RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる

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2022RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる

RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる

★ 3.6 / 5.0ドラマミステリーサイコロジカル超自然
放送年2022年
フォーマット劇場版
話数1話
原作オリジナル
制作Lapin Track

双子の兄・カンバと昭馬は、謎のペンギン帽子の命令で、妹・ひまりの命を救うためにペンギンドラムを探す。一方、自分の運命を信じる女子高生・荻野目りんごは、日記に書いた出来事を現実にし続けている。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

幾原邦彦監督によるアニメ『輪るピングドラム』を再編集した劇場版2部作の後編。突然倒れた妹・ひまりの命を救うため、双子の兄・カンバと昭馬は謎のペンギン帽子から「ペンギンドラム」を探すよう命じられる。一方、強い運命観を持つ女子高生・荻野目りんごは、亡き姉の日記に書かれた出来事を現実にすることに執心している。「運命」「愛」「生存戦略」をキーワードに、登場人物たちの複雑な感情と宿命が交錯しながら、物語は衝撃の結末へと向かう。

みどころ・魅力

① 幾原邦彦監督ならではの圧倒的な映像美と演出

『少女革命ウテナ』を手がけた幾原邦彦監督の独創的な演出が光る作品。繰り返されるモチーフ、舞台的な空間設計、記号的なイメージが重なり合い、通常のアニメとは一線を画すアート的な映像体験が楽しめます。劇場版としてリマスターされた映像クオリティも見逃せません。

② 「運命」と「愛」を問う重厚なストーリー

一見難解に見えるストーリーの裏には、愛する人のために何を犠牲にできるかという普遍的なテーマが貫かれています。後編では各キャラクターの過去と選択が明かされ、前編から積み上げてきた伏線が次々と回収される怒涛の展開が待っています。

③ 楽曲・音楽が物語を加速させる没入感

ARBOCKなどが手がけた楽曲や劇中歌が、作品の世界観と強く結びついています。特定の場面で繰り返し使われる音楽がキャラクターの感情と連動し、視聴者を物語の核心へと引き込む演出として機能しています。

キャスト・声優一覧

高倉陽毬
高倉陽毬
メイン
荒川美穂
荻野目苹果
荻野目苹果
メイン
三宅麻理恵
高倉晶馬
高倉晶馬
メイン
木村良平
高倉冠葉
高倉冠葉
メイン
木村昴
荻野目桃果
荻野目桃果
サブ
豊崎愛生
プリンチュペンギン
プリンチュペンギン
サブ
上坂すみれ
伊空ヒバリ
伊空ヒバリ
サブ
渡部優衣
1号
1号
サブ
木村昴
高倉千江美
高倉千江美
サブ
井上喜久子
2号
2号
サブ
木村良平
歌田光莉
歌田光莉
サブ
三宅麻理恵
多蕗 桂樹
多蕗 桂樹
サブ
石田彰

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スタッフ

原案キャラデザ星野リリィ
キャラクターデザイン西位輝実、川妻智美
音楽橋本由香利
美術監督中村千恵子
音響監督山田陽、幾原邦彦

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感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

前編を見終えたあと、しばらくそのままだった。幾原邦彦の作品は「見た」ではなく「食らった」になる。だから後編のチケットを取るのに、少し間があいた。正直、もう一度あの世界に入れるかどうか、自信がなかった。

テレビ版は2011年にリアルタイムで追っていた。好きかどうか聞かれると答えにくい作品で、刺さるとか好みとかより、刻まれる感覚がある。後編ではすべての答えが出る。カンバと晶馬の来歴、りんごの日記の意味、あのリンゴのモチーフが最終的に何を指していたのか。エンドロールが終わって、しばらく立てなかった。劇場のシートで動けなかった時間が、たぶんこの記事を書かせている。

愛された記憶だけが、「存在を消された子ども」を守る

ペンギンドラムが最終的に何を言いたかったのか、後編を見てようやく整理がついた。「呪いの連鎖をどう断ち切るか」という問いに対する、ある一つの答えを出している作品だと思う。

作中に「こどもブロイラー」という概念が出てくる。愛されなかった子どもが透明になっていく場所——存在を消されていく機構のことだ。ひまりはそこに落とされかけた子どもで、カンバと晶馬はそこから引き上げた兄たちだ。荻野目りんごが日記に執着するのも、根は同じで、「自分の存在に意味をあたえてくれる何か」を必死に探している人間の話だ。

この作品が単純な「愛の勝利」ではないのは、愛が万能薬として描かれていないからだ。愛されても、その記憶があっても、物語は重い結末に向かう。それでも——愛された記憶を持つ子どもは、消えない。この「消えない」という一点が、後編における犠牲の根拠になっている。

1995年の地下鉄サリン事件が作品の底に沈んでいることは、テレビ版からずっと意識させられてきた。あの事件が「呪いを生んだ人間たちの話」だとすれば、ペンギンドラムは「その呪いの中に生まれた子どもたちが、呪いを引き受けて終わらせる話」だ。カンバと晶馬の選択は、その文脈で読むと、ある種の清算になっている。清算は、愛のかたちでしかできない。その結論が後編に詰まっている。

りんごのモチーフが何度も繰り返されるのは、「愛の分有」——誰かが持っていたものを分けてもらうことで自分も生きられる——という感覚を視覚化しているからだと思う。後編では、そのリンゴが最終的に誰の手に渡るのかを見届けることになる。それが答えだ。言語化するよりも、映画館の暗闇の中で受け取るほうがいい種類の答えだけれど。

特に刺さったシーン

上坂すみれが演じるプリンチュペンギンのシーンは、何度見ても劇場向けの演技だと思う。あの宣言的な台詞回し——舞台的ですらある抑揚——が、映画館のスピーカーで響くとまったく別物になる。前編から通じて後編でこの声が出るたびに、物語の「遊び」と「本気」が同時に走っている感じがして、それがペンギンドラムという作品の奇妙さを象徴している。

石田彰が演じる多蕗桂樹の声が、後編では特に記憶に残る。あの乾いた、どこか遠くを見ているような声質が、桂樹の「愛し方の歪み」をすべて乗せている。終盤、桂樹が過去と向き合うシーンはセリフの量が多くない。それでも間の取り方と、わずかな声の揺れで、それまでの積み上げが一気に収束する。劇場の音響でそれを聞いたとき、思わず目を閉じた。

豊崎愛生が演じるりんごは、テレビ版から追っているキャラクターだが、後編では声に「時間が経った」感じがある。同じ声優が同じキャラクターを再演すると、キャラクターが変化しているのが声だけで伝わることがある。木村良平が演じる晶馬も、序盤の張り詰めた声が終盤に向けて少しずつ溶けていく変化があり、それがそのままキャラクターの旅程になっている。

井上喜久子が演じる高倉千江美——過去の記憶として現れる母親——の声には、見ていて胸が詰まった。台詞は多くないが、後編では彼女の声が出るたびに「これが呪いの起点だった」ということが改めてわかる造りになっていて、それだけで十分すぎるくらい機能していた。

読んで見たくなったら——『RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • テレビ版『輪るピングドラム』を見てから時間が経った人(特に2011年にリアルタイムで追っていた人)
  • 幾原邦彦の記号的演出・反復構造・意味の過積載が好きな人
  • 「家族とは何か」「選ばれた命と選ばれなかった命」について考えたことがある人
  • 石田彰豊崎愛生木村良平の芝居を劇場音響で聴いてみたい人
  • 重い余韻を持ち帰ることに価値を感じる人

合わない人

  • テレビ版(または前編)を見ていない人——前提知識なしでは構造的に厳しい
  • 記号・反復・難解な演出が苦手な人
  • 明確なカタルシスや「わかった」感を求めている人——後味は重く、あいまいに残る
  • 「感動する映画」という期待値で入ると目的がずれる可能性がある

次に見るなら

同じ幾原邦彦のさらざんまいは、ペンギンドラムと地続きのテーマを扱っている。「つながりたいのにつながれない人間」の話を全9話でやっていて、テンポはかなり速い。幾原的な記号の嵐と「最後に何かが刻まれる」感触はそのままで、ペンギンドラムより短く入りやすい。dアニメストア・U-NEXTなどで配信されている。

「呪いの連鎖」と「犠牲による清算」という軸で見るなら、魔法少女まどか☆マギカと並べると面白い。ループ構造と少女の犠牲という意味でペンギンドラムと共鳴する部分があって、劇場版『叛逆の物語』まで見ると「清算が完結しない話」としての対比になる。

幾原の原点を掘りたいなら少女革命ウテナという手もある。1997年の作品で、記号的演出と反復構造はここからすでに確立されている。ペンギンドラムの後に見ると、幾原が何十年もかけて同じテーマを変奏し続けていることがわかる。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+¥1,250〜(税込)なし500+
『RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる』は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで配信中です。いずれも月額サービスのため、加入済みの方はすぐに視聴を始められます。前編と合わせて連続で鑑賞することで、作品の世界観をより深く味わえます。

よくある質問

Q. テレビアニメ版を見ていなくても楽しめますか?
A. 劇場版はテレビシリーズを再編集した作品ですが、前編から見れば初見でも物語を追うことはできます。ただし伏線や世界観の理解を深めるためには、テレビ版を先に視聴することをおすすめします。
Q. 前編を見ていないと後編は楽しめませんか?
A. 後編単独では物語の背景が掴みにくいため、前編『RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略』から順に視聴することを強くおすすめします。前後編で1つの完結した物語を構成しています。
Q. テレビ版と劇場版の違いは何ですか?
A. テレビシリーズ全24話を前後編の2本に再編集した作品です。一部シーンの追加・変更が加えられており、映像もリマスターされています。テレビ版ファンにとっても新たな発見がある仕上がりになっています。
Q. 難解と聞きますが、どんな人に向いていますか?
A. 伏線や象徴表現を読み解くのが好きな方、幾原邦彦監督作品のファン、ドラマ性の高いストーリーを好む方に特に向いています。一度では理解しきれない奥深さがあり、繰り返し鑑賞することで新たな発見が生まれる作品です。

まとめ

『RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる』は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVの3サービスで配信中です。いずれも月額サービスのため、加入済みの方はすぐに視聴を始められます。前編と合わせて連続で鑑賞することで、作品の世界観をより深く味わえます。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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