続・終物語

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2019続・終物語

続・終物語

★ 4.2 / 5.0ドラマミステリー超自然
放送年2019年
フォーマットOVA
話数6話
原作ライトノベル
制作Shaft

高校卒業の翌朝、暦は洗面台の鏡に映った自分の顔を洗おうとしますが、突然鏡の中の自分が見つめ返していることに気づきます。反射的に鏡に手を伸ばすと、指が鏡に沈み込んでいきます。やがて暦は鏡の中の世界へと引き込まれていきます。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

高校卒業の翌朝、阿良々木暦は洗面台の鏡の前でいつもどおり顔を洗おうとする。しかしふと気づくと、鏡の中の自分が動きを止め、こちらをじっと見つめ返していた。引き寄せられるように手を伸ばすと、指先がすっと鏡の中に沈んでいき――気がつけば暦は鏡の世界へと引き込まれていた。左右が反転した見知らぬ世界で、暦はかつて出会ったはずの怪異たちと再び向き合いながら、”元の世界”への帰還を目指す。

みどころ・魅力

① 「鏡の中の自分」という哲学的テーマ

左右が反転した鏡世界は、単なるトリップ描写にとどまらず「自分とは何か」「正しいと思っていた自分は本当に正しいのか」という問いを丁寧に掘り下げる。卒業直後という人生の転換点と絶妙に重なり、暦の成長を内面から照らし出す構成が秀逸だ。

② 〈物語〉シリーズを締めくくる集大成の感慨

これまで登場したキャラクターたちが鏡世界を通じて再登場し、シリーズ全体を振り返るような演出が随所に散りばめられている。長年のファンほど「あの場面」との繋がりに気づく仕掛けが多く、見終えたあとに改めて1作目から見直したくなる余韻を残す。

③ シャフト×西尾維新の映像美と独白の応酬

独特の速射テロップ・大胆な色彩設計・静止画カットをシャフトが磨き上げ、西尾維新の長尺モノローグと高密度な掛け合いを映像として昇華。OVA全6話の尺を最大限に活かし、劇場版に近い没入感を体験できるシリーズ屈指の完成度を誇る。

キャスト・声優一覧

阿良々木暦
阿良々木暦
メイン
›
神谷浩史
羽川翼
羽川翼
サブ
›
堀江由衣
忍野忍
忍野忍
サブ
›
坂本真綾
斧乃木余接
斧乃木余接
サブ
›
早見沙織
老倉育
老倉育
サブ
›
井上麻里奈
阿良々木火憐
阿良々木火憐
サブ
›
喜多村英梨
神原駿河
神原駿河
サブ
›
沢城みゆき
阿良々木月火
阿良々木月火
サブ
›
井口裕香
戦場ヶ原ひたぎ
戦場ヶ原ひたぎ
サブ
›
斎藤千和
臥煙遠江
臥煙遠江
サブ
›
根谷美智子
千石撫子
千石撫子
サブ
›
花澤香菜
忍野扇
忍野扇
サブ
›
水橋かおり

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スタッフ

監督新房昭之
シリーズ構成東冨耶子、新房昭之
原案キャラデザ戴源亨
キャラクターデザイン渡辺明夫
音楽羽岡佳
美術監督内藤健
音響監督鶴岡陽太
OP阿良々木暦「7734」
EDトライセイル「azure」

関連作品

アニメ

書籍

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

終物語を見終えて、「ああ、終わった」と思ってから1年近く経ったころ、続きがあると知った。OVAという形式で、6話構成。配信で見たとき、最初の数分間は正直「蛇足じゃないといいけど」という警戒モードで画面を見ていた。

でも鏡の前のあのシーンで、その警戒が一瞬で消えた。暦が鏡の中に引き込まれていくくだりを、2回目に見たときに気づいたのは、その映像の「静けさ」だ。派手な演出を一切しない。ただ、手が鏡に沈んでいく。神谷浩史の声もこのとき異様に落ち着いていて、恐怖ではなく好奇心、でもその下に微妙な不安、という何層かの感情を、ほとんど台詞ではなく息づかいで乗せてくる。あの演技設計は本当に巧いと思う。

終物語の「続き」というよりは、終わったはずの物語がもう一度だけ口を開く、という感覚。1回目はその感触に驚いて、2回目は「なぜこの話がここに必要だったか」を確かめるように見た。

「鏡の中の自分」は、なりたかった自分ではなく、なれなかった自分の話だ

この作品を「異世界迷い込み系の怪異もの」として消費すると、たぶん半分しか見えない。表層はそうだ。鏡の中の世界に落ちて、そこから帰ってくる話。でもその鏡の中が描いているのは、阿良々木暦という人間が高校3年間をかけて向き合い続けた問い——「自分はどういう人間であるべきか」——の、最後の答え合わせだと思っている。

物語シリーズ全体を通じて、暦はずっと「傷ついた誰かを助けずにいられない」という性質を抱えている。それが美点であり、同時に自己犠牲的なまでの歪みでもある。終物語の本編ではその歪みが一度解体されて、彼は「卒業」という形で一つの区切りをつけた。なのになぜ続・終物語では、その翌朝に鏡の中に引き込まれるのか。

鏡の世界にある「逆さまの自分」は、本編で乗り越えたはずの自分の残像なのだと思う。高校を卒業し、次のステージに進もうとする瞬間に、過去の自分が「本当にそれでよかったのか」と問いを立ててくる。これは怪異の話というより、成長の話だ。大人になる寸前の人間が、自分の半身と対峙する話。

2回目に見たとき、鏡の中の世界で出会うキャラクターたちのことを、ちゃんと「記号」として読み直した。彼女たちは単なる異世界の住人ではなく、暦が自分の中に持ち続けている関係性の「型」として機能している。花澤香菜が演じる千石撫子が鏡の世界に現れるとき、その声には本編の撫子とは微妙に違うトーンがある。ほんの少しだけ、乾いた感じ。あれは意図的なものだと確信している。鏡の中の登場人物は「本物ではない」という演出を、声で表現している。

沢城みゆきの神原駿河、堀江由衣の羽川翼、早見沙織の斧乃木余接——それぞれが物語シリーズ全体を通じて暦に何かを残していった人間たちで、続・終物語はその「残滓」との最後の対話として機能している。シリーズを全部見た上で見ると、各キャラクターの声が出るたびに「ああ、この人とあの話があったな」という記憶が一緒に再生されてくる。それはOVAの仕掛けではなく、シリーズ全体を一つの構造として使った演出だ。

特に刺さったシーン

序盤、暦が鏡に指先を触れる瞬間の「あ、入っていく」という静けさ。神谷浩史の演技がここで凄みを発揮する。驚きでも恐怖でもなく、ある種の「諦め混じりの受容」で鏡に入っていく。あの絶妙な脱力感が、その後の展開の深度を決定づけている。

それから、鏡の世界で撫子に再会するシーン。花澤香菜の声が、本編の撫子より少しだけ「平板」になっている気がして、2回目に気づいたとき鳥肌が立った。あれが「これは本物ではない」という演出なのか、それとも自分の聞き違いなのか、今でも確信はないが、そう聞こえる。そして仮にそう演じているなら、声優としての解像度が尋常じゃない。

終盤、暦が鏡の外に戻ってくる直前の間。台詞がほぼない数秒間に、音楽と作画だけで「ここで一つの時代が終わる」という質量を作り出している。物語シリーズのBGMはいつも場の温度を精密に操作してくるが、このシーンの選曲は特に、泣かせにきているというより「静かに手放させる」設計だった。

読んで見たくなったら——『続・終物語』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 物語シリーズを終物語まで全部見ていて、「終わり方は好きだけどもう少しだけ見たかった」と思っている人
  • シリーズ全体を通じて声優陣の演技変化を追ってきた人。各キャラクターの声の「積み重ね」が武器になる作品なので、それが分かると倍以上おいしい
  • 派手なアクションより、静かな対話と内省的なモノローグが好きな人
  • 「成長」や「卒業」という概念に個人的な感情が乗りやすい人

合わない人・正直に言う

  • 物語シリーズを未視聴、または途中で脱落した人。単体では何も刺さらない。前提知識なしで見ると「怪異に巻き込まれて帰ってくるだけの話」にしか見えない
  • 西尾維新の台詞回し(言葉遊び・反復・長ゼリフ)がすでに苦手な人。そのスタイルはこのOVAでも全開なので、慣れていないと消耗する
  • 「結末に大きなカタルシスが欲しい」派の人。続・終物語は爆発しない。静かに着地して、静かに終わる

次に見るなら

化物語(物語シリーズ第1作)
続・終物語を見て「最初から見直したい」と思ったなら迷わずここから。暦と羽川翼の関係がシリーズ全体の背骨であることが分かるので、続・終物語がもう一段深く読めるようになる。見直すと伏線の密度に毎回驚く。

まどか☆マギカ(劇場版 叛逆の物語)
「終わったはずの物語が別の形で続く」という構造に興味が出たなら。TV版で完結した世界を、劇場版が別の切り口から開き直す設計が続・終物語と呼応する。鏡の世界という異界描写が好きな人にも刺さりやすい。

四畳半神話大系
「もう一人の自分、なりえた自分」というテーマが好きなら。パラレルな自己像と向き合う話で、続・終物語の内省的な空気感に近い。西尾維新ではないが、台詞と独白の密度は同じくらい高い。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV×¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『続・終物語』は現在、**dアニメストア・U-NEXT・Hulu**の3サービスで配信中です。月額サブスクに加入していればすぐに全話視聴できるため、環境に合わせたサービスを選ぶと良いでしょう。〈物語〉シリーズの締めくくりにふさわしい作品なので、未視聴のまま積んでいる方はぜひこの機会に。

よくある質問

Q. 『続・終物語』は〈物語〉シリーズのどの位置にあたりますか?
A. 西尾維新の〈物語〉シリーズの中では時系列上の最終章にあたります。『傷物語』や『化物語』から続く阿良々木暦の高校生活の”締めくくり”として描かれているため、シリーズを一通り追ってから視聴することをおすすめします。
Q. アニメ版は原作小説と内容は同じですか?
A. 基本的なストーリーラインは原作小説に忠実ですが、シャフトによる演出・映像表現が加わることで原作とは異なる体験が生まれています。原作を読んだ方もアニメ版の映像美で改めて楽しめる内容です。
Q. OVA全何話ですか?一気見できますか?
A. 全6話構成です。1話あたり約25分のため、合計約2時間30分で視聴できます。連続した物語として設計されているため、一気見との相性が非常に良い作品です。
Q. 〈物語〉シリーズを途中からでも楽しめますか?
A. 単体でも鑑賞はできますが、登場キャラクターや伏線の多くが過去作を前提としているため、初見での完全な理解は難しい面があります。『化物語』から順に視聴することで、本作の感動がより大きくなります。

まとめ

『続・終物語』は現在、**dアニメストア・U-NEXT・Hulu**の3サービスで配信中です。月額サブスクに加入していればすぐに全話視聴できるため、環境に合わせたサービスを選ぶと良いでしょう。〈物語〉シリーズの締めくくりにふさわしい作品なので、未視聴のまま積んでいる方はぜひこの機会に。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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