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はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Nippon Animation |
大正時代1918年、17歳の花村紅緒は伝統に逆らい生きている。元気で喧嘩っ早いボーイッシュな少女として、親友の玉木と蘭丸と剣道と木登りで冒険の日々を送る。紅緒は自分で恋を見つけることを決めているが、家族には別の計画がある。
作品概要・あらすじ
あらすじ
大正7年(1918年)。17歳の花村紅緒は、着物よりも袴を好み、剣道に明け暮れる自由奔放な女学生。「恋は自分で見つける」が信条の紅緒だったが、家族の計らいにより陸軍中尉・伊集院忍との縁談が持ち上がる。最初は猛反発する紅緒だが、誠実で包容力のある忍と関わるうち、その気持ちは少しずつ揺らぎ始める。激動の大正時代を舞台に描かれる、笑いと涙の本格ラブコメディ劇場版・前編。みどころ・魅力
① 大正ロマンを現代の映像美で描いた圧倒的なビジュアル
日本橋映画製作による本作は、大正時代の和洋折衷な街並みや衣装を鮮やかに再現。アニメーションならではの色彩豊かな映像が、紅緒たちの青春をいっそう輝かせます。時代の空気感とキャラクターの感情が見事に融合した演出は必見です。② 凸凹コンビが生み出すテンポ抜群のラブコメ展開
おてんばで猪突猛進な紅緒と、冷静沈着で紳士的な忍という対照的なふたりの掛け合いが絶妙。誤解や勘違いが重なるコメディ場面の笑いのテンポは小気味よく、同時に芽生えていく淡い恋心のドキドキも丁寧に描かれています。③ 少女漫画の名作が令和に蘇る、世代を超えた感動
大和和紀による原作漫画は1970年代から長く愛され、OVA版も根強いファンを持つ作品。本劇場版はそのエッセンスを受け継ぎながら現代的にアップデート。往年のファンはもちろん、初見の方でも純粋なラブコメとして楽しめる仕上がりになっています。キャスト・声優一覧

















スタッフ
| 監督 | 古橋一浩 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 西位輝実 |
| 音楽 | 大島ミチル |
| 美術監督 | 秋山健太郎 |
| 音響監督 | 若林和弘 |
| ED | 早見沙織「夢の果てまで」 |
関連作品
アニメ
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「原作が古い」というだけで見るのを後回しにしていたクチだ。でも2017年の劇場版という情報を聞いて、気になった。大正時代の少女漫画を今の技術でリメイクして何が変わるのか、という懐疑心は正直あった。最初の数分で、その懐疑心がすっと引いた。花村紅緒という存在感——木登りして剣道して男子に混じって生きている17歳を、早見沙織が声にのせると、「大正時代に生まれたのに現代的に見える」という奇妙な既視感がある。それが、この映画の不思議な磁力の正体だったと、見終わってから気づいた。
「自分で恋を選ぶ」が、1918年では革命だった
あらすじだけ読むと「時代に逆らう活発なヒロイン」という紋切り型に見える。でも実際に向き合うと、この作品が一貫して問うているのは、もっと根本的なことだ。「自分の人生を、自分で選ぶ」という行為が、ある時代においていかに大きな抵抗を意味するか——それを、コメディのテンポに乗せながら描いている。
1918年という設定は恣意的ではない。大正デモクラシーの機運があり、女性の社会参加が少しずつ語られ始めた時期ではあるが、あくまで「語られ始めた」程度だ。家族の決めた縁談を拒否し、「自分で恋を見つける」と言い張る紅緒の行動は、その文脈では相当の覚悟を伴う。単なるわがままではなく、時代の重力に真正面からぶつかっている。
この劇場版が単なる復刻以上のものになっているのは、紅緒の「自由」を美化しすぎない点だと思う。彼女は自分の信念に従っているが、それによって摩擦が生まれる。周囲を困らせる。それでも「これが私だ」と押し通す。明るいラブコメのフォーマットの中に、そういう地続きの抵抗が埋め込まれている。
また、この物語が50年近く前の漫画原作であることを知ると、当時の読者が紅緒に何を求めていたかを想像したくなる。1970年代に「自分で恋を選ぶ女の子」を主人公に据えたことの意味は、2017年の今見ても色あせていない。それどころか、「自分で選ぶ」という行為がいまだに当然でない側面があるからこそ、この物語は機能し続ける。時代物として見るより、普遍的な問いとして見たほうが、この作品の射程が正確に見える。
特に刺さったシーン
序盤、紅緒が縁談相手の伊集院忍と初めて顔を合わせる場面がある。宮野真守が演じる忍の、あの最初の登場の仕方——高圧的でも柔らかすぎでもない、どこか掴みどころのない感じ——がいい。早見沙織の紅緒と声が初めて交差した瞬間に、「この二人の関係を最後まで見ることになる」という予感が来た。
演技の話でいうと、早見沙織の声の使い方が特に印象的だった。紅緒は高い声でテンションを上げるキャラクターでも、低く落ち着いたキャラクターでもなく、その中間で揺れている。活発だが無神経ではない、という微妙なラインを声で表現していて、2回目に見たとき、細かい呼吸の入れ方が1回目より聞こえてきた。劇場の音響だと、その呼吸まで届いてくるので、スクリーンで見る意味がある作品だと思う。梶裕貴演じる蘭丸の、紅緒に対する柔らかい関わり方も地味に効いていて、脇を固める声の密度が高い。
読んで見たくなったら——『はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 大正・昭和初期の時代設定が好きな人
- 早見沙織と宮野真守の組み合わせに弱い人
- 活発なヒロインが主役のラブコメが好きだが、テンションの高すぎる作品は苦手という人
- 劇場のスクリーンと音響で声優の演技を体験することに価値を感じる人
- 古い少女漫画を現代の映像クオリティで見たいと思っていた人
合わない人
- 現代的なテンポのアニメに慣れていて、大正時代の話運びのリズムが気になる人
- ラブコメよりアクションや謎解きが中心の作品が好きな人
- 前後編に分かれた作品は後編まで見てから評価したいタイプの人(前編単体では収まりが悪い)
- 原作漫画や旧アニメ版に強い思い入れがある人(解釈の差が気になる可能性がある)
次に見るなら
ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大正〜昭和初期的な世界観と感情表現の重さが近い。自分の感情を言語化できない主人公が、少しずつ「自分を選ぶ」ことを覚えていく構造は、紅緒とは逆の入り口から似たテーマに向かっている。劇場版の音響クオリティも高く、はいからさん同様スクリーンで見る体験が意味を持つ作品だ。
フルーツバスケットは時代設定こそ現代だが、周囲の期待と自分の意志の間で揺れながらも芯を折らないヒロインという点でつながりがある。ラブコメとしての構造も近く、はいからさんの「三角関係的な引っ張り」が好きならそのまま入れる。
大正野球娘。は同じ大正時代を舞台に、「その時代の女性が何かを始めること」の重みを描いた作品だ。はいからさんほどラブコメ色は強くないが、時代背景への解像度を上げながら見たい人には合う。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『はいからさんが通る 前編』は、dアニメストア・U-NEXT・DMM TVで配信中です。前後編構成の劇場版なので、続きとなる後編もあわせて同サービスで視聴できます。大正ロマンの世界観とテンポのよいラブコメを存分に楽しめる作品ですので、ぜひチェックしてみてください。


