イエスタデイをうたって

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2020イエスタデイをうたって

イエスタデイをうたって

★ 3.4 / 5.0ドラマラブコメ日常系
放送年2020年
フォーマットTVアニメ
話数12話
原作漫画
制作Doga Kobo

新宿郊外の私鉄沿線の小さな町を舞台に、困難と混乱の中で最善を尽くしそうとする4人の男女の物語。ささいな誤解が大きなトラブルに発展し、彼らの様々な感情が絡み合う。過去を49%振り返り、未来を51%見つめながら生きる日常の物語。愛と人間性の物語。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

大学卒業後、コンビニでアルバイトを続ける冴えない青年・荒井奏。彼は学生時代に思いを寄せていた先輩・篠原を忘れられずにいる。そんな日々の中、カラスを肩に乗せた不思議な少女・榀子と出会い、徐々に惹かれていく。そして篠原が再び奏の前に現れたことで、4人の男女の感情は少しずつ揺れ動いていく。過去と未来の狭間で、それぞれが自分の気持ちに正直になろうとする、新宿郊外の小さな町を舞台にした静かな恋の物語。

みどころ・魅力

① 動かない日常の中に滲む、リアルな感情の揺れ

大きな事件は起きないのに、ページをめくる手が止まらない――そんな原作の空気感をアニメが忠実に再現している。「なんとなく踏み出せない」人間の弱さを丁寧に描き、観ているうちにどこか自分と重なる感覚を覚える作品だ。

② 4人それぞれの視点で描かれる、すれ違いの構造美

誰かを好きな人が、別の誰かに好かれている。その連鎖が絡み合う群像劇としての精度が高く、各キャラクターの言動に「なぜそうするのか」が腑に落ちる脚本が秀逸。どのキャラクターに感情移入するかで、まったく違う物語に見える。

③ 音楽と映像が作り出す、独特の余韻

OPテーマをはじめ、劇伴が台詞よりも雄弁に感情を語る場面が多い。背景美術も含め、平凡な路地や駅が情緒豊かに切り取られており、エンドロール後もしばらく画面の余韻が消えない。じっくり浸るように観たい作品だ。

キャスト・声優一覧

野中晴
野中晴
メイン
›
宮本侑芽
魚住陸生
魚住陸生
メイン
›
小林親弘
早川浪
早川浪
メイン
›
花江夏樹
森ノ目榀子
森ノ目榀子
メイン
›
花澤香菜
専務
専務
サブ
›
大塚明夫
木ノ下
木ノ下
サブ
›
鈴木達央
柚原チカ
柚原チカ
サブ
›
喜多村英梨
湊航一
湊航一
サブ
›
小野友樹
狭山杏子
狭山杏子
サブ
›
坂本真綾
滝下克美
滝下克美
›
堀江瞬
杜田
杜田
›
名塚佳織
福田梢
福田梢
›
洲崎綾

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スタッフ

監督藤原佳幸
シリーズ構成藤原佳幸
キャラクターデザイン谷口淳一郎
美術監督宇佐美哲也
音響監督土屋雅紀
EDヨアネス「籠の中に鳥」
EDさゆり「葵橋」
EDアゲハスプリングス フィーチャリング タナバタ「イエスタディをうたって」

関連作品

アニメ

書籍

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

「大人っぽいやつ」という情報だけで積んでいた時期が長かった。新宿郊外の私鉄沿線、カラスを連れた女の子、なんとなく薄曇りの画面。タイトルに「イエスタデイ」が入っている時点で、過去に引っ張られる話だというのは察しがつく。実際1話を見て、ああ、これは急いで見る作品じゃないな、と思った。台詞のテンポが普通のラブコメより数段遅くて、最初は少し退屈に感じるかもしれない。でも2周目に気づくのは、その間合いこそがこの作品の全部だということだ。登場人物が何かを言いかけて、やめる。その「やめた」部分に物語のほぼ全部が詰まっている。

「好き」より先に「ごめん」が来る人たちの話

よくある言い方をすれば「不器用な恋愛群像劇」になる。でもそれだと半分も説明できていない。この作品が本当に描いているのは、過去の誰かへの負い目を抱えたまま、それでも前に進もうとする人間の、その進み方の不格好さだと思う。

主人公の榀子(花澤香菜)は、亡くした人への気持ちを整理できないまま、別の誰かに好かれている。花澤さんがこの役をやる意味、というのがある。柔らかい声質なのに、感情を閉じているキャラクターを演じるときの独特の「壁の感じ」——声は届いているのに、芯のところで触れさせてくれない、あの距離感。榀子というキャラクターの造形そのものが、花澤香菜の声で初めて完成している、というくらい適役だった。

「過去を49%振り返り、未来を51%見つめながら生きる」という言葉がある。1%だけ前を向いている、という話だ。それが妙にリアルで、この作品を大人向けたらしめている核心だと思う。感情の整理がついてから動く人間なんていない。ついていないまま、それでも時間は過ぎていく。登場人物が全員、そういう状態で動いている。

脇に回る杏子(坂本真綾)がまた厄介で、坂本さんが声をあてると「こちら側の都合で単純悪にはできない人物」に仕上がってしまう。物語の邪魔をしているように見えて、実は誰より正直に欲しいものを言っている。終盤になるほど、誰が正しくて誰が間違っているのか、判断がどんどん難しくなる。それが意図的な設計だとわかるのが2周目で、最初に「モヤモヤした」と感じた部分が、全部意図的に置かれた石だったと気づく。

この作品は「恋愛成就の話」ではない。誰かが誰かと結ばれる話でもない。ここが合わない人には致命的に合わないし、刺さる人には刺さり方が深い。

特に刺さったシーン

花江夏樹演じる早川浪が、誰かに素直に気持ちを伝えようとする中盤のシーン。花江さんの芝居は普段、どこかひょうひょうとした軽さがあるのに、このシリーズでは全編そのトーンを抑えている。それが効いていて、珍しく重心を落とした芝居をしているな、と思っていたら、終盤でその抑制が一気に崩れる瞬間がある。ああここで使うのか、と思った。

もう一つは喜多村英梨演じるチカが、自分の気持ちを自覚してしまうあたりのくだり。喜多村さんはテンションの高い役が多い印象があるが、このキャラクターでは若さゆえの強引さと、それが通じないときの静かな顔を使い分けていて、2回目に見ると「あのとき既にわかってたんだな」という演技がそこかしこに仕込まれている。初見では見落とすやつだ。

全体を通して音楽の使い方が良くて、静かなシーンをあえてほぼ無音で通す場面が何度かある。台詞ではなく間で語る作品なので、音楽が鳴っていない瞬間ほど何かが起きている。

読んで見たくなったら——『イエスタデイをうたって』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

こういう人に刺さる:

  • 恋愛において「なぜ動かないのか」より「動けない理由」の方に興味がある人
  • 結論より過程を味わうのが好きで、明確なハッピーエンドを必ずしも求めない人
  • 花澤香菜・坂本真綾のこういうトーンの芝居が好きな人(ほぼ確実に当たりを引く)
  • 昭和〜平成初期の空気感のある、生活感のある街の絵が好きな人
  • 2週目・3週目に発見があるタイプのアニメを好む人

合わない人:

  • テンポの遅さにストレスを感じるタイプ(1話で脱落しても不思議ではない)
  • 登場人物全員に共感できないとつらい人(全員どこかしら難がある)
  • すっきりした結末を期待して見ると、消化不良で終わる可能性がある
  • 恋愛アニメとして見始めると想定と全然違う、という感想になりやすい

次に見るなら

四月は君の嘘——過去に縛られた人間が、誰かとの出会いで少しずつ前を向いていく構造が近い。こちらは音楽が前面に出る分、感情の揺さぶり方がより直接的。静かな余韻より、ちゃんと泣きたいときはこっちが向いている。

波よ聞いてくれ——舞台が大人の職場で、登場人物が全員どこか拗らせている点が共通する。テンポは全然違って向こうはかなり早口でコメディ寄りだが、「自分の気持ちに正直になれない人たちの話」という芯は似ている。気分転換的に見るならこちら。

さよならを教えて(原作漫画)——アニメ化はされていないが、同じ「ままならない恋愛と時間」を描く作品として。イエスタデイをうたっての原作・冬目景の作風が刺さったなら、他の作品も掘ってみる価値がある。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu×¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+

『イエスタデイをうたって』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで配信中です。いずれのサービスも月額プランや無料期間を活用して視聴できます。全13話とコンパクトにまとまっているので、週末にじっくり一気見するのにもおすすめです。

よくある質問

Q. 原作漫画を読んでいなくても楽しめますか?
A. 問題なく楽しめます。アニメ単体で物語として完結しており、登場人物の関係性も丁寧に描かれているので、原作未読の方でも自然に世界観に入り込めます。
Q. 恋愛ものとして見ると「誰と誰がくっつくの?」が気になりますが、ハッピーエンドですか?
A. 明快なハッピーエンドではなく、余韻を残す終わり方です。「誰かを選ぶ」より「前へ踏み出す」ことに焦点が当たった作風なので、すっきり系のラブコメを期待すると肩透かしになる場合があります。
Q. 何話くらいから面白くなりますか?
A. 1話から独特の空気感があり、3話あたりで4人の関係性が見えてくると一気に引き込まれます。ゆっくり動く作品なので、2〜3話まで観てから判断するのがおすすめです。
Q. 全何話ですか?一気見できますか?
A. 全13話です。1話あたり約24分なので、合計約5時間。週末の午後にスタートすれば夜には見終えられるボリュームで、一気見にちょうどいい長さです。

まとめ

『イエスタデイをうたって』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで配信中です。いずれのサービスも月額プランや無料期間を活用して視聴できます。全13話とコンパクトにまとまっているので、週末にじっくり一気見するのにもおすすめです。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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