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A Ripple in Time
| 放送年 | 2022年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | ゲーム |
| 制作 | OLM |
ダニエル・アーシャムとポケットモンスターのコラボレーションアニメーション。本作は、オリジナルのポケットモンスターアニメの総監督を務めた湯山邦彦により監督され、東京で開催されたダニエル・アーシャムの「A Ripple in Time」アート展覧会で初公開された。注:1分間のプレビューは2022年1月27日にポケモン公式YouTubeチャンネルで先行公開されている。
作品概要・あらすじ
あらすじ
現代アートの第一人者ダニエル・アーシャムと、国民的コンテンツ「ポケットモンスター」が異色のコラボレーションを実現した短編アニメーション。東京で開催されたダニエル・アーシャムのアート展覧会「A Ripple in Time」において初公開された本作は、オリジナルのポケモンアニメ総監督・湯山邦彦が手がけ、アートと映像の境界線を超えた唯一無二の世界観を描いている。2022年1月にはポケモン公式YouTubeチャンネルでプレビュー映像も先行公開された。
みどころ・魅力
① ダニエル・アーシャムの芸術世界とポケモンの融合
古代遺物のように石化・風化したポケモンのオブジェで知られるダニエル・アーシャムの美学が、そのままアニメーションとして動き出す。美術館の展示会作品を発端とした極めて稀有な制作背景が、一般的なアニメ作品とは一線を画す独特のビジュアルアートとしての存在感を生み出している。
② ポケモンアニメ総監督・湯山邦彦による演出
長年にわたりポケモンアニメを牽引してきた湯山邦彦監督が本作を手がけている。商業アニメとは異なるアート文脈の作品に、湯山監督ならではの映像表現が加わることで、ポケモンファンにも新鮮な映像体験をもたらしている。
③ 展覧会発信という稀少な公開形式
本作は映画館や配信サービスではなく、アート展覧会での初公開というきわめて異例のスタイルで世に出た。アニメーションをアートインスタレーションの一部として位置づける試みは、コンテンツ消費のあり方そのものへの問いかけとも言え、映像作品としての希少価値を高めている。
キャスト・声優一覧














スタッフ
| 監督 | 湯山邦彦 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 一石小百合 |
| 音楽 | 宮崎慎二、石塚玲依 |
| 美術監督 | 高尾克己 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
ダニエル・アーシャムという名前を先に知っていた。あの、石像みたいに侵食されたポケモンのフィギュアを作ってる人。それが東京で展覧会をやって、アニメを作った、という話を聞いたのが入口だった。湯山邦彦が監督、というのが余計に謎で——ポケモンアニメ本家の総監督が、現代アートのインスタレーション用の映像を撮っている、という組み合わせが頭の中でうまく結びつかなかった。
Disney+で見られるとわかって再生してみたら、最初の数秒で「あ、普通のアニメじゃない」と気づく。2回目に見たとき、これが1分のプレビューとして先にYouTubeに出ていた映像の延長線上にある、という文脈がやっと腑に落ちた。美術展の付属物として生まれた映像が、配信プラットフォームに載っているという事実自体がすでに「謎」だった。
ポケモンという「記憶の化石」が、美術館の中で別の呼吸をしている話
ダニエル・アーシャムの作家性の核は、「親しみのあるものを考古学的遺物として扱う」ことにある。ゲームボーイやバルタン星人を、まるで何千年後に発掘された工芸品のように削り、侵食させ、結晶化させる。本作はその文脈でポケモンを素材にしている——だからここに映るサトシとピカチュウは、アニメキャラクターではなく、文明の痕跡に近い何かとして提示されている。
大谷育江のピカチュウの声と、松本梨香のサトシの声が聞こえる。これが何十年も変わっていない声だという事実が、アーシャムの「時間の侵食」というテーマと奇妙に共鳴する。視聴者はこの声に条件反射的に「懐かしさ」を感じるようにトレーニングされている。その回路を利用しながら、映像の質感だけを全然違うものに変えている。
単なる「コラボ映像」として見ると薄い。でもアーシャムの作品として文脈に置いてみると、「消費文化のアイコンがアートの文脈でどう変容するか」という問いに対してかなり真剣に取り組んでいることがわかる。湯山邦彦という選択も、ただの人脈じゃなくて、ポケモンアニメの「正史」を担ってきた人物が関わることで映像の「正統性」を担保しつつ、それをアーシャムのフィルターで屈折させるという仕掛けだと思う。ONA(配信アニメ)という形式に収まっているが、本来は展覧会というインスタレーション空間で機能するように作られているので、画面で見ると少し間が抜けた感触がある。それすらも含めて「美術館を出たアートが持つ違和感」みたいなものを体験している気になる。
特に刺さったシーン
大谷育江のピカチュウの声が、あの映像の質感と合わさったときの奇妙な乖離感。映像の色調はくすんでいて、どこか遺跡を連想させる重さがあるのに、ピカチュウの声だけが変わらずあの声で、それが30年来条件反射的に「かわいい」と思わせる刷り込みを持っている。この組み合わせが意図的かどうかはわからないが、2回目に見たとき「あ、これ狙ってるかもしれない」と感じた。
序盤の静止に近い画の中で、見慣れたはずのピカチュウが「別の何か」に見えてくる瞬間がある。造形は正確なのに、周囲の質感が違うせいで知覚がズレる感じ。ホラーではないのに不穏、懐かしいのに遠い——という感触は、ゲームをやって育った人間には特有のノイズとして刺さる。
読んで見たくなったら——『A Ripple in Time』はDisney+で視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- ダニエル・アーシャムの作家性を知っていて、ポケモンも好きな人
- 「アートとしてのアニメ」「展示映像としての映像作品」に興味がある人
- 5分以下の実験的な短編映像を漁るのが趣味な人
- 大谷育江・松本梨香のコンビに条件反射で何か感じてしまう年代の人
合わない人
- ストーリーを求めて見ると完全に肩透かしを食らう
- 「これはアニメなのか映像アートなのか」という定義が気になり始めると楽しめない
- コラボ映像に対して「それっぽい雰囲気だけ」と感じるタイプ
- ポケモンへの思い入れがなく、アーシャムも知らない、という人には単なる短い映像にしか見えない
次に見るなら
同じONA形式でポケモンの「別の顔」を見たいならPokémon Evolutionsがある。8話構成で各作品への純粋なラブレター的映像集。A Ripple in Timeのような実験性はないが、湯山監督作品とは違うアングルで各世代のポケモンを切り取っていて、比較すると面白い。
アートと商業コンテンツの境界で動く映像作品としてネオ・ヨキオを挙げておく。Netflix配信の実験的アニメで、評価が真っ二つに割れる問題作。A Ripple in Timeと同様に「これは何のためにある映像なのか」という問いを投げかけてくる。好き嫌いは完全に分かれるが、謎の引力がある。
短編映像の密度という意味では電脳コイルは遠いが、「馴染みのある世界観が別の文脈で再解釈される」という感触は通じるものがある。こちらはフルシリーズなので覚悟は必要だが、A Ripple in Timeで感じた「見慣れたものの違和感」を長編で体験したい人には届く。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『A Ripple in Time』はDisney+で視聴できます。ダニエル・アーシャムとポケモンという異色の組み合わせが生んだ短編アニメーションを、ぜひDisney+でご覧ください。
