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借りぐらしのアリエッティ
| 放送年 | 2010年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | Studio Ghibli |
翔太という12歳の少年が家に来たことで、アリエッティの秘密の生活が脅かされる。好奇心旺盛な少年は、床下に住む小人族の存在に気づいてしまう。アリエッティは家族とともに、人間に見つからないように生活してきたが、翔太との出会いをきっかけに、隠れた世界と人間の世界が交わり始める。二人の友情と冒険の物語が展開していく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
心臓の手術を前に療養のため古い屋敷を訪れた12歳の少年・翔太は、床下に暮らす小人の少女・アリエッティと出会う。アリエッティは両親とともに、人間に気づかれないよう「借り」をしながら慎ましく生活してきた。しかし翔太に存在を知られたことで、小人一家の静かな日常は変化し始める。人間と小人、ふたつの世界をまたいだ少年と少女の短くも忘れられない交流を描いた物語。
みどころ・魅力
① 圧倒的なスケール感——小人目線で描かれる日常の驚異
砂糖ひとつ、画鋲ひとつが冒険の道具になる小人の視点は、見慣れた家の中をまったく別の世界に変える。台所の棚を登るシーンや床下の緻密な生活空間など、スタジオジブリが細部まで作り込んだ映像美は、大人でも思わず引き込まれるスケール感を生み出している。
② 言葉を超えた翔太とアリエッティの関係
互いに相容れないはずの人間と小人が、一瞬の信頼でつながっていく描写は静かながら心に響く。セリフよりも眼差しや間で感情を伝えるジブリらしい演出が光り、恋愛とも友情ともとれる繊細な関係性が最後まで余韻を残す。
③ 自然と共存する世界観と落ち着いたトーン
派手なアクションより、雨音・風・草木の揺れといった自然描写と穏やかな音楽で紡がれる作風が特徴。子どもには冒険ファンタジーとして、大人には「消えゆくものへの哀愁」として異なる層が楽しめる、静かで豊かな90分となっている。
キャスト・声優一覧














スタッフ
| 監督 | 米林宏昌 |
|---|---|
| 音楽 | Cécile Corbel |
| 美術監督 | 吉田昇、武重洋二 |
| OP | Cécile Corbel「The Neglected Garden」 |
| ED | Cécile Corbel「Arrietty’s song」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
ジブリはだいたい見てある。でも「だいたい」というのは、記憶に残っている度合いが作品によって全然違うということで、アリエッティはわりと下の方に位置している。見た。たぶん映画館ではなく、テレビ放送か何かで。おそらく一度は最後まで見た。なのにあらすじを言えと言われると、「小人がいて、男の子に見つかって……なんか切なかった気がする」くらいしか出てこない。
そういう状態で改めて見ると、逆に発見がある。「あ、こんなに静かな映画だったのか」というのが最初の再確認で、次に「この作画、やっぱりとんでもないな」になって、最終的に「なぜこれが記憶に薄かったのか、逆に謎」という着地をする。派手な話ではないから子どものころには引っかかりが少なかったのかもしれない。大人になってから見る映画だった、というのが正直なところ。
出会いの瞬間から、もう別れが始まっている
この映画で一番重要なのは、翔とアリエッティが「友達になれない」という事実を、最初から両方がなんとなく知っているという構造だと思う。翔は病気を抱えていて、アリエッティたち借りぐらしの小人族は人間に見つかったらその場所を離れなければならない。つまり出会いそのものが、別れへのカウントダウンを始めてしまう。
「借りぐらし」という設定が面白いのは、彼女たちが人間の世界から「少しだけ」拝借して生きているという点で、その関係性が翔とアリエッティの関係とも重なることだ。完全には踏み込まない。全部は取らない。存在を知られていい相手と、知られてはいけない相手の境界線で生きている。翔はその境界線を踏み越えてきた存在で、アリエッティにとってそれは脅威であり、でも同時に初めての「対等に話せる人間」でもある。
だからこの映画は、ひとことで言えば「消えていくものへの、静かな礼儀」みたいな話だと思っている。翔は自分の命が長くないかもしれないと知っている。小人族は種族として少なくなり続けている。どちらも消えゆく側にいる。そういう二人が出会って、でも「一緒にいよう」とはならない。それぞれが自分の場所に帰っていく。その潔さが、見終わってからじわじわと来る。
感動させようとする映画ではない、というのがこの作品の強さで、泣かせにくる演出をほとんどしない。その抑制が、逆に何日かあとになってふと思い出させる。「そういえばあの二人、その後どうなったんだろう」という問いに、答えを出さないまま終わる誠実さがある。
特に刺さったシーン
翔がアリエッティのために台所に砂糖を一粒置いておくシーン。行為そのものは本当に小さくて、物語的には何も動かない。でもあの「置き方」の丁寧さが、翔というキャラクターのほぼ全部を語っている気がして、ここで一回止まってしまった。
神木隆之介の翔の声が、あのシーンの静けさと完全に合っている。感情を乗せすぎない、でも無関心でもない、という難しいラインを自然にやっている。アリエッティ役の志田未来も、プライドの高さと好奇心が混在するキャラクターを声だけで出しているのが上手くて、特に翔と初めてまともに話すくだりの、警戒と興味が半々になっている声色は何度聞いても良い。
あと音楽。セシル・コルベルのケルト系の楽曲が、日本のジブリ映画に入ってくるという違和感を全く感じさせないのが不思議で、むしろ「床下という異世界」の感覚と合っている。日常と非日常が同じ家の中に共存しているという設定に、音楽のトーンがちゃんと答えを出している。
読んで見たくなったら——『借りぐらしのアリエッティ』はNetflixで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さると思う人
- 「何も起きないのに、なぜか見入ってしまう」タイプの映画が好きな人
- ミニチュア的な世界観・スケール感の表現が好きな人(台所が大冒険の舞台になる感覚)
- 大人になってから見直したら評価が変わった、という体験をジブリ作品でしたことがある人
- 別れや喪失を、過剰に描かずにただそこに置いておく作品が好きな人
合わないかもしれない人
- ジブリに「トトロ」「ラピュタ」的な冒険カタルシスを求めている人——この映画はほぼそれがない
- キャラクターが「成長」したり「何かを乗り越える」展開を期待している人
- 90分で話がきれいに完結することを求めている人——余白が多く、解決しないまま終わる
次に見るなら
思い出のマーニー(2014年・ジブリ)——アリエッティと同じく「出会いと別れ」を静かに描いたジブリ後期の佳作。謎めいた少女との関係が軸になっていて、見終わった後の余韻の残り方が近い。感動押しつけてくるタイプではないので、アリエッティが合った人には刺さると思う。
メアリと魔女の花(2017年・スタジオポノック)——アリエッティの米林宏昌監督がジブリを離れて作った最初の長編。作画の丁寧さはそのままに、より冒険寄りのテンポになっている。「あの作画クオリティをもっと見たい」なら入り口として素直におすすめできる。
カールじいさんの空飛ぶ家(2009年・ピクサー)——ジャンルは違うが、「喪失を抱えたまま生きている人間」が主軸という点でアリエッティと通じる静けさがある。こちらは感情の出し方がはっきりしているので、アリエッティの余白が物足りなかった人にはこっちの方が刺さるかもしれない。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | — | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | — | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | — | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『借りぐらしのアリエッティ』はNetflixで配信中のため、いつでも手軽に視聴することができます。スタジオジブリ作品をNetflixで楽しめる貴重な機会なので、まだ観ていない方はぜひこの機会にチェックしてみてください。
