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![RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略](https://s4.anilist.co/file/anilistcdn/media/anime/cover/large/bx132232-AxAKvTTCWHB6.jpg)
RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略
| 放送年 | 2022年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Lapin Track |
兄弟・昇馬とカンバは、水族館で倒れて死亡したはずの末期的に病気の妹・ひまりが、彼女が望んでいたペンギン帽子によってどういうわけか復活したことを知る。今、彼らはひまりを生かし続けるための代償を払うという不可能な任務に直面している。
作品概要・あらすじ
あらすじ
末期的な病を抱えながらも明るく振る舞っていた妹・ひまりが、水族館で突然倒れ帰らぬ人となってしまう。しかし謎のペンギン帽子が彼女に命を吹き込み、兄の昇馬とカンバは奇跡の復活を目の当たりにする。「彼女を生かし続けるためのペンギンドラム」を探し求めるという不可能な使命を背負った兄弟の、愛と運命をめぐる物語が幕を開ける。みどころ・魅力
① 幾原邦彦ワールドの濃密な映像美
幾原邦彦監督が手がけた2011年のTVアニメ版を再構成した劇場版。サイケデリックかつ詩的な映像表現、繰り返し挿入される象徴的なモチーフが、スクリーンでさらに鮮やかに展開される。独自の美学が凝縮された映像体験は、初見・既視聴者どちらにとっても圧倒的な没入感をもたらす。② 愛・運命・生存をめぐる重層的なテーマ
「生存戦略」というキーワードのもと、家族の絆・運命への抵抗・他者のために生きることの意味が多層的に描かれる。ミステリー的な謎解きとサイコロジカルな心理描写が絡み合い、単なるファンタジーに留まらない深みのある物語構造が魅力。③ 前後編構成による再構築の妙
前編「君の列車は生存戦略」は、TVシリーズの膨大な情報を劇場版として再編集した意欲作。新規カットや再解釈を交えた構成により、原作ファンも新鮮な視点で楽しめる。後編と合わせて鑑賞することで、ペンギンドラムが持つ真のテーマが完全に結実する。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 幾原邦彦 |
|---|---|
| 原案キャラデザ | 星野リリィ |
| キャラクターデザイン | 西位輝実、川妻智美 |
| 美術監督 | 中村千恵子 |
| 音響監督 | 幾原邦彦、山田陽 |
| OP | 薬師丸エツコ・メトロ・オーケストラ「僕の存在証明」 |
| ED | 薬師丸エツコ・メトロ・オーケストラ「ノルニル」 |
| ED | 薬師丸エツコ・メトロ・オーケストラ「僕の存在証明」 |
関連作品
アニメ
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
本編を一切見ていない状態で劇場版から入った。これは告白というより言い訳に近い。2011年のTV版はリアタイ勢から「見ろ見ろ」と言われ続けながら、見ないままにしてきた。入れなかった、というより、入らなかった。そういう作品が誰にでも何本かある。
だから前編を映画館で見たとき、最初の15分は「ツメが甘い観客」として座っていた。登場人物の関係がわからない、記号の意味がわからない、それでもスクリーンから圧が来る。幾原邦彦の演出というのはつまりこれか、という感じ。映像のレイヤーが多すぎて、目が情報を追いながら物語に置いていかれる感覚。
それが30分過ぎたあたりで逆転する。わからないことが気にならなくなって、ひまりの話を——というより、兄ふたりの話を——ただ見ていられる状態になる。それはいい入り方だった、たぶん。
「生存戦略」とは、愛を正当化するための呪文だった
ペンギン帽子がひまりに憑依して「生存戦略ッ!」と叫ぶシーン、あれを「ギャグ演出」として処理してしまうと、この作品の核心を逃す。あの宣言は命令でも脅迫でもなくて、ほとんど懇願に近い。「お前たちが妹を生かしたいなら、相応の代償を払え」——それは実は、「お前たちの愛が本物かどうかを試す」と同義だ。
晶馬とカンバは末期的に病気の妹・ひまりのために、不可能に近い使命を引き受ける。普通の物語なら「家族の絆」で片付けられる話だが、この作品はそこに「代償」という概念を持ち込む。愛は無償ではない、という話ではなくて、愛には必ず構造がある、という話だ。愛するとはつまり何かを諦めることで、その諦めの総量こそが愛の深さを測る——そういう論理が、前編を通じてじわじわ積み上がっていく。
木村良平が演じる晶馬の声には、過剰なまでの誠実さがある。「この人は嘘をつけない」と思わせる声質で、だからこそ彼が追い詰められていく過程が痛い。上坂すみれのプリンチュペンギン(ひまりへの憑依存在)は、あの役割上、どこかつかみどころのないキャラクターなのだが、上坂すみれの声は「人ではないものが人を演じている」質感を自然に出している。あれは技術の話でもあるし、声そのものの話でもある。
前編という区切りの中で完結していないぶん、「この物語がどこへ向かうのか」は後編に委ねられている。ただ、前編を見終わって残るのは、明確な問いだ。誰かを生かすために何かを失う、その喪失は誰のものか。答えは出ないが、問いとして成立している——それは映画として十分な着地点だと思う。
特に刺さったシーン
ひまりが倒れてから「復活」するシーケンス、あそこの演出密度は劇場スクリーンでないと受け取れない情報量だった。音響の話をすると、あの場面のSEと音楽の境界線が意図的にぼかされていて、現実と非現実の境目がそのまま音として処理されている。劇場で聴くと、自分が何の音を聴いているのかわからなくなる瞬間があった。
朴璐美の結城翼が登場するシーン群も印象が強い。台詞の量は多くないが、声の圧が場面を支配する。立木文彦の荻野目聡は、台詞を聴いただけで「この人物は敵だ」とわかる作りになっていて、それは露骨な悪役描写ではなく、声のトーンと間だけで成立している。年季とはこういうことか、という感じ。
終盤に近い、晶馬とカンバが互いに何かを確認し合うような短いやりとり——あそこで初めて、兄弟のあいだにある非対称性に気づいた。どちらがより多くを抱えているか、という話ではなく、抱え方が根本的に違う、という話。木村良平が一人で二役(晶馬と2号)を演じているのも、たぶん偶然ではない。
読んで見たくなったら——『RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 幾原邦彦作品(少女革命ウテナ、ゆりゆり等)を一本でも通過した人
- 「意味がわからなくても映像の圧で引っ張られる」体験を肯定できる人
- 家族と愛と代償という組み合わせに、自分のどこかが反応する人
- TV版を見ていてコンパクトに再体験したい人、または自分のように本編を積んだまま来た人
- 映画館の音響環境を意識した演出設計を、体で感じたい人
合わない人
- 物語の「答え」を前編の時点で求める人(後編とセットが前提)
- 記号・暗喩・詩的な演出を「説明不足」と感じるタイプ
- シリアスとギャグの同居に違和感を持ちやすい人
- TV版の文脈なしに全部理解したい人(前提知識ゼロは多少きつい)
次に見るなら
少女革命ウテナ:同じ幾原邦彦が90年代に作った劇場版。「運命を転換する」というモチーフの原型がここにある。ペンギンドラムの記号体系がどこから来たのかを知りたければ、これを見るのが最短ルートだ。演出の過剰さも、主題の抽象度も、まったく引いていない。
さらざんまい:幾原邦彦×ペンギンドラムのスタッフが再集結した2019年の連続アニメ。欲望・つながり・喪失という主題はほぼ同じで、ペンギンドラムを気に入ったなら同じ温度感で入れる。こちらは全11話で完結するので入門としても使いやすい。
彼方のアストラ:生存をめぐる物語という括りで。宇宙漂流サバイバルという外枠はまったく違うが、「誰かを生かすために誰かが何かを負う」という構造は似ている。ミステリー的な情報の出し方も上手く、方向性は違うがペンギンドラムの後に見るとテーマの対比が面白い。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略』は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで現在配信中です。いずれのサービスも対応しているため、ご利用中のプラットフォームからすぐに視聴できます。後編と合わせてまとめて鑑賞するのがおすすめです。

![RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる](https://s4.anilist.co/file/anilistcdn/media/anime/cover/large/bx148179-l9UNkc5WlOML.jpg)