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グレイプニル
| 放送年 | 2020年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 13話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | PINE JAM |
香賀ゆうしは人間ではなく、異常な嗅覚を持ち、強大な獣のような姿に変身できる。目立たず正体を隠すため静かに暮らしていたが、少女を救うため力を使った善行が、彼の平穏な人生を終わらせることになる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
平凡な高校生・香賀ゆうしは、人知れず巨大な怪物へと変身できる力を持つ謎の少年だ。目立つことを避けてひっそりと暮らしていたが、ある夜、妹を探す少女・片山クレアを炎の中から救ったことで、その秘密を知られてしまう。クレアはゆうしの変身した姿の中に「入る」ことで共に行動できると気づき、力を借りて妹の失踪の真相を追おうとする。コインをめぐる超常的な力と欲望が渦巻く世界に、ふたりは否応なく巻き込まれていく。みどころ・魅力
① 独特すぎる「中に入る」バトルシステム
変身した怪物の中にヒロインが入り込み、一心同体で戦うという唯一無二の設定が本作の核心。操る側と操られる側の感覚・感情が共有されるという描写が生々しく、単なるアクション以上の緊張感と親密さを生み出している。戦闘シーンの迫力と奇妙な一体感が見どころだ。② サスペンス性の高いコイン争奪サバイバル
謎のコインをめぐって能力者たちが命を賭けて争う構図は、純粋なバトルものにとどまらないミステリー要素を持つ。それぞれのキャラクターが抱える動機や過去が少しずつ明かされる構成で、「次に何が起こるか」という引きの強さが全編を通じて持続する。③ 抑えきれない欲望を描く濃密な人間ドラマ
セクシャルな表現と暴力性が絡み合う独特の空気感の中で、キャラクターたちの執着・恐怖・依存が鮮明に描かれる。ゆうしとクレアの関係性はロマンスとも依存とも取れる複雑さを持ち、一筋縄ではいかない感情の変化が物語の奥行きを作っている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 米田和弘 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 猪爪慎一 |
| キャラクターデザイン | 岸田隆宏 |
| 音楽 | 佐高陵平 |
| 美術監督 | 岡本有香 |
| 音響監督 | 長崎行男 |
| OP | H-el-ical//「Altern-ate-」 |
| ED | ミリ「雨と体液と匂い」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「着ぐるみに変身して、女の子がその中に入る」という一行要約を読んで、正直ちょっと引いた。そういうやつか、と。でも2020年春クールの消化待ちリストに入ったまま半年くらい放置して、ある夜に特に理由もなく1話を再生したら、思っていたのとぜんぜん違う空気が流れていた。
静かなんだ、序盤が。主人公の香賀ゆうしは目立たないことに全力を注いでいて、その「普通でありたい」という切実さがちゃんと画面から伝わってくる。花江夏樹の芝居が絶妙で、声の抑揚を極限まで削いだ演技なのに感情の質量があって、2回目に見たとき「あ、この人ずっと怖いんだ」と気づいた。他人に踏み込まれることへの恐怖が、静けさの下に張り詰めていた。
独特な空気というのは、エロでもホラーでもなく、その両方を燃料にして走っている「居心地の悪さ」のことだったと思う。
他人の中に入ることでしか、自分を守れない二人の話
変身ものとして見始めると少し的を外す。グレイプニルが本当に描いているのは、「誰かと融合することでしか前に進めない人間の弱さ」だ。
ゆうしは強大な力を持ちながら、その力をひとりでは使えない。着ぐるみの中に誰かが入らないと動けない。これは設定上の制約ではなく、作品の主題そのものだと思う。強さと脆弱性が完全にセットになっていて、切り離せない。
青木江麗奈——花澤香菜が演じているキャラクターで、序盤から「この人はただのヒロインではないな」という気配がある。花澤香菜はいわゆる「守られるヒロイン」の声でなく、もっと乾いた、欲望に正直な声で江麗奈を作っていて、それが作品全体のトーンを決定づけている。彼女がゆうしの中に入ることを、純粋なロマンスの文脈だけで読むと話の核心を見失う。江麗奈にとっても、それは依存であり武器であり、自分の目的のための手段でもある。
二人の関係がいびつなのは、どちらも相手を利用しているからだ。でもその「利用」が積み重なるうちに、どこかで本物の何かに変質していく。そのグラデーションを丁寧に引っ張っている点で、この作品は単なるバトルラブコメではない。
東山奈央演じる青木紅愛が物語に登場してくると、この構造がさらに複雑になる。東山奈央の芝居は表層的な明るさの奥に何かを隠している感じがあって、笑顔のシーンが一番怖かった、という印象が2周目でより強くなった。
「他者の中に入る/入られる」という身体的な親密さが、精神的な暴露と不可分に結びついているこの作品の構造は、見終わった後もしばらく頭に引っかかり続ける。
特に刺さったシーン
序盤、ゆうしが初めて江麗奈を自分の中に「入れる」シーンの静けさが忘れられない。もっとアクション的に処理するか、あるいは過剰にエモーショナルに演出するかのどちらかになりそうな場面を、演出が意図的に抑えていた。花江夏樹と花澤香菜の息の間の作り方が、「普通じゃないことが起きているのに二人ともそれを受け入れていく」空気を作っていて、妙にリアルだった。
それから、終盤の展開で安元洋貴演じる三部忠則が正体をより明確にしていく場面群。安元洋貴はああいう「表向きは善意、でも全部計算」のキャラクターをやらせると本当に上手くて、声の温度がじわじわ下がっていくのが怖い。台詞の内容よりも声のトーンで意図が伝わってくるタイプの演技で、1回目は気づかなかったニュアンスを2回目で拾った。
櫻井孝宏の宇宙人もポイントで出てきて、この人が出てくると「あ、ここ重要なシーンだ」というアンテナが自動的に立つ。出演435本のキャリアが反射的に働く。
読んで見たくなったら——『グレイプニル』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 「関係性がいびつなほど面白い」と思えるタイプ
- バトル描写より心理描写で引っ張るアニメが好き
- エロとホラーが地続きになっているような雰囲気が平気な人
- 謎をすぐ解決しない、引っ張り続けるミステリー展開に耐性がある人
- 花澤香菜・花江夏樹の芝居を声優目線でも楽しめる人
合わない人
- エロ描写が苦手、または主軸に絡んでくるのが嫌な人(設定と不可分なので回避できない)
- 1クールで完結してほしい人(原作の途中で終わる。余韻ではなく中断に近い終わり方)
- 主人公に主体性や成長弧を強く求める人(ゆうしはわりと引きずられ続ける)
- グロ・暴力表現が受け付けない人(変身バトルは普通に血が出る)
次に見るなら
グレイプニルの「身体的融合と精神的依存」が気に入ったなら、寄生獣 -セイの格率-は外せない。自分の体が他者に侵食されるという恐怖と共存の話で、構造的に似た問題を全く異なるアプローチで描いている。こちらはより哲学的・社会的な方向に振れているが、「人間であることとは何か」という問いの重さは共鳴する。
「いびつな二人組バトル」の文脈で見るならキルラキルも面白い比較になる。同じく「他者と一体化することで力を得る」構造を持ちながら、テンションと演出が正反対。グレイプニルの抑制された静けさを基準に置くと、キルラキルの全力投球が逆に際立つ。
「謎が謎を呼ぶミステリー構造+超自然バトル」の組み合わせが好きならとある魔術の禁書目録より魔法少女まどか☆マギカのほうが近い。表面の甘さと内側の暗さの落差、そして情報の小出し方の巧みさという点で、グレイプニルと同じ「見ていると少しずつ不安になる」体験を提供してくれる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『グレイプニル』はdアニメストア・U-NEXT・DMM TVで視聴可能です。いずれも見放題ラインナップに含まれており、サービスに加入していれば追加料金なしで全話楽しめます。まだ観ていない方は、各サービスの無料トライアルを利用するのがおすすめです。
