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昭和元禄落語心中~助六再び篇~
| 放送年 | 2017年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 12話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Studio DEEN |
獄中で見た落語家八雲の「死神」の演技が忘れられないヨタロウは、出獄後すぐに劇場へ向かい、懇願の末に八雲の内弟子となった。長年の修行を経てヨタロウは真打に昇進し、三代目助六を襲名した。
作品概要・あらすじ
あらすじ
獄中で出会った落語家・八雲の「死神」の一席に魂を揺さぶられた与太郎は、出所後すぐさま劇場へ足を運び、弟子入りを懇願する。長年の下積みを経てついに真打へと昇進し、伝説の名人を冠する「三代目助六」を襲名。若き助六として新たな高座に立つ与太郎と、老境に差しかかった孤高の八雲。師弟の物語が、落語の世界を舞台に深く、静かに動き出す。
みどころ・魅力
① 声優陣による”本物の落語”の迫力
石田彰(八雲)と山寺宏一(与太郎)が劇中で実際に落語を演じる。稽古を重ねた本格的な高座シーンは圧巻で、落語という芸の奥行きと緊張感がアニメーションを通じてひしひしと伝わってくる。
② 師弟の間に流れる複雑な感情と過去
一見突き放すような八雲の態度の裏に潜む、過去の因縁や孤独。与太郎の純粋な熱量がそれをほぐしていく過程には、世代を超えた芸の継承と人間的な再生のドラマが重なる。
③ 昭和の空気感と繊細な作画
落語の花開いた昭和元禄期の情緒を丁寧に描いた美術背景と、演者の所作を活かしたアニメーション。舞台・高座・路地裏の質感が一体となり、時代を生きる人々の息づかいを感じさせる。
キャスト・声優一覧























スタッフ
| 監督 | 小俣真一 |
|---|---|
| シリーズ構成 | 熊谷純 |
| キャラクターデザイン | 細居美恵子 |
| 音楽 | 澁江夏奈 |
| 美術監督 | 黛昌樹 |
| 音響監督 | 辻谷耕史 |
| OP | 林原めぐみ「今際の死神」 |
| ED | 渋谷 かな「ひこばゆる」 |
| ED | 渋谷 かな「かは、たれどき」 |
関連作品
アニメ
書籍
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
1期を見た直後、しばらくほかのアニメが見られなくなった。あの感覚を覚えている人は分かると思うけど、「これを超えるものを今すぐ求めても無駄だ」という諦念に近い満足感。八雲が「死神」を演じるシーンで、自分の中の何かがゆっくり崩れていくような体験をして、その後しばらく放心していた。
2期が始まると聞いたとき、正直な話、最初は少し身構えた。あれの続きをやるのか、という気持ち。1期が完結しているように見えたから。でも実際に見始めたら、与太郎が真打に昇進して三代目助六を襲名するところから物語が動き出して、あ、まだ続きがあったんだ——という気づきの仕方が静かで良かった。
2回目を見たとき気づいたのは、1期で背景として流れていたものが2期では前景に出てきているということ。八雲が何を抱えて生きてきたか、小夏がなぜあれほど屈折しているか。1期を踏まえて見ると、台詞の重さがまったく変わる。
「継ぐ」ことの暴力性と、それでも手渡してしまう人間の業について
この作品を「落語の継承の話」と言ってしまうと、何か重要なものがこぼれ落ちる気がしてずっと引っかかっていた。2回、3回と見て、ようやく言語化できるようになったことがある。これは「継承」の話ではなく、「継がせてしまうこと」の話だと思う。
八雲——石田彰が演じるこの人物の核心にあるのは、落語を絶やそうとしていた意志だ。自分の代で終わらせることで、過去の罪ごと消してしまおうとした。それが意志として成立していたのに、与太郎という存在が現れて、その計画を崩してしまう。関智一の与太郎は馬鹿正直なほど落語が好きで、八雲の落語に惚れ込んでいる。その純粋さが、むしろ暴力的に機能する場面がある。
小夏(小林ゆう)の屈折も同じ構造をしている。彼女は憎んでいる人間の落語を、体に宿してしまっている。それを認めたくないし、認めれば何かが許されることになる。でも血と記憶は正直で、自分の中にいる父親の声を消せない。継がされた、という受け身の痛さが、2期全体を通して鳴り続けている。
1期で林原めぐみが演じたみよ吉の影は、2期になっても消えない。死んだ人間が現在に影を落とし続ける、という構造が落語の時間感覚とぴったり重なっている。落語は死んだ人間が作った型を、生きている人間が毎回「今」として演じる芸能だから。その意味で、この作品の作り方は落語そのものに似ている。
山寺宏一が演じた初代助六の存在感が1期から通底していて、2期で与太郎が同じ名前を継ぐとき、その名前が持つ重さが正確に伝わってくる。名前を継ぐとは何か——それが単なる敬意でも単なる模倣でもなく、ある種の憑依に近いものだということを、この作品はちゃんと怖いものとして描いている。
特に刺さったシーン
八雲が与太郎に向けて落語を演じる場面が終盤にある。老いを重ねた石田彰の声が、以前とは違う質感になっていて、それが役の内側から来ているのか、演技の意図なのかを考えながら見ていた。おそらく両方だと思う。衰えていく身体と、それでも落語だけは手放せないという执着が、声の震え方に出ていた。2回目に見たとき、最初は台詞を追っていたのが、2回目は声だけ聞いていた。同じシーンがまったく違うものに見えた。
小夏が自分の中にある落語の血を認める瞬間も忘れられない。小林ゆうの演技は、あのキャラクターの頑なさを最後まで保持したまま、それでも何かが崩れる瞬間を一瞬だけ見せる。感情を爆発させるのではなく、静かにひびが入る、という表現の仕方だった。そこに至るまでの積み重ねが全部あるから刺さる。単体では何でもない一場面が、作品全体の文脈の中で意味を持つ。こういう構造を作れる作品が少ないから、見返したくなる。
読んで見たくなったら——『昭和元禄落語心中~助六再び篇~』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 1期を見て「しばらく何も見られなくなった」経験がある人
- 人間の業や因果を、説教なしに描いてくれる作品が好きな人
- 声優の演技を聞くためにアニメを見る、という感覚がある人
- 展開よりも空気感・台詞の重量感で作品を評価する人
- 1話ごとに何かが変わるのではなく、全話積み重なって意味が生まれる構造を楽しめる人
合わない人
- 1期未視聴の状態で見ると、人物関係の重さが半分しか伝わらない(1期から見てほしい)
- テンポの速い展開・アクション・分かりやすいカタルシスを求めている人には地味に映る
- 落語の演目が実際に演じられる場面が長いので、落語そのものに全く興味がない人には途中で辛くなる可能性がある
- 登場人物全員が何かしら傷を抱えていて、それが解消されないまま進む場面が続くので、後味のすっきりした話が好きな人には向かない
次に見るなら
まず絶対に見るべきは1期の昭和元禄落語心中。2期から見ている人がいたら今すぐ1期に戻ってほしい。八雲と助六の若い頃を描いた1期がなければ、2期の重さの半分は届かない。順番を守るだけで、同じ映像がまったく違う体験になる。
人間の業を丁寧に積み重ねる群像劇という意味では、3月のライオンも近い感触がある。将棋という専門性の高い世界を舞台に、孤独と家族と記憶の問題を扱っていて、見終わった後の静けさが似ている。どちらも「好きになれない登場人物がいるのに、離れられない」という引力がある。
昭和という時代の質感と、消えていくものへの眼差しに惹かれるなら、この世界の片隅に(劇場アニメ)も合うと思う。落語ではなく戦時下の日常だけど、「時代の中で生きた人間の生活」を丁寧に写し取る姿勢が共鳴する。片渕須直の画面の密度と、この作品の演出の密度は、似た種類の誠実さから来ている。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
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よくある質問
まとめ
「昭和元禄落語心中~助六再び篇~」は、dアニメストア・U-NEXT・Huluの3サービスで配信中です。いずれも月額サブスクで視聴できるため、第1期から続けて一気に楽しむことができます。まずは無料トライアルを活用して、与太郎と八雲の師弟の物語を堪能してみてください。


