猫の恩返し

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2002猫の恩返し

猫の恩返し

★ 3.8 / 5.0冒険コメディドラマファンタジー
放送年2002年
フォーマット劇場版
話数1話
原作漫画
制作Studio Ghibli

『猫の恩返し』は『耳をすませば』のスピンオフ作品で、同作品に登場するムタとバロン男爵が登場します。ただし他の繋がりはなく、続編ではありません。柊あおいの『猫の男爵』を原作としています。主人公ハルは、無自覚で不注意な少女で、猫を助けたことがきっかけで猫の国に招かれ、予期せぬ冒険に巻き込まれていきます。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

平凡な女子高生ハルは、ある日トラックにひかれそうになった一匹の猫を、とっさに助けます。その猫は実は猫の国の王子・ルーンで、お礼にと猫たちが次々に「恩返し」を始めますが、その内容はハルにとって迷惑なものばかり。やがてハルは王子の妃に望まれ、半ば強引に猫の国へと連れて行かれてしまいます。次第に猫の姿へと変わっていく自分に戸惑うハルを救うため、猫の事務所の主である紳士・バロン男爵と、大きな白猫ムタが立ち上がります。自分を見失いかけていた少女が、不思議な冒険のなかで本当の自分を取り戻していく物語です。

みどころ・魅力

① 『耳をすませば』から再登場するバロンとムタ

猫の人形に魂が宿った紳士・バロン男爵と、ぶっきらぼうで大きな白猫ムタ。『耳をすませば』にも登場した名コンビが、本作では物語の中心で活躍します。気品あふれるバロンと、口は悪いが頼れるムタの掛け合いはテンポがよく、ハルを導く心強い存在として作品全体を引き締めています。

② 色彩豊かな「猫の国」の幻想世界

ハルが迷い込む猫の国は、緑あふれる草原や城が広がる、どこか懐かしくも幻想的な世界。擬人化された猫たちがユーモラスに動き回り、見ているだけで楽しい空間が広がります。現実から少し離れたファンタジーならではの開放感が、本作の冒険気分を大いに盛り上げます。

③ 約75分で味わえる等身大の成長物語

優柔不断で流されやすかったハルが、冒険を通して「自分の時間を生きる」大切さに気づいていきます。上映時間は約75分とコンパクトで、テンポよく物語が進むため、アニメ初心者やお子さまでも気軽に楽しめます。前向きなメッセージが、見終わったあとに爽やかな余韻を残してくれます。

キャスト・声優一覧

フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵
フンベルト・フォン・ジッキンゲン男爵
メイン
吉彦袴田
吉岡ハル
吉岡ハル
メイン
池脇千鶴
ひろみ
ひろみ
サブ
佐藤仁美
トト
トト
サブ
堀川りょう
ルーン
ルーン
サブ
山田孝之
ユキ
ユキ
サブ
前田亜季
吉岡直子
吉岡直子
サブ
岡江久美子
猫王
猫王
サブ
哲郎 丹波
ナトル
ナトル
サブ
濱田マリ
ナトリ
ナトリ
サブ
佐戸井けん太
ムタ
ムタ
サブ
渡辺哲
渡辺哲
ナレーター
ナレーター

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スタッフ

監督森田宏幸
キャラクターデザイン森川聡子
音楽野見祐二
美術監督田中直哉
音響監督若林和弘
ED辻 綾乃「風になる」

関連作品

書籍

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

最初は『耳をすませば』のついで、くらいの軽い気持ちで見始めた。バロンとムタが出るというから、まあ地続きの話だろうと高をくくっていたら、違った。これは続編でも何でもなくて、ハルという少女がただひたすら流されていく七十数分だった。子どもの頃は、猫が喋って王国に連れ去られるドタバタを、ただ楽しい冒険として見ていた。大人になってもう一度見ると、印象がまるで変わる。流される側の人間の心細さが、嫌になるくらいわかるようになっているからだ。ちなみにジブリは配信しない。見たければ円盤を借りるか買うしかない。その少し面倒な手触りまで含めて、この作品の素朴さと妙に合っている気がする。

猫になってしまう前に——「自分の時間を生きる」という話

猫の国は、おそろしく居心地がいい。誰もが親切で、食べ物には困らず、何ひとつ自分で決めなくていい。ハルはそこで歓待され、王子の花嫁にされかけ、流れに身を任せているうちに、少しずつ猫の姿に変わっていく。ここがこの作品の怖いところで、悪役が無理やり何かを奪っていくわけではない。心地よさのほうから、そっと人を溶かしにくる。決めなくていい暮らしは、裏を返せば自分が誰だったかを忘れていく暮らしでもある。

ハルはもともと、朝寝坊して、人の言いなりで、自分の気持ちすらよくわかっていない女の子だ。猫の国は、そんな彼女にとって逃げ込むのにちょうどいい場所だった。けれどバロンは言う。自分の時間を生きろ、自分を信じろ、と。これは説教ではなくて、流されることの甘さを知っている人間にしか届かない言葉だ。

大人になって見返すと、正直、いっそ猫になってしまったほうが楽だよな、と思う瞬間がある。何も決めず、誰かの用意した幸せの中でぬくぬくしていられるなら、それでいいじゃないか、と。でもこの映画は、七十数分という短さそのもので、人がどれだけあっけなく自分を失うかを見せてくる。気づいたら手が前足になっている。その速さが、何より正直だ。子どもの頃にわからなかったのは、たぶんこの「楽なほうへ溶けていく感覚」のリアルさだった。

特に刺さったシーン

刺さるのはやっぱり、猫の事務所の面々だ。とりわけカラスのトト。事務所の像が動き出して、終盤の逃避行でハルを乗せて飛ぶあたり、声を当てているのが堀川りょうだと知ってからは見え方が変わった。あの低くて芯のある声が、ただの脇役だったトトに、妙な頼もしさと品を与えている。出演七十四本というキャリアの厚みが、短い台詞の端々ににじむ。

ムタの食えない可笑しさ、バロンの古風な礼儀正しさ、そのあいだにトトがいると、事務所そのものが一つの避難所のように見えてくる。そして塔を駆け上がる終盤、追い詰められたハルが少しずつ自分の足で立とうとする流れで、つじあやのの主題歌がふっと立ち上がってくる。ウクレレの音が、深刻になりすぎないところでこの話を着地させていて、見終わったあとに残るのは重さではなく、風の軽さのほうだった。

読んで見たくなったら——サブスク配信はなし。TSUTAYA DISCASの30日間無料トライアルでレンタル代ゼロで見れる。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • なんとなく人に流されて生きている自覚がある人
  • 『耳をすませば』のバロンとムタが好きで、彼らの別の顔を見たい人
  • 重すぎないファンタジーで、でも後からじわっと効いてくる話が見たい人

合わない人

  • ジブリに壮大なスケールや明確な大事件を期待している人
  • 七十数分では物足りない、もっと作り込んだ世界設定が欲しい人
  • 主人公がはっきり強く成長していく王道を求める人

次に見るなら

耳をすませば。バロンとムタの出どころはこちら。猫の国の空想がどこから生まれたのかを知ると、二本がゆるくつながって見えて、両方の手触りが増す。地に足のついた青春が見たい日に。

千と千尋の神隠し。異世界に取り込まれ、名前や自分を失いかける構造がよく似ている。流されることの怖さを、もっと濃く煮詰めたらこうなる。並べて見ると発見がある。

魔女の宅急便。誰かに用意された幸せではなく、自分の居場所を自分の足で見つけていく話。ハルのその後を想像したくなったら、これがいい。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア×¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT×¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV×¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu×¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+

『猫の恩返し』は、現在のところ定額制の配信サービスでの取り扱いは確認できていません。スタジオジブリ作品は配信が限られているため、視聴したい場合はブルーレイやDVDでの鑑賞が確実です。配信状況は今後変わる可能性もありますので、最新の情報は各サービスでご確認ください。

よくある質問

Q. 『猫の恩返し』は『耳をすませば』の続編ですか?
A. 続編ではなく、スピンオフ的な作品です。バロン男爵とムタが共通して登場しますが、ストーリー上の直接的なつながりはなく、本作単体で問題なく楽しめます。
Q. 上映時間はどのくらいですか?
A. 約75分です。ジブリ作品の中でも比較的短めで、テンポよく進むため、お子さまや忙しい方でも気軽に鑑賞できる長さになっています。
Q. 原作はありますか?
A. 柊あおいさんの漫画『バロン 猫の男爵』が原作です。スタジオジブリからの依頼を受けて描かれた作品で、これをもとに映画化されました。
Q. 子どもでも楽しめますか?
A. はい、楽しめます。冒険とコメディが中心で怖い描写も少なく、前向きなメッセージが込められているため、幅広い年齢層におすすめできる作品です。

まとめ

『猫の恩返し』は、現在のところ定額制の配信サービスでの取り扱いは確認できていません。スタジオジブリ作品は配信が限られているため、視聴したい場合はブルーレイやDVDでの鑑賞が確実です。配信状況は今後変わる可能性もありますので、最新の情報は各サービスでご確認ください。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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