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がんばっていきまっしょい
| 放送年 | 2024年 |
|---|---|
| フォーマット | 劇場版 |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | その他 |
| 制作 | MOE |
目標のない高校生・悦子は、転校生・莉衣菜からボート部の設立を手伝うよう頼まれる。莉衣菜の夢への熱い想いに渋々承諾した悦子だったが、仲間たちとの時間を重ねる中で、次第にボート部への情熱を深めていく。
作品概要・あらすじ
あらすじ
目標も夢も見つけられないまま日々を過ごす高校生・悦子は、転校生・莉衣菜からボート部の立ち上げを手伝うよう突然頼み込まれる。莉衣菜の真っ直ぐな情熱に押し切られる形で承諾した悦子だったが、部員たちと練習を重ね、勝利と挫折を経験するうちに、いつしかボートへの本気の想いが芽生えていく。青春の一瞬を全力で駆け抜ける少女たちの物語。みどころ・魅力
① 「やる気ゼロ」の主人公が本気になる瞬間のリアルさ
悦子は最初から熱血キャラではなく、目標も動機もない等身大の高校生として描かれる。仲間との時間を積み重ねる中で少しずつ変わっていく姿は作為的な感動ではなく、日常の延長線上にある本物の成長として丁寧に映し出されている。② ボートという競技ならではの臨場感と美しさ
マイナー競技ゆえに映像作品での登場が少ないボートを正面から取り上げた作品。水面を切る艇の動きや呼吸の揃った漕ぎのリズムが劇場のスクリーンスケールで描かれており、競技の持つ静かな緊張感と爆発的な疾走感を体感できる。③ 少女たちの関係性とチームが生まれる過程
バラバラな個性を持つメンバーが一つの船に乗り込み、衝突しながらも少しずつ息を合わせていく。勝敗よりも「一緒にいた時間」に重きを置いた脚本が、観終わった後もじんわりと余韻を残す。キャスト・声優一覧



















スタッフ
| 監督 | 櫻木優平 |
|---|---|
| キャラクターデザイン | 西田亜沙子 |
| 美術監督 | 平良晴佳 |
| ED | 僕が見たかった青空「空色の水しぶき」 |
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
タイトルだけでもう勝ちに来てる、と思った。「がんばっていきまっしょい」——この6文字から滲み出る青春感、まっすぎる言葉の圧力。Netflixで見かけて、劇場版と知ってから少し身構えた。劇場版スポーツ青春もの、となるとどうしても「感動させにきてる」空気を警戒してしまうほうで。
ところが再生を始めてすぐ気づいた。主人公の悦子(雨宮天)が最初から「やる気ない子」として描かれているのが、変に誠実だと。夢があって全力でぶつかる主人公ではなく、目標なんて持ってなくて、転校生の梨衣菜(高橋李依)に半ば引きずられる形でボート部に関わることになる。その引きずられ方の温度感が、どこかリアルだった。
序盤30分は「悦子、もうちょっと前に出てきてくれ」と思いながら見ていた。でもそれが後半の変化と対比になるための設計だと分かってからは、見え方が変わった。序盤の「なんとなく」が、終盤には別の意味を帯びてくる。
「目標を持てなかった青春」が、ボートという偶然で動き始める話
この作品を「スポーツ青春もの」と一言でまとめると、何か大事なものを取り逃す気がする。確かにボートを漕ぐ話ではある。でも本質は、目標を持てない/持たなかった人間が、偶然出会った何かによって「なんとなく」を超えていく過程を描くことにある。
主人公の悦子は、最初から夢がない。梨衣菜の熱量に押されてボート部の設立を手伝うことになるが、それも積極的な選択というより「断れなかった」に近い。ここが重要で、この作品はそういう人間を批判しない。「目標がない」ことを弱さとして描かず、それが当たり前の状態として存在させている。
雨宮天の演技はこの部分でよく機能している。悦子の「やる気なさ」が嘘くさくならないのは、雨宮が感情の「なさ」を丁寧に積み上げているからで、単なる無気力キャラではなく、何かを感じてはいるが動けない状態として伝わってくる。そこに高橋李依演じる梨衣菜の一方向的な熱が流れ込む構造が、二人の関係のエンジンになっている。
竹達彩奈の梅子や三森すずこの舞など、部員それぞれが固有の「なんとなくここにいる理由」を持っているのも好みで、全員が最初から部活に情熱を持っているわけじゃない。でも練習を重ねて、一緒に水の上にいる時間を共有するうちに、何かが変わっていく。その「変わり方」の速度が作品内でバラバラなのが、かえって自然だった。
ボートというスポーツの選択も意味があると思っていて、チームで漕がないと前に進めない競技の構造が、そのまま「一人では辿り着けなかった場所」という主題と重なっている。梨衣菜だけが熱くても船は動かない、悦子だけが漕いでも同じ。誰かの夢に引きずられながら、気づいたら自分の足で立っていた——そういう体験の話として読むと、この作品のやっていることが見えてくる。
特に刺さったシーン
終盤の水面のシーン。詳細は伏せるが、悦子が初めて「自分がここにいたい」という感覚を言葉より先に身体で示す場面がある。そこで雨宮天の声のトーンがわずかに変わる——それまでの乾いた間の取り方から、ほんの少しだけ呼吸が前に出てくる。その変化が小さければ小さいほど、重量を感じた。
映画館の音響でそのシーンを見ると、水の音の処理が細かいことに気づく。川面を叩くオールの音、水飛沫、風——それが空間的に広がってくる感じは、配信で見るのとはまた別の体験になっている。劇場版として作られたことの意味が、ここで一番出ていると思った。
江口拓也の二宮は出番が限られているが、登場するたびに空気が少し変わる。声優と夜あそびでのあの飄々とした感じとは真逆の、芯のある声の使い方で、キャラクターに別の層が加わっていた。「この人は何を考えているんだろう」と思わせる余白の作り方が上手かった。
読んで見たくなったら——『がんばっていきまっしょい』はU-NEXTで視聴できる(31日間無料)。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- 青春時代に「夢がなかった」記憶がある人
- 誰かに引っ張られる形で何かを始めた経験がある人
- スポーツアニメより「部活を通じた人間関係」に興味がある人
- 雨宮天・高橋李依のキャリアを追っているキャスト重視勢
- 劇場音響でゆったりした青春ものを見たい気分のとき
合わない人
- 大会で勝つまでの熱血展開・試合描写の密度を求める人
- 主人公が最初から能動的でないと乗れない人
- 1時間台の劇場版に対して「もう少し掘り下げてほしい」と感じやすい人
- ボートというスポーツの競技的な面を期待する人
次に見るなら
「目的のなかった人間が、偶然で動き始める」という構造が好きなら、リズと青い鳥が近い。表面はフルートとオーボエの話だが、実質は二人の間にある非対称な感情の話で、音楽と沈黙の使い方が繊細。山田尚子監督の「動かないことで語る」演出を、劇場スクリーンで体感したい一本。
もう少し落ち着いた温度感で青春を見たいならかがみの孤城。「引きこもっていた主人公が、偶然の場所でつながっていく」話で、テンポはゆっくりだが終盤の積み上げが効いてくる。悦子みたいに「なんとなく動けない」状態の主人公が好きなら刺さると思う。
スポーツ青春として続けるならブルーピリオド(アニメ版)。競技ではなく美術という設定だが、「これをやりたい人間」と「これでいいのか分からない人間」が並走する構造は似ている。目標に向かう熱量の差が、かえってドラマになっていく。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ | |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ | |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | × | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ |
| Disney+ | × | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「がんばっていきまっしょい」は現在、U-NEXTおよびNetflixで視聴できます。どちらも追加料金なしで見放題対象となっており、スマートフォンやテレビなどお好みのデバイスでいつでも楽しめます。劇場版の繊細な映像美をぜひ大画面でご堪能ください。
