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グッバイ、ドン・グリーズ!
| 放送年 | 2022年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | MADHOUSE |
落ちこぼれの少年たち、ロマ、トト、ドロップは自分たちを「ドン・グリーズ」と呼び、裏庭での冒険を楽しんでいた。近所の森林火災の犯人に疑われた三人は、無実を証明するため森へ向かう。しかし遠征中に災難が襲い、成長とともに異なる人生を歩むようになった友人たちの間に緊張が走る。
作品概要・あらすじ
あらすじ
自分たちを「ドン・グリーズ」と名付けた三人の少年——ロマ、トト、ドロップ。田舎の裏庭を秘密基地に、ささやかな冒険を楽しんでいた彼らは、ある夏に近くで起きた森林火災の犯人として疑われてしまう。無実を証明するため証拠を求めて山へと踏み込む三人。しかし過酷な自然の中での出来事は、それぞれの進路とともに少しずつ変わりつつあった友情に、取り返しのつかない亀裂を走らせていく。みどころ・魅力
① 「名もなき夏」にしか存在しない三人の空気感
進学・就職・夢——それぞれが別々の未来へと引っ張られながらも、最後に三人でいられる夏を過ごすロマ・トト・ドロップの関係性が繊細に描かれています。言葉にならない青春の焦りや寂しさが、何気ない会話の間にじわりと滲み出る脚本の密度は圧巻です。② 山岳冒険と少年映画が融合した映像美
ド田舎の夏の光・霧に包まれた山中・夜空のドローン映像など、自然の広大さと三人の小ささを対比させた画作りが見事です。P.A.WORKSの丁寧な背景美術と動きの気持ちよさが、冒険の臨場感と叙情性を同時に成立させています。③ ラストに向けて積み上がる伏線と感情の爆発
物語の後半で明かされる事実が、前半の何気ないシーンの意味をすべて塗り替えます。「知っていたら違う選択をしたか」という問いを残しながらも、前を向くラストシーンは多くの視聴者の涙を誘います。一度観たあとに冒頭から見直すと、また別の作品として楽しめます。キャスト・声優一覧












スタッフ
| 監督 | いしづかあつこ |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 吉松孝博 |
| 音楽 | 藤澤慶昌 |
| 美術監督 | 岡本綾乃 |
| 音響監督 | 明田川仁 |
| ED | アレキサンドロス「Rock The World」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「ドン・グリーズ」ってなんだろう、とずっと思っていた。ドングリ? どこかの方言? タイトルの意味がつかめないまま後回しにしていた作品のひとつで、見る気になったのは梶裕貴と花江夏樹が主要キャストに入っていると知ったからだ。動機として褒められたものではないが、それが本当のところだった。
見てみると、序盤の空気が思っていたより肩の力が抜けていた。田舎の夏に少年3人がドローン飛ばして騒いでいる、ただそれだけの時間がある。でもその軽さに、なんとなく「この時間が終わる予感」がにじんでいて、妙に落ち着かない見心地だった。後半で物語の重心がずれていく瞬間、「あ、こっちに転がるのか」と面食らったが、90分でちゃんと3人分の時間を体感させてくる構成は、見終わってから静かに効いてくる。
名前をつけなければ消えてしまうものを、3人で守ろうとした話
「ドン・グリーズ」という名前の意味は、最後まではっきり明かされない。見ているあいだ少し気になっていたが、見終わってから考えると、それがこの映画の核心だった気がしている。
ロマ、トト、ドロップの3人は、客観的に見れば「落ちこぼれ」だ。学校の評価軸では目立たないし、特別な才能があるわけでもない。でも自分たちには「ドン・グリーズ」という名前がある。よそが決めた基準とは別に、自分たちだけが知っている場所がある。映画はそこから始まる。
問題は、人は成長するにつれ、「よその評価軸」に引っ張り込まれていくということだ。進路、受験、都市への移動——3人がそれぞれ別の方向を向き始め、共有していた時間に静かにひびが入っていく。この映画が描いているのは、その「ひびが入る瞬間」を、非日常(森での遭難・無実の証明)という強制イベントを通じて3人がもう一度直視するプロセスだと思う。
「ドン・グリーズ」に名前をつけたのは、名前をつけなければそれが何だったかを誰も覚えていられないからだ。子どもの頃にしか存在できなかった場所、大人になったら誰も「それがあった」と証明できなくなるもの——この映画はそれに、不格好でもいいから言葉を渡そうとする。
10代で見ると青春の痛みとして刺さるし、30代で見ると「かつてそういう場所があった」という感触で見ることになる。どちらで見ても種類が違うかたちで効いてくる。それは設計が二重になっているというより、素材の強度がそういうものなのだと思う。
特に刺さったシーン
序盤のドローン騒ぎのくだりが、見ていてどこか切ない。場面自体はコミカルで軽い。でも「この3人がこういうふうに一緒にいる時間」が、もう残り少ないという空気が画面の端に漂っていて、笑えるのに笑えない奇妙な見心地だった。
花江夏樹演じるロウマの声の使い方が特に印象に残っている。『声優と夜あそび』でMCとしてしゃべっているのを毎週見ているぶん、感情が揺れるシーンで声が詰まる瞬間の質感が、いつもより近くに届く感覚があった。梶裕貴のトトは感情を外に出さない役どころで、少ないセリフのひとつひとつが重くなる構造になっている。終盤の沈黙の後のひと言で、そこまでの全部を回収してくる。
村瀬歩のドロップは、見ている最中は「ムードメーカーポジション」として読んでいたが、後半で一気に輪郭が定まる場面がある。そこで「この映画はドロップの話でもあったんだ」と気づかされた瞬間が、個人的には最大の見せ場だった。花澤香菜演じる浦安千穂里との絡みも、出番の少なさのわりに引力がある。
読んで見たくなったら——『グッバイ、ドン・グリーズ!』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 子どもの頃の仲間と、気づいたら疎遠になっていた経験がある人
- 田舎の夏・秘密基地・「自分たちだけの場所」という感覚に郷愁がある人
- 梶裕貴・花江夏樹・村瀬歩の芝居をちゃんと追いかけているリスナー
- 90分でまとまったオリジナル劇場作品が好きな人
- セリフより余白と空気で語る作品に慣れている人
合わない人
- わかりやすいカタルシスやアクションを期待して見る人
- 少年の冒険もの・青春ジャンル自体にそもそも興味がない人
- 起承転結がはっきりした構成を強く求める人
- 物語の結末に「答え」を求める人(この映画は余白ごと手渡してくる)
次に見るなら
さよならの朝に約束の花をかざろう——同じくオリジナル劇場作品で、「共にいた時間が変質していく感覚」を軸に据えたファンタジー。ドン・グリーズが持つ「別れの予感を抱えたまま前に進む」空気と底の部分で似ている。スケールはこちらの方が大きく、より大人向けだが、余韻の種類が近い。
ペンギン・ハイウェイ——「意味のわからないものを仲間と追いかける夏」という体験の共有という点で重なる。少年視点の「わからないけど前に進む」感覚が、ドン・グリーズの3人と同じ空気を持っている。こちらの方がSF色が強く、謎解きの輪郭がはっきりしている。
ももへの手紙——田舎の島を舞台にした夏の物語。派手なイベントより日常の積み重ねで感情を引っ張ってくるタイプで、ドン・グリーズの「何気ない場面に後から意味が乗ってくる」構造に近い。しっとりした後味が好きな人はこちらから入ってもいい。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『グッバイ、ドン・グリーズ!』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで配信中です。どのサービスでもフル尺の劇場版をそのまま視聴できますので、すでにいずれかに加入している方はすぐに観始められます。泣ける青春アニメ映画をお探しであれば、ぜひ今夜の一本に加えてみてください。
