虐殺器官

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2017虐殺器官

虐殺器官

★ 3.4 / 5.0アクションサイコロジカルSF
放送年2017年
フォーマット劇場版
話数1話
原作その他
制作Geno Studio

テロとの戦争は、手製核兵器によるサラエボ破壊で文字通り爆発した。主要民主主義国は完全監視国家に変貌し、発展途上国は大量虐殺の波に沈んだ。謎の米国人ジョン・ポールが世界体制の崩壊の背後にいるとみられ、情報機関員クラヴィス・シェパードが世界中でジョン・ポールを追跡することになる。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

サラエボが手製の核兵器で消滅して以降、世界は一変しました。先進諸国は徹底した監視社会へと舵を切り、その裏で発展途上国は次々と内戦と大量虐殺の渦に呑み込まれていきます。アメリカ情報軍の暗殺部隊に所属するクラヴィス・シェパード大尉は、世界各地の虐殺の影に必ず存在する一人の男――ジョン・ポールの追跡を命じられます。なぜ彼の行く先々で虐殺が起こるのか。任務を重ねるなかでクラヴィスは、人を殺戮へと駆り立てる「ある仕組み」と、自らの心の奥にある罪の意識へと向き合っていきます。

みどころ・魅力

① 早世の天才・伊藤計劃が遺した原作の重厚なテーマ

34歳で亡くなった作家・伊藤計劃の代表作が原作です。「言葉が人を虐殺へと導く」という鋭い着想を軸に、監視社会・テロ・自由意志といった現代的な問いを真正面から描きます。エンタメ性と思索性を両立させた骨太な物語が最大の魅力です。

② 重く美しい映像と緊張感ある戦闘描写

暗く沈んだ色彩設計と精緻な作画が、退廃した近未来の空気を見事に表現しています。最新の軍事装備や潜入作戦の緊迫感あるアクションも見応え十分で、静と動のコントラストが物語の重さを際立たせます。

③ 主人公クラヴィスの内面を掘り下げる心理ドラマ

任務として人を殺し続ける主人公が、罪悪感や良心と葛藤していく過程が丁寧に描かれます。単なるアクションに留まらず、「殺すとは何か」「責任とは何か」を観る者に突きつける、深い余韻を残すサイコロジカルな物語です。

キャスト・声優一覧

クラヴィス・シェパード
クラヴィス・シェパード
メイン
中村悠一
リーランド
リーランド
サブ
石川界人
ルツィア・シュクロウポヴァ
ルツィア・シュクロウポヴァ
サブ
小林沙苗
ウィリアムズ
ウィリアムズ
サブ
三上哲
ルーシャス
ルーシャス
サブ
桐本拓哉
アレックス
アレックス
サブ
梶裕貴
ロックウェル
ロックウェル
サブ
大塚明夫
ジョン・ポール
ジョン・ポール
サブ
櫻井孝宏

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スタッフ

監督村瀬修功
原作伊藤計劃
原案キャラデザredjuice
キャラクターデザイン村瀬修功
EDエゴイスト「リローデッド」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

伊藤計劃という名前だけは、SF好きの知人から呪文のように聞かされていた。原作を読まないまま劇場に滑り込んだのが最初で、正直「テロと戦争の話か、重そうだな」くらいの気構えだった。ところが始まって数分、主人公の独白の温度の低さに引き込まれる。叫ばない、泣かない、ただ淡々と任務をこなす男の声が、やけに耳に残った。2回目に触れたときは、その淡々とした語りが実は全部「後から振り返っている告白」なのだと気づいて、背筋が冷えた。最初の印象は「重い戦争もの」。今は「静かな懺悔の映画」だと思っている。

言葉が人を殺す——「虐殺の文法」という発明

この映画の核にあるのは、銃でも爆弾でもなく「文法」だ。ジョン・ポールという男は、特定の言語構造を人々の脳に流し込むことで、隣人を虐殺へと駆り立てる。最初に聞いたときは荒唐無稽に思えるこの設定が、見終わる頃には妙な説得力を帯びてくるのが恐ろしい。 単なるSFガジェットとして処理されていないのがいい。この作品が描くのは「人間の良心は、脳の働きにすぎないのか」という問いそのものだ。罪悪感も、ためらいも、愛する者への情も、結局は神経のスイッチで点いたり消えたりする。大塚明夫が声をあてる上官ロックウェルが任務を淡々と告げるたびに、その問いは制度の冷たさを帯びていく。だとしたら、引き金を引いた俺の手は誰のものなんだ——主人公が抱えるこの宙吊りの感覚が、物語全体を支配している。 櫻井孝宏が演じるジョン・ポールが厄介なのは、彼が怪物として描かれないことだ。穏やかで、知的で、どこか疲れている。彼の動機が明かされる場面に至って、観客は「敵を倒せば終わる話」ではなかったことを突きつけられる。虐殺を生み出した文法と、それを追う側の論理が、実は地続きだったと分かる瞬間の苦さ。これは正義の物語ではない。良心というものの輪郭を、わざわざ闇の側から照らし直す映画だ。

特に刺さったシーン

中村悠一の声の使い方に唸った場面がある。主人公が任務として人を殺し、その直後に味の分からない食事をとる——その一連を、彼はほとんど抑揚なく演じる。なのに無感情なのではなく「感情に蓋をしている」のが伝わってくる。蓋の下で何かが軋んでいる、あの息の詰まり方だ。 梶裕貴が演じる仲間のアレックスとのやり取りも忘れがたい。任務をともにする男が見せるわずかな人間らしさが、麻痺した主人公の感覚と対比されて、ある展開で静かに胸を締めつけてくる。 終盤、ジョン・ポールとの対話で櫻井孝宏の声がふっと柔らかくなる瞬間に、思わず前のめりになった。怒鳴り合いではなく、静かに言葉を交わすことで、敵対していたはずの二人の距離が消えていく。音響のいい劇場で聴くと、台詞と台詞のあいだの「間」の重さが体に刺さる。暗い箱の中でこそ、あの沈黙の質感は効いていた気がする。

読んで見たくなったら——『虐殺器官』はABEMAで視聴できる(無料プランあり)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 派手なアクションより、静かな会話と内面描写で背筋を冷やされたい人
  • 「正義 vs 悪」の単純な構図では満足できない、灰色の物語を好む人
  • 攻殻機動隊やPSYCHO-PASSのような、思想を語るSFが好きな人
  • 伊藤計劃の名前に一度でも触れて、ずっと気になっていた人

合わない人

  • 分かりやすいカタルシスや、すっきりした結末を求めている人
  • 哲学的な独白が続くと眠くなってしまう人
  • 暴力や虐殺の描写を、エンタメとして軽く消費するのがしんどい人

次に見るなら

同じ伊藤計劃原作のハーモニーは、健康と善意で塗り固められた管理社会を描く一本。虐殺器官の「良心とは何か」という問いを真逆の方向から突き詰めていて、二本セットで効いてくる。

三部作の残りなら屍者の帝国も。伊藤計劃が遺したプロットを円城塔が継いだ作品で、死者を労働力にした世界の倦怠感がたまらない。

思想を語るSFという文脈ならPSYCHO-PASS サイコパス。社会と個人の自由をめぐる問答が好きなら、虐殺器官の隣に置いても違和感がない。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu×¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
劇場版『虐殺器官』は、ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの4つの配信サービスで視聴できます。複数のサービスで配信されているため、すでに加入しているサービスがあれば追加の契約なしで楽しめます。これから視聴する方は、月額料金や無料お試し期間を比較して、自分に合ったサービスを選ぶのがおすすめです。

よくある質問

Q. 『虐殺器官』はどの配信サービスで見られますか?
A. 2017年公開の劇場版は、ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで配信されています。複数のサービスに対応しているので、ご自身が利用中のサービスで視聴できる可能性が高いです。
Q. 原作はありますか?
A. はい。作家・伊藤計劃による同名のSF小説が原作です。第7回小松左京賞の最終候補となり、後に多くの文学賞で高く評価された、現代日本SFを代表する一作です。
Q. アクション作品ですか、それとも考えさせられる作品ですか?
A. その両方を兼ね備えています。緊張感のある軍事アクションを楽しめる一方で、監視社会や自由意志をめぐる重厚なテーマも描かれます。じっくり物語を味わいたい方に特におすすめです。
Q. 予備知識がなくても楽しめますか?
A. 一本の映画として完結しているため、原作未読でも問題なく楽しめます。ただしテーマが重厚なので、世界観に集中できる環境でじっくり鑑賞すると、より深く物語を味わえます。

まとめ

劇場版『虐殺器官』は、ABEMA・dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの4つの配信サービスで視聴できます。複数のサービスで配信されているため、すでに加入しているサービスがあれば追加の契約なしで楽しめます。これから視聴する方は、月額料金や無料お試し期間を比較して、自分に合ったサービスを選ぶのがおすすめです。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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