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花平バズーカ
| 放送年 | 1992年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio Signal |
色好きな高校生・花辺は、テレビから現れた2人の鬼に母と妹に夢中にされてしまう。鬼たちは花辺の家を悪魔の集会所に変え、彼に「花辺バズーカ」の力を与える。人差し指は致命的な爆発と女性を狂乱させる能力を持つが、花辺はそれを上手く使いこなせない。
作品概要・あらすじ
あらすじ
色好きな高校生・花辺は、ある日テレビから現れた2体の鬼に自分の母親と妹を魅了されてしまう。鬼たちは花辺の家を悪魔の集会所に変え、彼に「花辺バズーカ」と呼ばれる不思議な力を授ける。人差し指から繰り出すその力は致命的な爆発を引き起こし、女性を狂乱させる能力を秘めているが、花辺は思い通りにコントロールできず、次々と騒動を巻き起こしていく。みどころ・魅力
① 荒唐無稽なバカンス設定とテンポの良いコメディ
「テレビから鬼が登場して自宅を悪魔の巣窟にする」という突拍子もない設定が最大の武器。1990年代OVAらしい勢い重視のノリとテンポで、理屈抜きに笑わせにくるシュールな展開が続く。真剣に見るより「何でもあり」の空気を楽しむ作品。② 使いこなせない超能力という逆転の笑い
主人公・花辺が持つバズーカ能力は強力なはずなのに、発動のたびに予想外の方向に暴走する。力を持て余す主人公のドタバタぶりがコメディの核心で、チート設定を笑いに変える逆張りの構成が90年代エロコメOVAらしいユーモアを生み出している。③ 90年代エロコメOVAとしての時代性
バブル後期からの深夜・OVA文化を象徴する一作。過激さよりもコミカルさに振り切ったサービス描写は、当時のエロコメジャンルの典型的なテイストを体験できる資料的価値もある。同時期の類似OVAと比較鑑賞するマニア向けの楽しみ方もできる。キャスト・声優一覧












スタッフ
| 監督 | 池上誉優 |
|---|---|
| 原作 | 小池一夫 |
| 原案キャラデザ | 永井豪 |
| 音楽 | 青木望 |
| ED | 富永美意那「愛だけで」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルだけ見て「バズーカ?何?」となるのは当然で、実際に調べ始めると情報が薄くて薄くて、それがかえって気になってしまった。1992年のOVA、声優クレジットに山口勝平と井上喜久子の名前、ジャンルは「アクション・コメディ・セクシー」。この三点セットで何かが脳内で火花を散らしてしまった。
見てみると、冒頭からテレビ画面の向こうから鬼が現れるという、当時のOVAらしい躊躇のなさで引き込まれる。最初の視聴では「なんだこれ」という感想しか出なかった。2回目に見たとき、この作品が笑いとして機能している部分と、単純に時代の産物として機能している部分が少しずつ分かれて見えてきた。正直、謎は完全には解けていない。
使いこなせない力を持たされた男の、どうしようもなさについて
「花辺バズーカ」という力の設定が面白い。人差し指一本で爆発を起こせて、しかも女性を狂乱させる——これだけ書くと無敵の能力に聞こえるのだが、花辺はそれをうまく使えない。上手に使えないまま振り回されている。これが1992年のOVAとして画面に収まっているとき、単なるドタバタエロコメとして消費するか、「力を持て余す」という構造として読むかで全然違う作品になる。
鬼に与えられた力というのは、主人公が望んで手に入れたものではない。テレビから鬼が現れて、家を乗っ取られて、その流れで半ば強制的に渡されたものだ。母と妹まで鬼に魅了されて、花辺にとっては完全に被害者のはずなのに、その「被害者」に渡された力が「女性を狂乱させる能力」というのが、このOVAの奇妙な倫理的ねじれを作っている。
90年代初頭のエロコメOVAにそこまでの意図があったかと問われると、おそらくない。でも2回目・3回目と見ていると、この「やりたいのにできない」「力はあるのに発動できない」「周囲はめちゃくちゃなのに本人だけが翻弄される」という構造は、思春期の男の子の焦燥感と重なる部分がある。バズーカが「使えない」のは、能力の問題というより花辺自身がまだその力を自分のものにできていないからだ、という読み方をするとちょっと深みが出る。深みが出る、というか、そう読まないとこの作品と向き合う方法が他にない、というほうが正確かもしれない。
世界樹の精という役を井上喜久子が演じているのも、この作品のトーンに効いている。当時すでに百戦錬磨だった彼女の声が、あの浮世離れしたキャラクターに乗ると、ギャグ寄りの画面に妙な格を与えてしまう。制作側にそこまでの計算があったかは不明だが、結果としてゼロではないバランスになっている。
特に刺さったシーン
山口勝平の声が、このキャラクターに絶妙に合っている。あの「頑張ってるんだけどうまくいかない」質感——焦りと情けなさと少しの明るさが混在している声——が花辺という役どころを支えている。バズーカが暴発するシーンで発する声が、怒っているのか情けないのかわからないトーンになっていて、そこに90年代OVA特有のアングラ感が重なると独特の空気が生まれる。
終盤、花辺が力を何とかしようと試みる展開で、うまくいかないまま場が収拾されていくあたりは、ある種の「解決しない物語」としての誠実さがある。すっきり終わらない、主人公が完全に力を掌握するわけでもない、その中途半端さがこの作品の正直なところだと思う。2回目に見てそこに気づいたとき、妙な親近感を覚えた。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 90年代OVAの「荒削りな熱量」が好きで、完成度より時代の匂いを求める人
- 山口勝平・井上喜久子のキャリア初期作品をコレクションしている声優ファン
- エロコメのフォーマットを借りた「力を持て余す主人公」話として読める人
- 配信でなくソフトや上映機会を掘り起こして見ることに楽しみを見出せる人
合わない人
- きれいにまとまった起承転結を求める人
- 現代の感覚でセクシー描写を見ると引っかかりを感じる人(1992年基準で作られている)
- 「謎のまま終わる」に耐性がない人
- そもそも視聴手段がなくてストレスを感じる人(現時点では配信もDVDも確認できない)
次に見るなら
同じ時期に量産された90年代エロコメOVAの文脈で見るなら、ああっ女神さまっ(OVA版・1993年)が比較として面白い。こちらは「普通の男の子に神様が来る」という設定で、与えられた力(というか状況)を持て余すという構造が似ている。ただしこちらは圧倒的に完成度が高く、読後感も全然違う。
「鬼・妖怪が主人公の日常を侵食する」という意味では、うる星やつら(TVシリーズ)を見ていないなら先にそちらを。花平バズーカが何を参照して作られたかが手に取るように分かる。山口勝平が後に出演するサザエさんとはまったく別の声で笑わせてくれる時代がここにある。
声優目線で追うなら、井上喜久子が同時期に出演した天地無用!(OVA・1992年〜)は必修。あちらでの演技と花平バズーカを比べると、同じ年に彼女がどれだけ振れ幅を持って仕事していたかが分かって純粋に面白い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『花平バズーカ』は現在、国内の主要な動画配信サービスでは配信されていません。視聴にはDVDなどのパッケージメディアを入手するのが確実な方法です。入手難易度はやや高めですが、90年代エロコメOVAに興味がある方はぜひチェックしてみてください。
