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宇宙よりも遠い場所
| 放送年 | 2018年 |
|---|---|
| フォーマット | TVアニメ |
| 話数 | 13話 |
| 原作 | オリジナル |
| 制作 | MADHOUSE |
高校2年生の珠姫は何かを始めたいと考えていた。そこで、友人が少なく、クラスから変わり者と見なされ、「南極」と呼ばれている白瀬という少女に出会う。白瀬は南極のことばかり話していた。同級生と異なり、珠姫は白瀬の献身に感動し、高校生の女の子が南極に行くことはありえないと思いながらも、一緒に南極を目指すことを決める。
作品概要・あらすじ
あらすじ
高校2年生の玉木マリは「何かを始めたい」という気持ちを抱えながらも、なかなか踏み出せずにいた。そんなある日、南極を目指すという夢を一人追い続ける白瀬瑞希と出会う。周囲からは非現実的と笑われながらも真剣にその夢に挑む白瀬の姿に心を動かされたマリは、共に南極を目指すことを決意。やがて仲間が集まり、少女たちの前代未聞の挑戦が始まる。みどころ・魅力
① 「やりたいことへの一歩」が刺さる青春ドラマ
夢に向かって動けない焦りと、踏み出した瞬間の解放感が丁寧に描かれる。「何かしたいのに何もできない」という感覚に共感した視聴者が、キャラクターと一緒に前へ進む感覚を味わえる。自分の過去を重ねて見るほど、ラスト近くの感情の爆発が強烈に響く。② 南極という非日常舞台のリアリティ
実際の南極観測船や基地の映像・資料をもとにした描写が、フィクションとは思えない臨場感を生む。氷の世界の美しさと過酷さが映像で伝わり、地球の果てに少女たちが立つシーンは純粋に圧倒される。旅のスケール感が物語の感動をさらに底上げしている。③ 4人それぞれの「理由」と友情の積み重ね
南極を目指す動機がキャラクターごとに異なり、互いの事情を知るほど絆が深まっていく構成が秀逸。笑いあり涙ありのやり取りを重ねながら、旅を通じて変化していく4人の関係性を追うことが、この作品最大の魅力の一つになっている。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 監督 | いしづかあつこ |
|---|---|
| シリーズ構成 | 花田十輝 |
| キャラクターデザイン | 吉松孝博 |
| 音楽 | 藤澤慶昌 |
| 美術監督 | 山根左帆 |
| 音響監督 | 明田川仁 |
| OP | さや「The Girls Are Alright!」 |
| ED | 玉置 眞理「ここから、ここから」 |
| ED | さや「またね」 |
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——「泣けるアニメ」という前情報が、2年くらい邪魔をしていた
「泣けるって有名」という評判は、見る気を起こさせると同時に、なぜかずっと先送りにさせる。覚悟がいるような気がして、なんとなく「気が向いたとき」を待ち続けてしまう。そのまま2年くらい経った。
実際に見始めたら、1話の時点で思っていたのと全然違うとわかった。感動ポルノ的な「泣かせにくる」構造ではなく、もっとずっと普通の話をしている。高校生が「やりたいことがあるのに動けない」という、ひどく地味な状態から始まる。その地味さが妙に刺さって、そのまま一気に最終話まで見た。
2周目で気づいたのは、1話で主人公の玉木マリが「ここではないどこかへ」と呟きながら結局動けない、あのシーンの解像度だ。あれは主人公の話ではなく、画面の外にいる自分自身の話として撮られている。
「やりたいこと」を先送りにし続けると、やがて「やれない理由」の専門家になる
この作品を「南極に行く青春アニメ」として紹介するのは正確ではあるが、核心を外している。本当のテーマは、「行動するかしないか」ではなく、「行動できない自分をどう正当化してきたか」という話だと思う。
主人公・玉木マリは1話時点で、やりたいことが何もないわけじゃない。むしろたくさんある。でも全部、踏み出せないまま止まっている。「高校生のうちに青春をしなきゃ」と思いながら、具体的には何もしない。その状態が、驚くほどリアルに描かれている。「勇気がない」という言葉ですら、彼女はうまく使いこなしていた。
対して白瀬報瀬は、南極への執着だけで動いている。合理的ではない。勝算もない。笑われることもわかっている。それでも止まらない。花澤香菜の演技は、あの役の「狂気一歩手前の本気」をほとんど台詞の間だけで表現していて、2周目に聞くと毎回少し怖くなる。
この二人の組み合わせが機能するのは、報瀬がマリの「先送り」の鏡になっているからだ。報瀬は正しくもないし、現実的でもない。でも止まっていない。それだけで、マリには——そして画面の外のこちらには——十分すぎる衝撃になる。
終盤、報瀬が南極で母の痕跡と向き合うシーンに、この作品の答えが詰まっている。「来なければよかった」とはならない。「来てよかった」でもない。もっと複雑な何かが、あの場面には入っている。早見沙織演じる結月の「名前を呼ぶ」場面と合わせて、このシリーズが描こうとしていたものの全部が、あの数分間に集約されている。
「やりたいことを先送りにし続けると、やがてやれない理由の専門家になる」——そういう話を、南極という極端な舞台を使って、10代の女の子たちに全部やらせている。その構造の誠実さが、この作品が長く語られる理由だと思う。
特に刺さったシーン
終盤、南極で報瀬が母の残したものを見つけるシーン。具体的な内容はここには書かないが、「泣けるって有名」という前情報込みで見ていたのに、それでも準備が間に合わなかった。
花澤香菜があの役で出してくる声は、普段の「かわいい」でも「強い」でもない第三の音がある。壊れる寸前の、でも壊れない声。あの数分間の演技は、何度見ても同じ場所で同じように動揺する。慣れない。
もう一つ挙げると、能登麻美子演じる藤堂吟が、隊員として報瀬たちに対峙し続けるシーン群。「大人の事情」と「子供の本気」がぶつかる場面で、吟が何を選ぶかの演技の細かさは、2周目でようやく全部見えてきた。1周目では報瀬視点でしか見ていなかったのが、吟視点で見直すとまるで別の作品になる。
日笠陽子演じる前川かなえの「友達がいないのに旅行の思い出だけある」という設定も、笑いとして処理されているようで、実際にはかなり痛い話だ。そこを笑いで通過させながら後半で回収してくる構成の精度が高い。
読んで見たくなったら——『宇宙よりも遠い場所』はdアニメストアで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 「やりたいことがあるのに動けない」という感覚に身に覚えがある
- 青春モノだが「きれいなだけの青春」に食傷気味な人
- 声優の演技の細部を拾いながら見るタイプ
- 1クールで完結する作品を好む(全13話、無駄がない)
- 泣くことに対して構えすぎず、素直に見られる人
合わない人
- 「なぜ高校生が南極に?」という現実的な疑問が最後まで消えない人(ある程度の乗りしろは必要)
- キャラクターの感情より、設定やロジックで物語を追うタイプ
- 「泣けるって聞いたのに泣けなかった」体験がトラウマになっている人(期待値の管理が難しい作品ではある)
- ゆっくり関係が育つ前半パートに辛抱できない人
次に見るなら
報瀬たちの「止まれない理由」に共鳴したなら、響け!ユーフォニアムが次の候補になる。「好きなことに本気になれるか」という問いを、吹奏楽部という舞台で丁寧に掘り下げる。感情の解像度が高く、キャラクターの「嫌な部分」から逃げない誠実さが近い。
「旅そのものが持つ重さ」に惹かれたなら、少女終末旅行も試してほしい。荒廃した世界を二人で進むだけの話だが、会話の一つ一つに「生きることとは何か」がにじんでいる。宇宙よりも遠い場所とはトーンが正反対だが、「目的地よりも、そこへ向かう過程に意味がある」という感覚は共鳴する。
「喪失と、残された人間の話」として見ていたなら、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。が直結する。こちらはより「泣かせにくる」構造が明確だが、後半の畳み掛けは覚悟を決めて見る価値がある。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ | |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ | |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
『宇宙よりも遠い場所』は現在、dアニメストア・U-NEXT・DMM TV・Netflix・Huluの主要配信サービスで視聴可能です。サブスクを利用中であればすぐに全話視聴できる環境が整っています。気になるサービスで無料期間を活用するのもおすすめです。
