ひきこまり吸血姫の悶々

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2023ひきこまり吸血姫の悶々

ひきこまり吸血姫の悶々

★ 3.5 / 5.0アクションコメディファンタジー
放送年2023年
フォーマットTVアニメ
話数12話
原作ライトノベル
制作project No.9

ひきこもり生活3年目の吸血鬼・テラコマリ・ガンデスブラッドは、ムルナイト帝国軍の司令官に任命されたことに気づく。しかし彼女の部隊は、上司の弱さに反発する粗暴な兵士ばかり。名門吸血鬼の血を引きながらも、実力が伴わない彼女は、この問題児たちを統率できるのか。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

ひきこもり生活3年目の吸血鬼・テラコマリ・ガンデスブラッドは、ある朝目を覚ますとムルナイト帝国軍の七紅天大将軍に任命されていた。名門吸血鬼の家系に生まれながら、血を吸うことも魔法を使うこともできないコマリにとって、これは悪夢以外の何物でもない。しかも配下の兵士たちは、指揮官の実力を試そうと反乱寸前の問題児ぞろい。そんな絶望的な状況のなか、忠実すぎる従者・ヴィルへルミナの助けを借りながら、コマリは軍を率いる道を模索していく。

みどころ・魅力

① 「最弱なのに最強」という逆説のカタルシス

血が飲めず魔法も使えないのに、なぜか敵をなぎ倒してしまうコマリの戦いぶりが最大の見どころ。本人は意図していないのに結果だけが「強者」として積み上がっていく構図が痛快で、コメディとバトルが絶妙に融合している。ギャップ萌えとスカッとする爽快感を同時に味わえる作りになっている。

② コマリとヴィルへルミナの主従コンビ

だらしなくて臆病なコマリと、過剰なほど忠実で有能な従者ヴィルへルミナの凸凹コンビが作品の核。ヴィルの一途な愛情表現とコマリの困惑したリアクションが生む掛け合いは笑いが絶えない。二人の関係の変化を追うだけでも最後まで楽しめる。

③ 色鮮やかな世界観とキャラクターの多彩さ

吸血鬼・獣人・魔族など個性豊かな種族が入り乱れるファンタジー世界の設定が丁寧に作り込まれている。七紅天の他のメンバーや敵対勢力も一癖あるキャラクターが揃っており、バトル展開に厚みを与えている。アニメーションの鮮やかな色彩も世界観への没入感を高めている。

キャスト・声優一覧

テラコマリ・ガンデスブラッド
テラコマリ・ガンデスブラッド
メイン
›
楠木ともり
ヴィルヘイズ
ヴィルヘイズ
メイン
›
鈴代紗弓
カレン・エルヴェシアス
カレン・エルヴェシアス
メイン
›
日笠陽子
サクナ・メモワール
サクナ・メモワール
サブ
›
石見舞菜香
ネリア・カニンガム
ネリア・カニンガム
サブ
›
ファイルーズあい
アマツ・カルラ
アマツ・カルラ
サブ
›
島袋美由利
ミリセント・ ブルーナイト
ミリセント・ ブルーナイト
サブ
›
雨宮天
ティオ・フラット
ティオ・フラット
サブ
›
水野朔
峰永こはる
峰永こはる
サブ
›
木野日菜
メルカ・ティアーノ
メルカ・ティアーノ
サブ
›
上田麗奈
ガートルード・ レインズワース
ガートルード・ レインズワース
サブ
›
日高里菜
カオステル・コント
カオステル・コント
サブ
›
花江夏樹

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スタッフ

監督南川達馬
シリーズ構成大知慶一郎
原作小林湖底
原案キャラデザりいちゅ
キャラクターデザイン下谷智之
音楽椎名豪
美術監督葛琳
音響監督高橋剛
OP「Red Liberation」
ED楠木ともり「Red Liberation」
EDミミナリ「眠れない feat.楠木ともり」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

「吸血姫の悶々(もんもん)」というタイトルを見た瞬間、だいたい想像がつくと思った。吸血鬼美少女がフラストレーションを溜め込む、そういう方向の話なんだろうと。あらすじを読んでも「引きこもりが軍の司令官に」という設定で、ああ、無双ものの変奏か、と。

見てみると、思ってたのと違った。

最初に見たとき、これをどのジャンルとして処理すればいいか少し迷った。バトルものとして見るには緩すぎるし、ハーレムものとして見るには主人公の立ち位置が妙だし、ギャグとして見ると意外とシリアスが混ざってくる。二周目で気づいたのは、このジャンルの曖昧さ自体が作品のキャラクターだということだ。「悶々」という言葉をタイトルに入れておきながら、中身はかなりまっとうな「弱い人間が強い人たちの中で右往左往するコメディ」で、そこに花江夏樹と日笠陽子という声優と夜あそびの二人が入ってくる時点で、何かが起きるだろうという期待だけは最初からあった。

「弱い血筋」が持つ力という逆説——実力のない者が人を束ねるとき何が起きるか

この作品の核にあるのは、引きこもりが強くなる話ではない。むしろ逆で、主人公のテラコマリは最後まで本質的には「弱いまま」に近い。名門の血を引きながら魔力は最底辺。部下たちは全員が上官より強い。この構図だけ取り出すと笑いのネタだが、二周目以降で引っかかり始めるのは、コマリが部下たちを統率する「理由」が実力とはまったく別の場所にあるという点だ。

強制的に任命された司令官が、なぜ粗暴な兵士たちをまとめられるのか。作品が提示しているのは、「実力がないからこそ、人を脅さない」という逆説だ。強い上司は部下を力で抑える。コマリにはそれができない。だから結果として、彼女の言動には強制がなく、部下は自分の意志で動くことになる。上田麗奈が演じるメルカがコマリに向ける過剰なまでの忠誠心も、単なるキャラ付けではなく、「力で支配されない主従関係」への渇望として読むと少し違って見える。

「悶々」というタイトルが示しているのは性的なフラストレーションではなく、存在論的な焦りだ。自分がその場所にいる資格があるのかわからない、でも引き下がることもできない、あの宙吊り感。コマリの悶々は、組織に放り込まれた人間なら多かれ少なかれ覚えがある感覚で、それをファンタジーの皮を被せて描いている。

日笠陽子が演じるカレンという存在も、この文脈で面白い。実力者でありながら、コマリという「弱者」の側に立つ。表向きは保護者的な関係性に見えるが、日笠の声のなかにある「余裕の演技」と「それが揺らぐ瞬間」の使い分けが、このキャラクターを単なるサポート役以上のものにしている。声優と夜あそびのMCでああいう砕けた喋り方をしている人が、あの落ち着いた声を出すというギャップに、二周目で改めて気づく。

笑えるし、軽い。でも「弱いまま、それでも人がついてくる」という話の構造は、意外とまじめなことを言おうとしている。そこを面白いと思えるかどうかで、この作品の評価が分かれる気がする。

特に刺さったシーン

序盤、コマリが初めて部下たちの前に立つ場面は何度見ても居心地が悪い。居心地が悪いのは意図的なもので、視聴者にコマリのパニックを同期させようとしている作りになっている。花江夏樹が演じるカオスはこのシーンで「お前ごときが」というようなプレッシャーを声だけで体現していて、花江の低音の使い方が他の作品と少し違う。普段の柔らかい印象からは遠いところで鳴っている声で、これが後になって崩れていくときの落差が気持ちいい。

雨宮天のミリセントは中盤以降に出番が増えるが、声のテクスチャが他のキャラとはっきり違う。コマディな展開でも感情の解像度が妙に高くて、笑えるシーンなのに何かが残る感じがある。日高里菜のガートルードは逆で、どこか力が抜けた演技がギャグの呼吸に合っていて、テンポを作る側の仕事をきっちりやっている。

一番刺さるのは、コマリが引きこもりたいという本音を隠しながらも、結果的に部下のために動いてしまう終盤の展開だ。本人は否定するが、体が先に動いている。その「格好悪い格好よさ」がこの作品の核だし、そこを花江と日笠の掛け合いが笑いにしながら成立させているのが、単純に上手いと思う。

読んで見たくなったら——『ひきこまり吸血姫の悶々』はABEMAで視聴できる(無料プランあり)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • ファンタジーコメディのノリが好きで、世界観の粗は気にしない人
  • 弱い主人公が強い仲間たちにわちゃわちゃされる構図が好きな人
  • 日笠陽子・花江夏樹の掛け合いを聞くだけで価値があると思える人
  • 「設定重い」「シリアス疲れ」で軽めのアニメを探している人
  • 上田麗奈の過剰なキャラを見たい人(メルカはかなりやっている)

合わない人

  • 吸血鬼ものとして見ると拍子抜けする。吸血鬼らしさはほぼない
  • バトル作画に期待すると物足りない回がある
  • タイトルのニュアンスから過剰に期待すると違うものが出てくる
  • 世界設定やルールを整合させて理解したい人には向かない

次に見るなら

「弱い主人公、でも周りがどこかおかしい」という空気感が好きなら、この素晴らしい世界に祝福を!は外せない。主人公の無能さと仲間たちの濃さのバランスが近くて、笑いの作り方も似たラインにある。シリーズが長いので入りやすい季節を選ぶといい。

「引きこもり系主人公が外に出るまでの話」という軸で見るなら、NHKにようこそ!はかなり方向が違うが、引きこもりの心理描写の解像度は比較にならない高さがある。コメディ成分は薄いが、コマリの「ここにいたくない」という感情に共感した人は見て損はない。

「軍の指揮官もの×キャラクターコメディ」という点では、幼女戦記も構造的に近い部分がある。中身はかなり硬派だが、周囲のズレた人間たちに振り回される構図はどこか通じる。雰囲気は全然違うので、ギャップを楽しめる人向け。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『ひきこまり吸血姫の悶々』は、ABEMAおよびdアニメストアでの視聴はもちろん、U-NEXT・Amazonプライムビデオ・DMM TV・Huluなど主要な配信サービスでも幅広く配信されており、加入しているサービスでそのまま楽しめる環境が整っている。無料・有料を問わず選択肢が多いため、好みのプラットフォームで気軽に視聴をスタートできる。

よくある質問

Q. 原作は何ですか?アニメから入っても楽しめますか?
A. 原作は小説家になろう発のライトノベルで、GA文庫より刊行されています。アニメ単体で世界観・キャラクターともに十分に把握できる構成になっているため、原作未読でも問題なく楽しめます。
Q. ギャグ寄りですか?それともバトルが中心ですか?
A. コメディとバトルが半々といった印象です。コマリの情けないリアクションによる笑いが基本にありつつ、本格的な戦闘シーンも要所で挟まれます。どちらかに偏りすぎず、両方のジャンルが好きな方に向いています。
Q. 全何話ですか?
A. 全12話です。2023年秋クールに放送されました。1クールでひとまとまりの物語が完結しているため、一気見にも向いています。
Q. どんな人におすすめですか?
A. ひきこもりや社会不適合者がファンタジー世界で活躍する「無自覚最強系」が好きな方にぴったりです。百合要素のある主従関係や、テンポの良いコメディも楽しみたい方にも向いています。

まとめ

『ひきこまり吸血姫の悶々』は、ABEMAおよびdアニメストアでの視聴はもちろん、U-NEXT・Amazonプライムビデオ・DMM TV・Huluなど主要な配信サービスでも幅広く配信されており、加入しているサービスでそのまま楽しめる環境が整っている。無料・有料を問わず選択肢が多いため、好みのプラットフォームで気軽に視聴をスタートできる。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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