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おそ松さん 第3.5話
| 放送年 | 2016年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | Studio Pierrot |
松野家の六つ子たちが迎える特別な朝の物語と、長男・チョロ松が大学生たちのバーベキューを目撃する話の二本立て。バーベキューを楽しむ大学生たちを見たチョロ松は、異なる世界に生きる彼らに劣等感を抱く。やがて意外な真実が明かされる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
『おそ松さん』の第3.5話は、通常放送とは異なる特別エピソード。松野家の六つ子たちの特別な朝の日常を描いたパートと、三男・チョロ松が公園で大学生グループのバーベキューを目撃するパートの二本立て構成。大学生たちの青春らしい光景を羨ましげに見つめるチョロ松だったが、観察を続けるうちにある意外な真実が明らかになっていく。ニートな六つ子たちの日常をコミカルかつ鋭く切り取った一作。
みどころ・魅力
① チョロ松の「劣等感」が笑いに変わる構成の妙
充実した青春を謳歌する大学生たちを前に、ニートとしての自分を突きつけられるチョロ松の内面描写が見どころ。自意識と現実のギャップをシュールなコメディに昇華する脚本の巧みさは、シリーズを通じたおそ松さんの真骨頂といえる。
② 二本立て構成が生む独特のテンポ感
短編2本を組み合わせた構成により、テンポよく異なる笑いが楽しめる。六つ子全員が登場する朝の日常パートとチョロ松にスポットを当てたパートで、キャラクターの個性の違いが鮮明に浮かび上がり、初見から楽しみやすい内容になっている。
③ 「意外な真実」のオチが秀逸
バーベキューを観察し続けたチョロ松が最終的に目撃する意外な事実は、おそ松さんらしいブラックユーモアとシュールな笑いが凝縮されたもの。本作を一本のコント作品として成立させる落とし前のついた結末が、視聴後の満足感を高めている。
スタッフ
| OP | エイオーピー「はなまるぴっぴはよいこだけ」 |
|---|---|
| ED | イヤミ feat. おそ松×カラ松×チョロ松×一松×十四松×トド松「SIX SAME FACES ~今夜は最高!!!!!!~」 |
| ED | 「(Kenichi Suzumura, Takahiro Sakurai, Yuuichi Nakamura, Hiroshi Kamiya, Jun Fukuyama, Daisuke Ono, Miyu Irino)」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
「3.5話」という表記を最初に見たとき、ちょっと待ってくれという気持ちになった。本編の合間に挟まるやつ?総集編の一種?そもそもどこに入れればいいんだという困惑が先に来て、配信ラインナップで見かけながらしばらく保留にしていた。
おそ松さん本編は一通り見ていたので、話数が中途半端な時点で「まあいつか」で止まっていたのが正直なところだ。あとで改めて再生したら、意外とまともに笑ってしまった。「まともに」というのが大事で、変に奇をてらった演出ではなく、おそ松さんの基本フォーマットがそのまま動いていた。特にチョロ松パートは本編の延長線上としてすっと入ってくる。
2回目で見ると、バーベキューのくだりの細部——チョロ松の眺め方の角度、大学生たちの声のかぶせ方——に気が付く部分があって、1回で全部拾えるテンポでもなかった。「3.5話」という宙ぶらりんな位置づけのまま終わるのも含めて、これはこれで一個完結した話だと思えるようになったのは3回目くらいだ。
「普通の人たちの輪」を外から眺める、チョロ松式の自傷行為
この話を単なるギャグ回として見ると少し損をする。チョロ松がバーベキューをしている大学生たちを目撃するくだりは、構図が意地悪だ。楽しそうな輪を外から眺める側に置かれる。しかも本人はそれが傷つく行為だとわかっていながら眺めてしまう。おそ松さんというシリーズに一貫してあるこのパターンが、短いスペシャルのなかにきれいに入っている。
ニートという立場を「社会から外れている」として描くとき、多くの作品は開き直るか、戻ろうとして失敗するかの二択をとる。おそ松さんはもう少し屈折していて、外れていることを自認しながら「それでも羨ましい」という引っ張り合いを六つ子にやらせる。チョロ松はそのなかで一番この葛藤が表に出るキャラクターで、だからこそバーベキューのシーンが彼に振られるのには必然性がある。
オチに「意外な真実」が用意されているのも重要で、「ところで相手も実はそんな大したことなかった」という着地は、チョロ松の劣等感に対して一見優しく見える。が、笑えるかというと笑えるが、救いになっているかは微妙なラインだ。劣等感が解消されるのではなく、劣等感を笑いに昇華するだけで状況は何も変わっていない。おそ松さんという作品の誠実さはそこにあって、この話もその文脈から外れていない。
そして「3.5話」という話数そのものが、シリーズの「どこにも定着できない感」を無意識に映しているように見えて、偶然だとしてもよくできている。本編と本編の隙間に存在する話が、本編と本編の隙間に生きている六つ子を描いている。
特に刺さったシーン
バーベキューを眺めながら何かを言いかけて言わないチョロ松の間が好きだ。福山潤さんの演技が、あそこだけ温度を絞っていて、声だけで内側のぐるぐるが見える。テンション高めに演じることもできる役者が、ここではほぼ感情を抑えて乾いた空気を出してくるので、本編のテンポ感に慣れた耳には余計に引っかかる。
大学生たちの賑やかな声とのコントラストが意図的に作られていて、音響設計として効いていた。楽しそうな声が大きいほど、それを聞いている側の静けさが際立つ、という構造。2回目で意識して聞くと、そのバランスが計算されているのがわかった。
オチの「意外な真実」が明かされるタイミングは、コメディとしての精度が高い。引っ張りすぎず、でもちゃんと「え、そうなの」という間がある。短いスペシャルの尺にしてはよくまとまっていて、本編で慣れた密度を求めると物足りないかもしれないが、これはこれで完結した笑いになっていた。思わず「なるほどな」と声に出したくらいには刺さった。
読んで見たくなったら——『おそ松さん 第3.5話』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- おそ松さん本編をひと通り見終えて、もう少し見たい人
- 六つ子のなかでチョロ松が一番気になるという人
- 「普通の輪に入れない感覚」に覚えがある人
- スペシャル的なボーナスコンテンツを気軽に楽しめる人
合わない人
- おそ松さん本編未視聴(六つ子の関係性を知らないと薄い)
- 本編のようなフルボリュームのギャグ展開を期待している人
- 「3.5話という位置づけが曖昧すぎる」が最後まで頭から離れない人
次に見るなら
おそ松さんのような「社会から微妙にズレた者たちの日常コメディ」が好きなら、斉木楠雄のΨ難を。超能力者という設定を使いながら、結局やっていることは「普通でいたいのにそうなれない主人公の話」で、乾いたテンポと内側の葛藤のバランスが似ている。話数も多いので一気見の入り口に向いている。
チョロ松的な外から眺める視線——「向こう側にいる人たちへの羨ましさと諦め」——に反応したなら、干物妹!うまるちゃんも試す価値がある。家の中と外でキャラクターが別人になるという構造で、「見せている自分と本当の自分」のズレをコメディにする点がどこかつながっている。おそ松さんより後味が明るい方向で着地するので、重くなりすぎず見やすい。
アンサンブルのドタバタそのものが楽しかったなら、銀魂のスペシャル・劇場版から入るのも一手。ギャグとシリアスの振れ幅は銀魂の方が大きいが、「定職にも定着できない者たちの日常」という根底の部分は近い。長いのでいきなり全部は無理だが、スペシャル単位なら気軽に試せる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ | |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『おそ松さん 第3.5話』は、dアニメストア・Amazonプライムビデオ・Huluの3サービスで視聴できます。いずれも各サービスの会員であればすぐに視聴を始められます。本編の合間に楽しめる特別エピソードですので、シリーズファンはぜひチェックしてみてください。