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殿と犬
| 放送年 | 2024年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ(短編) |
| 話数 | 24話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | Live2D Creative Studio |
戦国時代の日本が舞台。かつて戦場で恐れられた神のような男・トノは今や貧困に陥り、貧乏長屋に住んでいる。そんな彼は、貧しい生活の中でも拾った犬と暮らし始める。しかし犬は言うことを聞かず、気ままに過ごすばかり。トノは犬に翻弄される日々を送ることになる。
作品概要・あらすじ
あらすじ
戦国時代、かつて戦場で名を轟かせた武将・トノは、今や貧乏長屋で暮らすすっかり落ちぶれた男。そんな彼がある日、一匹の犬を拾ったことで、新たな日常が始まる。ところがその犬、まったく言うことを聞かず、マイペースに気ままに過ごすばかり。元・猛将が犬一匹に振り回される、笑いあふれる戦国ショートコメディ。みどころ・魅力
① 落差がおかしい——元・猛将が犬に翻弄される姿
戦場では神のごとく恐れられたトノが、犬一匹に右往左往する様子が最大の笑いどころ。かつての威厳と現在のドタバタぶりのギャップが絶妙で、見るたびにクスっとさせられる構成になっている。② 短編ならではのテンポの良さ
TV_SHORT(短編)フォーマットを活かしたテンポのよい展開が特徴。1話完結で気軽に楽しめるため、隙間時間にサッと見られるのが嬉しい。スマホでの視聴とも相性が良い作品。③ 戦国×日常のユニークな世界観
時代劇の舞台設定をコメディに落とし込んだユニークな作風が光る。殺伐とした戦国時代のイメージを裏切る穏やかな長屋生活と、そこに突如やってくる犬との珍道中が、独自の空気感を生み出している。キャスト・声優一覧


スタッフ
| 監督 | 春日森春木 |
|---|---|
| 音楽 | 宮崎隼 |
| 音響監督 | 小沼則義 |
| OP | 三島想平「リトル・ラヴァーズ」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルだけ見て「また動物とのほのぼの系か」と半分流しながら1話を開いた。戦国時代に落ちぶれた元武将と犬、というだけで大体の着地点は想像できてしまうし、短編アニメという時点でそこまで期待値を上げるものでもない。ところが大塚明夫の声が流れた瞬間に姿勢が変わった。あの低くて重い声が、貧乏長屋でぼろぼろになってる中年男の哀愁をそのまま体現していて、「あ、これは作ってる人たちがちゃんとわかってる」という感触があった。2回目で気づいたのは、犬のリアクションの間の取り方。笑わせに来てる部分なのに、どこか突き放した距離感がある。短編によくある「サービスすぎる笑い」じゃなくて、観察眼のある笑いで、それが自分には刺さった。
威厳は失っても、犬には通じない——「かつての強者」が無防備になる話
この作品を「戦国コメディ」や「ペット日常もの」として消費すると、半分しか見えない。本質にあるのは、「強さで成立していたアイデンティティが剥ぎ取られた人間の、それでも残るもの」という問いだと思う。
トノはかつて戦場で恐れられた存在だった。部下がいて、地位があって、その強さに周囲が従った。ところが今は貧乏長屋で、名前も知らない犬に完全無視される毎日だ。犬は権威を読まない。威圧が通じない。過去の実績も、かつての肩書きも、犬には一切関係がない。そこに、この作品の静かな残酷さがある。
人間相手なら、元武将という経歴はまだ「記号」として機能する。相手が空気を読んで、少し遠慮するとか、少し畏まるとか。でも犬はそれをしない。ただ目の前の今のトノを見る。で、気に入らなければ無視するし、腹が減ったら要求する。トノは犬と向き合う中で、肩書きも威厳も関係ない「今の自分」だけで存在することを強いられる。
それが笑えるシチュエーションとして描かれながら、同時にどこかじんわりと重い。落ちぶれた男の哀愁、というより「人は剥ぎ取られてから何が残るか」の話として機能している。大塚明夫が演じることでそのニュアンスがさらに増幅されている。あの声には「かつての格」が染みついていて、それが今の状況とのギャップを音だけで成立させている。声優の選択が作品のテーマと直結している稀な例だと思う。
特に刺さったシーン
犬がトノの言うことを一切聞かず、それでもトノが怒鳴るでも追い出すでもなく、ただ疲れたように傍に座っているシーンが何度か出てくる。セリフも少なくて、大塚明夫の声がぼそっと独り言みたいなことを言う。その呟きの抜け感が妙に染みる。
笑わせるために設計されたシーンなのに、笑った後にちょっと胸に引っかかるものがある。大塚明夫の演技が効いているのは確かで、あの人は「威厳のある声でやつれた感情を乗せる」という、なかなかできない技を自然にやる。台本通りに読んでいるだけでなく、声のトーンの落とし方に微妙な計算がある。何度か聞き直すと、息の入れ方が少し違うことに気づく。短編でここまでやってるのは、仕事が丁寧だなと思った。
読んで見たくなったら——『殿と犬』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 「短編アニメだからこそできる間の笑い」が好きな人
- 大塚明夫の声の芝居を追いかけているリスナー
- ペットものの「かわいい!」だけじゃない、少し乾いた笑いが欲しい人
- 時代劇的な様式美とコメディの組み合わせに慣れている人
- 10分以内でサクッと見たいけど薄いものは嫌、という視聴スタイルの人
合わない人
- わかりやすいオチと感動の着地を求める人(そういう構造ではない)
- ペットアニメにほのぼの・癒し・感情的な盛り上がりを求める人
- 短編アニメのテンポ感自体が苦手な人
- 戦国時代設定の「様式」に全くなじみがない人
次に見るなら
落ちぶれた侍ものの温度感が好きなら、百日紅〜Miss HOKUSAI〜はいい。江戸時代を舞台に、才能があるくせに世間と摩擦を起こし続ける葛飾応為を描く作品で、「格」と「現実」のずれをじっくり見せる視点が近い。劇場作品なので腰を据えて見てほしい。
短編アニメで「笑えるけど少し重い」という感触をもっと追いたいならお兄ちゃんはおしまい!は構造が全然違うがテンションの置き方が似ている。笑わせながら、何かを手放した人間の話として読める。
犬と人間の「通じなさ」の笑いを続けたいなら犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしいがある。ショートアニメとしての完成度が高く、動物の理不尽さをそのまま笑いに変える構造が「殿と犬」の笑いと共鳴する。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | × | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『殿と犬』はdアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Huluで配信中です。主要な動画配信サービスで視聴できるため、ご利用中のサービスからすぐに楽しめます。短編作品なのでまとめて一気見もしやすく、気軽に試してみてください。
