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悪魔くん (ONA)
| 放送年 | 2023年 |
|---|---|
| フォーマット | ONA |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Encourage Films |
アクマ君は、前の悪魔・埋れ木真吾に養子として育てられた少年。超自然現象調査官として働き、半人間のパートナー・メフィスト三世の助けを借りて殺人事件の謎を解く。本作は別の物語だが、真吾の「息子」の冒険を描いており、1989年の原作の続編と考えられる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
悪魔・埋れ木真吾に養子として育てられた少年、アクマ君。彼は超自然現象調査官として、人智を超えた事件に立ち向かう日々を送っている。半人間のパートナー・メフィスト三世とともに怪異や殺人事件の謎を解き明かしながら、人間と悪魔が交差する世界を生き抜く。1989年の原作アニメの世界観を受け継ぎ、新たな「悪魔くん」の活躍をNetflixオリジナルとして描いたダーク・ファンタジー作品。
みどころ・魅力
① 昭和の名作を現代に甦らせたダークな世界観
1960年代の水木しげる原作、1989年のアニメ版から受け継がれる「悪魔くん」の世界を、現代的なグラフィックと演出でリブート。妖怪・悪魔・怪異が日常に潜む独特の雰囲気を、ホラーとファンタジーの融合で描き直している。
② 人間と悪魔が組む異色のバディ関係
アクマ君と半人間のメフィスト三世というコンビの掛け合いが作品の核。種族の壁を越えた信頼と葛藤が随所に描かれており、単なる謎解きを超えた人間ドラマとしての厚みが楽しめる。
③ 一話完結の怪奇事件と積み重なる謎
各話で超自然現象にまつわる事件を解決する構成ながら、背景に通底する大きな謎が徐々に姿を現す。ホラー描写と推理要素が絡み合い、続きが気になる引きの強い構成が維持されている。
キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | 追崎史敏 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 大野木寛 |
| キャラクターデザイン | 渋谷秀 |
| 美術監督 | 空閑由美子 |
| ED | 吉川直「ふたり」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
Netflixをなんとなく流していてサムネが目に入った瞬間、「また懐かし枠のリメイクか」と思ったのが正直なところだった。水木しげるの悪魔くん。子どもの頃にTVで断片的に見た記憶があるやつだ。でも見始めたら、想像と少し違った。
2023年のONAという形式のせいか、映像が驚くほど丁寧だった。夜の森、霧がかかった色調、不穏な気配があるのに騒がしくない。Netflixに来てから仕上がりが変わった日本アニメをいくつか見てきたが、これもその系譜にある。「ホラーです」と過剰に主張しない演出が好みで、1話目はほぼ雰囲気を眺めていた。
2回目に見て初めて気づいたのは、オープニングの細部の作り込みと、梶裕貴の声の乗り方だった。最初は「少年役にしては落ち着きすぎかな」と感じていたのが、話が進むにつれて逆にそれが正解だとわかってくる。
「真吾の息子」という借り物の名前を、どこまで自分のものにできるか
悪魔くん、という称号はもともと埋れ木真吾のものだ。本作の主人公・一郎は、その真吾に養子として育てられた少年であって、血縁でも正統後継者でもない。それでも「アクマ君」として超自然現象調査官の仕事をこなし、メフィスト三世と組んで殺人事件を解く。
この設定が単なる「2代目もの」に終わらないのは、一郎の内面に「真吾の息子であること」への揺らぎが常に漂っているからだと思う。養父の存在が重くのしかかる——というほど重くもないし、忘れられるほど軽くもない。そのちょうど中間の距離感を、脚本と演技の両方で維持しているのが本作の一番うまいところだ。
梶裕貴の演じる一郎は感情をあまり表に出さない。でもその抑制の裏に、父の仕事を引き継ぐことへの複雑さが滲んでいる。「使命感」とも「義務感」とも違う、もっと手触りのある感情——この仕事が自分に向いているのかどうか、まだ自分でもわかっていない、みたいな不確かさ。それが2023年に水木しげる的世界観を蘇らせるための一番賢い選択だったと思う。
もう一点。メフィスト三世の存在が、一郎の「人間性」を逆照射する役割を担っている。半人間という設定の彼を下野紘が演じているが、コミカルな部分と不気味な部分の配分が絶妙で、「人間とは何か」という問いを笑いながら突きつけてくる。水木しげる作品が一貫して持っていた「人間のほうが怖い」というテーマが、このバディコンビを通して現代的に機能している。
小林ゆうが声を当てる悪魔役の立ち位置も独特で、怪しいのか味方なのかギリギリのラインを最後まで保つ。ああいう「信用してよさそうで信用しきれない」キャラの声は難しいのだが、小林ゆうだとそれが自然に成立してしまうから不思議だ。結果として「この世界の住人」感が増していて、それがホラーとしての空気を底上げしている。
特に刺さったシーン
中盤、一郎が事件の核心に近づいたとき、一瞬だけ踏み込むのをためらうシーンがある。台詞でも説明でもなく、梶裕貴の間の取り方だけで「ここで動くことへの迷い」が伝わってくる。地味だが本作のベストカットの一つで、2回目に見たときに「1回目にこれを素通りしていた自分は何を見ていたんだ」と思った。
花守ゆみりの演じる風間みおが絡む終盤の展開も印象に残っている。作中で「普通の人間」側の代表格みたいな立ち位置なのだが、花守ゆみりの声だとそこに微妙な翳りが加わって、単なる一般人より複雑な存在感が出る。白石涼子の風間さなえも然りで、この2人が出てくるシーンは空気が変わる。
演出面でいうと、夜のシーンの色使いが好みだった。過剰に暗くするのではなく、深い青と橙が混ざったような中間の暗さ。TVシリーズではなかなか出せない質感で、Netflix制作のメリットが一番出ていたのはここだと思う。
読んで見たくなったら——『悪魔くん (ONA)』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 水木しげる作品のファン、またはゲゲゲの鬼太郎世代
- ホラーよりも「怪奇・不穏な雰囲気」を求める人
- バディもの・怪奇探偵もの構造が好きで、相棒コンビの化学反応を楽しめる人
- 声優の演技を文脈込みで追うタイプのアニメファン
- Netflix産アニメの映像クオリティを体験してみたい人
合わない人
- アクション・バトルを期待している人(本作にほぼない)
- 展開のテンポが遅いと集中できない人
- ホラーとして強い恐怖描写を求めている人(刺激は意図的に抑えられている)
- オリジナル版の文脈を知らないと背景設定についていきにくいと感じる可能性がある人
次に見るなら
DEVILMAN crybaby:同じNetflixオリジナルで、悪魔と人間の境界をより過激な方向で描いた作品。映像の質感と「人間の業」テーマを本気でやっていて、悪魔くんの雰囲気が気に入ったなら次に見るべきはこれだと思う。ただし表現はかなり激しいので覚悟を持って。
夏目友人帳:妖怪・超自然の存在と人間の関わりを静かに描く作品。アクションはほぼゼロだが、「人間でない存在と共存すること」の重さと温かさを丁寧に積み上げていて、悪魔くんと地続きの感覚で見られる。
ゲゲゲの鬼太郎(第6期):同じ水木しげる原作で、現代社会と妖怪の摩擦を真正面から描いた2018年版。悪魔くんとはキャラクターも世界観も違うが、「水木しげるが本当に描きたかったもの」を別の角度から掘り下げた作品として合わせて見ると発見がある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『悪魔くん(ONA)』はdアニメストアおよびNetflixで配信中です。どちらのサービスにも対応しているため、ご利用中のプラットフォームから手軽に視聴を始められます。昭和の怪奇漫画の系譜を受け継ぐ本作は、ホラーとファンタジーが好きな方にとって見逃せない一作です。
