色が強いものなら、未来少年コナン(TV版)。水と資源をめぐる支配構造への反抗という骨格が意外なほど共鳴する。古い作品だが、「悪を笑いながら倒す」テンポが鳥山明と近い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | — | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『SAND LAND』はDMM TVおよびDisney+にて配信中です。どちらのサービスも対応デバイスが幅広く、スマートフォンやテレビから手軽に視聴できます。鳥山明ワールドのアクションと人情ドラマを、ぜひ大画面でお楽しみください。
