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Vassalord. (ヴァッサロード)
| 放送年 | 2013年 |
|---|---|
| フォーマット | OVA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Production I.G |
チャーリーはバチカンの汚れ仕事を行うサイボーグ吸血鬼で、地元の吸血鬼プレイボーイ、ジョニー・レイフロの奴隷。二人が犯罪と戦い、互いに対抗する中で、笑いと暴力と冒涜が起こる。だがチャーリーは血への絶望的な渇望に抗えるのか?この悪魔的コンビが、子どもっぽい吸血鬼姫と謎めいたユニテリアン教会の支部に立ち向かう中で明かされる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
バチカンの秘密工作員として闇の任務をこなすサイボーグ吸血鬼・チャーリー。彼は地元の吸血鬼プレイボーイ、ジョニー・レイフロの”奴隷”という複雑な立場に置かれており、血への絶望的な渇望と葛藤しながら日々を生き抜いている。反目しながらも離れられない二人の前に、謎めいたユニテリアン教会の支部や幼い吸血鬼姫が立ちはだかる。笑いと暴力と禁断の関係が絡み合う、ダークでコミカルな吸血鬼バディOVA。みどころ・魅力
① バチカン×吸血鬼という異色の組み合わせ
聖職者の組織・バチカンに仕える吸血鬼というアイロニーに満ちた設定が独自の世界観を生み出している。神聖なものと禁忌が交差する舞台は、ダークファンタジーとして類を見ないユニークな魅力を放っており、他の吸血鬼ものとは一線を画すオリジナリティがある。② 反目しながら離れられない凸凹バディの関係性
主従関係にありながらも対等に言い合い、時にコミカルに、時にシリアスにぶつかり合うチャーリーとジョニーの掛け合いが作品の核心。二人の複雑な関係性が物語に緊張感と笑いを同時にもたらしており、見ていて飽きさせない。③ アクション・コメディ・ミステリーが混在するテンポ感
バトルシーンの迫力とギャグシーンの落差が小気味よく、OVAながらもテンポよく展開する。謎めいた敵組織をめぐるミステリー要素も加わり、短い尺の中でジャンルをまたぐ密度の高い構成に仕上がっている。キャスト・声優一覧










スタッフ
| 監督 | 中澤一登 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 高橋成之 |
| 美術監督 | 金子雄司 |
| ED | 黒色すみれ「Misunderstanding」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
置鮎龍太郎と藤原啓治が組む、という一点だけで再生した。それだけで十分だった。バチカンのサイボーグ吸血鬼と地元の吸血鬼プレイボーイが主従関係を結んでいる、というあらすじを読んで「どんな顔して作ったんだ」と思いながら。
最初に見たときは、ノリのよさに半分流されながら観た記憶がある。コメディとして受け取ると気楽だし、アクションとして受け取るとわりとしっかりしている。ただ2回目に通したとき、チャーリーが血への渇望を抑えながらジョニーの傍にいるという設定の意味が、じわじわ浮き上がってきた。笑いと暴力で包まれているが、これは「欲を持ちながら信仰を守る」話だ。
それと——配信が全滅している。調べて初めて知った。2013年のOVAとはいえ、これはなかなかの扱いで、今となってはディスクか同人的な流通しかない。見たいなら手間をかけるしかない作品になってしまっている。
欲に溺れないために、欲の傍に縛りつけられている——主従と禁欲の構造
チャーリー=J=クリスフントという人物の設定は、よく考えると相当に捻れている。バチカンの命令で汚れ仕事をこなすサイボーグ吸血鬼が、よりによって吸血鬼プレイボーイの「奴隷」になっている。信仰と欲望の狭間でバランスをとるのではなく、欲望の権化みたいな存在にあえて隷属させられている。
これを単なるコメディ的な設定として消費するだけで終わるか、あるいはそこに何か読み込むかで、この作品の印象はかなり変わる。ジョニー・レイフロというキャラクターは、チャーリーの禁欲を試し続けるトリックスター的な役割を持っている。笑いながら刺激してくる存在——それが「主人」として機能しているわけで、この関係性は普通の主従とはまったく逆だ。通常、主人が奴隷を支配するはずなのに、チャーリーはジョニーに引き摺られながらも、その引力に抗うことで自分の信仰を確認し続けている。
置鮎龍太郎の演じるチャーリーには、常に緊張感がある。欲望を押し殺しているときの抑制された演技と、限界が滲み出るときのそれが、セリフのトーン一枚で切り替わる。藤原啓治のジョニーはその対極で、余裕のある軽さの中に計算を感じさせる。この二人が対話するシーンの空気密度は、単なるコメディとして見ているとわからないが、止めて聞き直すと声の呼吸だけで関係性が読める。
OVAという形式もあって、物語は綺麗に着地するより「この二人の関係をもう少し見ていたい」という余韻で終わる。謎めいたユニテリアン教会の支部や吸血鬼姫の絡みは、TVシリーズがあれば補完されたはずの要素で、OVA単体だと「入口だけ見た」感は残る。それでも、チャーリーとジョニーの主従という核さえ楽しめれば、この密度は十分だと思っている。
特に刺さったシーン
チャーリーが血への渇望をどうにか抑え込みながらジョニーと言い合っている場面、あのやり取りの温度が好きだ。笑えるのに、チャーリー側の声が持っている疲弊感がリアルで、コメディとして笑い飛ばせない重さが混じってくる。置鮎龍太郎はこういう「限界ギリギリを真顔でやる」演技が本当にうまくて、笑いを狙っているのに悲壮感が滲む、という矛盾した空気をそのまま出してくる。
藤原啓治のジョニーは、軽口を叩きながら実はチャーリーの状態を正確に把握しているような気配があって、終盤の展開でその読みが当たっていることがわかる。最初に見たときは「いい加減なキャラだな」と思っていたが、2回目はジョニーの視線の向き方が気になって仕方なくなった。
佐藤利奈のミネアと門脇舞以のマリーが絡む場面は、本筋と少し外れたところにあるが、OVA的な「余白」として機能していて息抜きになる。ただ余白で終わらない絡み方をしていて、キャラクターの関係図が広がる感触がある。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 主従・バディものの関係性を細かく読み込むタイプ
- 置鮎龍太郎・藤原啓治のコンビが好き、あるいは両者の演技を比較してきた人
- コメディとシリアスが混在する作品に耐性がある、むしろ好む
- 吸血鬼・宗教・退魔ものの組み合わせが好きで、2000年代〜2010年代前半のOVA文化を知っている
- 「設定の全貌よりも二人の関係性」を楽しめるタイプ
合わない人
- 物語が綺麗に完結することを求める人(OVAで設定の一部しか消化されない)
- コメディと暴力の混在が苦手な人
- 配信でサクッと見たい人(現状、物理メディアか非公式ルートしかない)
- 原作既読前提のOVA特有の「説明省略」が気になるタイプ
次に見るなら
主従関係と禁欲・欲望の葛藤という構造が刺さったなら、トリニティ・ブラッドがある。バチカンと吸血鬼という設定の親和性はほぼそのままで、こちらはTVシリーズ分の尺があるぶん世界観の広がりがある。主人公の能力と性格の落差が好きな人向け。
コメディと不穏さが同居するバディものとして、血界戦線も相性がいい。世界観のスケールはまるで違うが、シリアスとギャグの切り替えが暴力的に速い点、主要キャラが互いに引き摺り合う関係性、という点でヴァッサロードのノリを気に入った人には響くはずだ。
置鮎龍太郎の演技がハマったなら、銀魂シリーズで彼が演じる当麻鏡助(鏡の間登場回)か、別作品の抑制系演技を追うのが楽しい。OVA単体で声優から辿る、という見方も、こういう配信のない作品を探す上では有効な手がかりになる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | — | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『Vassalord.』は現在、国内の主要な動画配信サービスでの配信は確認されていません。視聴を希望する場合は、DVD・Blu-rayなどのパッケージ版をご利用ください。全2巻のOVA作品として発売されており、コンパクトにまとまった内容をお楽しみいただけます。