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ブルーピリオド
| 放送年 | 2021年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Seven Arcs |
優秀で真面目なヤトラが、勉学と礼儀正しさの退屈な日々を捨て、絵画という新たな情熱に目覚める。しかし、過去のすべての期待から解放されることは、スリリングである一方で危険でもある。自分の人生を根本から変えた少年の葛藤と成長を描く物語。
作品概要・あらすじ
あらすじ
成績優秀でそつなく何でもこなす高校生・矢虎は、勉強も友人関係も器用にこなしながらも、どこか空虚な日々を送っていた。そんなある夜明け、青く染まった渋谷の街を描いた一枚の絵が、彼の人生を根底から変える。「好きなことを仕事にする」という言葉の重さに葛藤しながらも、絵画という初めての情熱に全力でぶつかっていく矢虎。最難関の東京藝術大学合格を目指し、才能・努力・アイデンティティに向き合う青春群像劇。みどころ・魅力
① 「好きなことへの葛藤」がリアルに刺さる
「得意なこと」と「好きなこと」は違う——そのシンプルな問いが、進路選択や自己表現に悩む全ての人に響く。矢虎が絵に没頭するほど周囲との摩擦が生まれ、それでも筆を置けない姿は、創作の苦しさと喜びを同時に体感させてくれる。② 受験という極限状態で描かれる成長ドラマ
東京藝術大学という狭き門への挑戦を軸に、技術的な壁、ライバルとの比較、自分の「表現したいもの」への問い直しが重なる。受験経験者も未経験者も、「本気でぶつかる」ことの痛みと充実感を追体験できる構成が秀逸。③ アートの見方が変わる「絵画の言語化」
色彩・構図・モチーフの意図など、普段意識しない絵の「読み方」が物語を通じて自然と身につく。作中の作品解説や制作過程の描写が丁寧で、アートに馴染みのない視聴者でも「なぜこの絵に惹かれるのか」が腑に落ちる体験ができる。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 浅野勝也 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 吉田玲子 |
| キャラクターデザイン | 下谷智之 |
| 音楽 | 井上一平 |
| 美術監督 | 仲村謙 |
| 音響監督 | 菊田浩巳 |
| OP | おもいのたけ「EVERBLUE」 |
| ED | Mol-74「Replica」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「美大受験の話」と聞いて、どんなイメージを持つだろう。石膏デッサンをひたすら繰り返す、なんとなく暗くて特殊な世界——そういうぼんやりした先入観で見始めたら、主人公の矢虎が初めて絵を描き始める場面で、すっかり引き込まれていた。
最初は正直、ちょっと身構えていた。スポーツ熱血ものみたいに描かれたら冷める、と思っていたから。でも違った。絵を描くことの「言語化できない感覚」を、このアニメはかなり正直に扱っている。うまく言えないけれど何かを感じる、という経験を、ちゃんと絵と演出で見せようとしていた。
2回目を見て気づいたのは、序盤の美術室シーンの音の使い方。セリフがほとんどない場面なのに、種﨑敦美さんの息遣いと間だけで、矢虎の「これだ」という感覚が伝わってくる。台本を演じているんじゃなく、その場で考えている人間みたいな間の取り方だった。
「好きなことで生きる」じゃなく、好きなことに潰されていく話
ブルーピリオドを「絵を通じた青春もの」として受け取ると、たぶん半分しか見えていない。この作品が本当に描こうとしているのは、何かに本気になることのコストだと思う。
矢虎は勉強も人付き合いも要領よくこなしてきた人間で、ある意味「生きることが上手い」タイプだ。けれど絵に出会った瞬間から、そのバランスが崩れはじめる。上手にやることより、どうしても諦められないものができてしまう——それが美大受験という形で具体化されていく。
ここで面白いのは、作品が「好きなことに情熱をぶつけろ」という単純なメッセージを取らないことだ。本気になることで、人間関係が変わり、自分のアイデンティティが揺らぎ、それまで簡単にこなせていたことがこなせなくなる。種﨑敦美さんの演じる神山史というキャラクターが、その揺らぎをまるごと体現していて、見ていてかなり苦しくなるシーンが続く。「強くなっていく」描写ではなく、「強くなろうとするたびに削られていく」描写だ。
山下大輝さんが演じる高橋世田介の存在感もそこに絡んでくる。自分の才能と折り合いをつけて生きている人間の、静かな複雑さがある。「天才だから楽に生きている」ではなく、天才であることの重さを静かに背負っている。この二人の関係が、作品全体の空気をずっと決定づけている。
美大受験というのは、点数で判断されない試験だ。「正解のない問いに向かい続ける」という経験そのものが問われる。それをアニメで描く難しさを、この作品はかなりギリギリのラインで乗り越えている。見ていて疲れるのは、たぶんそれが正直だから。真剣に生きている人間の話は好きだけれど、見終わったあと、少し横になりたくなる。
特に刺さったシーン
序盤、矢虎が初めて自分の絵に対してフィードバックをもらうシーン。大西沙織さん演じる桜庭華子の言葉の選び方が、教師でも先輩でもなく「同じ絵を描く人間」として話す感じがあって、そこだけで3回巻き戻した。「褒める」でも「指導する」でもない、ただ正直に見ている、という声のトーンが絶妙で、大西さんのこういう「さりげなく核心を突く」演技はほんとうに好きだと再確認した。
花守ゆみりさんが演じる鮎川龍二の存在感も、じわじわ効いてくる。自分の欲しいものをちゃんと知っていて、かつそれに正直に生きているキャラクターなんだけど、描き方が押しつけがましくない。矢虎との対比が過剰に強調されていない分だけ、後から思い返したときに「ああ、あのシーンか」となる類の余韻が残る。
長谷川育美さんの白井は登場場面こそ少ないけれど、試験前後の緊張した空気の中での短いシーンが印象に残っている。ほとんど何も言わないのに場の空気が変わる——そういう演技は、引き出しの多さがないとできないやつだと思う。
読んで見たくなったら——『ブルーピリオド』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さると思う人
- 「要領よく生きてきたけど、それだけじゃない何かを探している」感覚がある人
- 受験・就活など、評価軸が曖昧な競争を経験したことがある人
- 「好きなことで生きる」系の言葉に少し疑問を感じる人
- 声優の繊細な演技を聞き取る楽しみ方をする人
- 結果より過程の心理描写に時間をかける作品が好きな人
合わないかもしれない人
- スカッとする展開や明確なカタルシスを求めている人——基本的に、報われない感じが続く作品です
- 絵を描く行為の内側への踏み込みに興味が持てない人
- テンポよく話が展開する作品が好きな人——心理描写に尺を使うタイプなので、序盤はゆっくり
次に見るなら
ハチミツとクローバーは美術大学を舞台にした作品で、恋愛よりも「自分が何をしたいのか」という問いが中心にある。ブルーピリオドほど試験の緊張感はないけれど、才能と情熱と才能のなさを同時に抱えながら生きる人間たちの話として、通じるところが多い。原作も含めてどちらも好きなら、たぶん相性がいい。
四月は君の嘘は音楽×青春だけれど、「自分の表現を他者に見せること」の怖さと解放感を描く点でブルーピリオドと近い感覚がある。評価されることへの恐怖、というテーマを別角度から見たい人に。感情の起伏が激しい作品なので、見る体力がある日に。
バクマン。は漫画家を目指す二人の話で、夢を追う過程のリアルな消耗感と達成感のバランスが似ている。目標に向けて何かを積み上げていく描写が好きなら、長編でも飽きずに見られると思う。ブルーピリオドより少し「報われる」展開が多いので、疲れた後の口直しにもなる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『ブルーピリオド』はdアニメストア・U-NEXT・Amazonプライムビデオ・DMM TV・Netflix・Huluと、主要な動画配信サービスのほぼすべてで視聴可能です。見放題対応のサービスも多く、加入中のプラットフォームからすぐに楽しめる環境が整っています。まずは自分が利用中のサービスをチェックしてみてください。
