獣の奏者エリン

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2009獣の奏者エリン

獣の奏者エリン

★ 4.0 / 5.0ドラマファンタジー
放送年2009年
フォーマットTVアニメ
話数50話
原作その他
制作Production I.G

リョザの地で、シン王とタイ王の隣接する州は平和を保っていた。女王シノウはリョザの統治者で、偉大な将軍タイコウ公爵は「トウダ」と呼ばれる強力な戦闘トカゲの軍隊で王国を守っている。両地域は長年の同盟関係にあったが、高まる緊張が激しい内戦の火種となっている。タイの村アケでは、事態が複雑化していく。

目次

作品概要・あらすじ

あらすじ

リョザ神王国の小さな村アケで、エリンは闘蛇の世話をする獣ノ医術師の母ソヨンと暮らしていた。母は霧の民の出で、戦に使われる巨大な闘蛇を治療する役目を担っている。ある日、領主が大切に育てる闘蛇の群れが突然死ぬ事件が起こり、母は責任を問われて命を落とす。ひとり残されたエリンは養蜂家ジョウンに引き取られ、やがて神獣とも呼ばれる王獣リランと出会う。生き物と心を通わせる稀有な才を持つ少女が、王国を二分する争いに翻弄されながら、自らの信じる道を探して成長していく姿を描く物語。

みどころ・魅力

① タイトルを背負う王獣リランとの絆

本作の核心は、エリンと王獣リランが少しずつ心を通わせていく過程にあります。言葉を持たない巨大な生き物に、支配ではなく信頼で向き合おうとするエリンの姿勢が丁寧に描かれ、種を超えた絆の尊さと難しさを静かに問いかけます。

② 命と掟に向き合う重厚なドラマ

獣を「兵器」として扱う社会の掟と、一つの命として慈しむエリンの願いがぶつかり合います。安易な勧善懲悪に逃げず、それぞれの正義や立場を描き分ける群像劇は見ごたえ十分。子ども向けの絵柄に反した骨太な物語が胸に残ります。

③ 上橋菜穂子原作の緻密な世界観

『精霊の守り人』で知られる上橋菜穂子の同名小説が原作。架空の王国の政治・身分・文化が緻密に作り込まれ、ファンタジーでありながら現実社会の縮図のような重みを持ちます。全50話でじっくり描かれる物語の厚みが魅力です。

キャスト・声優一覧

エリン
エリン
メイン
›
星井七瀬
イアル
イアル
サブ
›
鈴村健一
大公
大公
サブ
›
楠大典
サブ
›
高倉有加
サブ
›
ダミヤ
ダミヤ
サブ
›
石田彰
ヌガン
ヌガン
サブ
›
川本成
サブ
›
金田アキ
サブ
›
織田芙実
サブ
›
藤原啓治
キリク
キリク
サブ
›
楠田敏之
サブ
›
大西望

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スタッフ

監督浜名孝行
シリーズ構成藤咲淳一
キャラクターデザイン後藤隆幸
美術監督鈴木朗
音響監督平光琢也
OP元ちとせ「雫」
OPनिधी千歳「雫」
EDコッサミ「After the rain」
ED松たか子「きっと伝えて」

トレーラー・MV

▲ 公式トレーラー(公式YouTube)

OP・ED

OP

ED

感想・評価

最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ

NHKの名作、というのは知っていた。知ってはいたけど、全50話という数字を見るたびに棚の奥へそっと戻す。そういう距離感のまま何年も過ごしていた。重い腰を上げたのは、結局「長いから後回し」がただの言い訳だと自分で気づいたからで、大層な動機はない。 序盤の数話だけ流すつもりが、気づいたら深夜になっていた。母と娘の静かな場面を、こんなに息を詰めて見ることになるとは思っていなかった。最初はやさしい児童文学の絵づらに油断していて、2回目で気づいたのは、この作品が最初の数話のうちに「失う痛み」をきっちり観客へ仕込んでくる構成の冷たさだった。丸い線のやわらかい絵で、容赦のないことをやる。それが第一印象として残っている。

支配しないで、そばにいたい——「わかること」が孕む危うさの話

この作品を、少女と獣のふれあいの物語だと思って見始めると、たぶん途中で足をすくわれる。リョザの世界は、巨大な獣を「音」で従わせることで成り立っている。闘蛇を操る音無し笛、踏み込んではいけない掟。人が獣を完全に飼い慣らしたふりをして、そのじつ恐怖と痛みで縛っているだけの社会だ。エリンが拒むのは、まずそこなんだと思う。彼女は支配したいんじゃない。ただ、わかりたい。獣を兵器でも道具でもなく、生きものとして近くで知りたい。 ところが厄介なのは、その「わかりたい」という願いそのものが、いちばん危険な力になってしまうことだ。誰よりも深く獣を理解した人間は、誰よりも獣をうまく使える人間でもある。エリンの純粋な探究心は、放っておけば国家にとって最高の武器になる。本人がいちばん嫌っていたはずの「支配の道具」へ、彼女自身が静かに近づいていく。掟というのは、たいてい理不尽な抑圧の顔をしているけれど、この物語の掟には、境界を越えた者が背負う代償への、苦い実感が裏打ちされている。知ること、愛すること、近づくこと——それらは無垢なままではいられない。深く理解した瞬間に、世界はそれを利用しようと手を伸ばしてくる。母ソヨンが背負っていたものを、エリンがそうと知らずになぞっていく構造に気づいたとき、この物語がただの成長譚ではないことが腑に落ちた。やさしさの皮をかぶった、ひどく厳しい問いの話だ。

特に刺さったシーン

エリンが王獣に向かって竪琴を奏でる、序盤の交感のシーン。あそこで音楽が会話の代わりになる瞬間、言葉でやりとりするより遥かに雄弁で、思わず画面に顔を近づけてしまった。命令の笛ではなく、こちらの心を差し出す音。支配と理解の違いが、台詞ひとつ使わずに鳴っている。 声の話もしておきたい。石田彰のダミヤがとにかく油断ならない。穏やかで、知的で、いちいち正しいことを言うのに、聞いているうちに背筋が冷えてくる。あの澄んだ声で語られると、危険な思想ほど耳に心地よく入ってくるのが恐ろしい。石田彰という人は、こういう「美しい毒」をやらせると本当に隙がない。対して鈴村健一のイアルは、言葉少なに守る側の体温があって、ダミヤの饒舌とちょうど鏡になっている。楠大典の大公が画面の奥にいるだけで国の重さが乗るし、藤原啓治の声がどこかに混じっているだけで不思議と安心する場面もある。声の手触りで人物の立ち位置がわかる、贅沢な座組だった。

読んで見たくなったら——『獣の奏者エリン』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。

この作品が刺さる人・合わない人

刺さる人

  • 人と自然、人と獣の距離をテーマにした重めのファンタジーが好きな人
  • 派手な戦闘より、登場人物の選択と代償をじっくり追いたい人
  • 上橋菜穂子の世界観や、静かに積み上げていく長編に腰を据えられる人
  • 声優の芝居や音楽で語る演出を味わいたい人

合わない人

  • テンポよく爽快に進む話を求めている人
  • 序盤の喪失や苦い展開がつらくて、明るい読後感が欲しい人
  • 全50話というボリュームに、最初から腰が引けてしまう人

次に見るなら

原作が同じ上橋菜穂子なら、まず精霊の守り人。土地や民族の手触りまで作り込まれた世界で、守る者と背負う者の物語が静かに重なっていく。エリンの厳しさが好きなら間違いなく沁みる。 自然や生きものとの境界を見つめる空気感が近いのは蟲師。一話ごとに人と人ならざるものの距離を描いていく、呼吸の深い作品で、夜にひとりで浸るのに向いている。 人と獣、文明と自然のぶつかり合いをもっと激しく見たいならもののけ姫を。劇場作品だけれど、支配と共存のあいだで揺れるテーマは地続きで、エリンの問いの先にある重さを補強してくれる。

配信・視聴情報

サービス配信月額無料期間作品数
ABEMAプレミアムイチオシ×¥680〜(税込)無料あり1,000+
Amazonプライムビデオ×¥600(税込)30日間1,700+
クランクイン!ビデオ穴場×¥990〜(税込)最大1ヶ月7,000+
dアニメストア¥660(税込)31日間7,200+
U-NEXT¥2,189(税込)31日間6,000+
DMM TV¥550(税込)14日間6,300+
Netflix×¥890〜(税込)なし1,600+
Hulu¥1,026(税込)なし2,900+
Disney+×¥1,250〜(税込)なし500+
『獣の奏者エリン』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluの4つの動画配信サービスで視聴できます。複数のサービスで配信されているため、すでに加入中のサービスがあればそのまま楽しめますし、未加入の場合も無料お試し期間を活用して視聴を始めやすい作品です。全50話というボリュームをじっくり追いたい方は、見放題対応のサービスを選ぶのがおすすめです。

よくある質問

Q. 『獣の奏者エリン』はどこで配信されていますか?
A. dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluの4サービスで配信されています。いずれも見放題で楽しめるため、加入中のサービスやお試し期間を活用して視聴できます。
Q. 原作はありますか?
A. 『精霊の守り人』などで知られる上橋菜穂子の同名小説が原作です。緻密な世界観と重厚なテーマがアニメにも色濃く反映されており、原作ファンにもおすすめできる作品です。
Q. 子どもでも楽しめる内容ですか?
A. 親しみやすい絵柄ですが、命や社会の掟と向き合う骨太なドラマで、大人の鑑賞にも十分応えます。重いテーマを含むため、家族で一緒に観て語り合うのにも向いた作品です。
Q. 全何話ありますか?
A. 全50話で構成されたTVアニメです。エリンの幼少期から成長までをじっくり描く長編のため、見放題対応の配信サービスでまとめて視聴するのがおすすめです。

まとめ

『獣の奏者エリン』は、dアニメストア、U-NEXT、DMM TV、Huluの4つの動画配信サービスで視聴できます。複数のサービスで配信されているため、すでに加入中のサービスがあればそのまま楽しめますし、未加入の場合も無料お試し期間を活用して視聴を始めやすい作品です。全50話というボリュームをじっくり追いたい方は、見放題対応のサービスを選ぶのがおすすめです。

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この記事を書いた人

アニメの配信先を毎回調べているうちに、「もう自分でまとめた方が早いな」と思ってaniholicを始めました。アニメから入って、今はかなり声優ファン寄りです。Abema、dアニメ、Prime Video、Huluあたりを普段使っています。掲載情報は、できるだけ公式サイトを確認してから掲載しています。
ちなみに「aniholic」を深夜テンションで「アニ☆ホリ」と略したのですが、まさか昼に見た時こんなに恥ずかしいとは思いませんでした。今のところ修正予定はありません。

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