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黒執事 その執事、興行
| 放送年 | 2009年 |
|---|---|
| フォーマット | スペシャル |
| 話数 | 1話 |
| 原作 | 漫画 |
| 制作 | A-1 Pictures |
ファントム・カンパニーは設立3周年を記念して、貧困層の子どもたちのために舞台劇を企画する。しかし、本来の劇団員がロンドンへ向かう船で事故に遭い、公演に間に合わない。シエルはセバスチャンに「舞台劇を成功させよ」と命じる。シエルは3人の使用人、ラウとランマオ、ソーマと共に、この困難な任務に立ち向かう。
作品概要・あらすじ
あらすじ
ファントム・カンパニーは設立3周年を記念し、貧しい子どもたちのために慈善の舞台劇を企画する。ところが本来出演するはずだった劇団員たちが、ロンドンへ向かう船で事故に遭い公演に間に合わなくなってしまう。窮地に立たされたシエル・ファントムハイヴは、執事セバスチャンに「舞台劇を必ず成功させよ」と命じる。残されたのは演技経験ゼロの面々——3人の使用人にラウとランマオ、そして客人のソーマだけ。完璧な執事セバスチャンの采配のもと、即席の劇団は本番の幕開けへと突き進んでいく。果たして子どもたちを笑顔にする舞台は、無事に成功させることができるのか。みどころ・魅力
① 完璧な執事セバスチャンの”演出力”
戦闘でも家事でも万能ぶりを見せてきたセバスチャンが、今回は舞台演出という新たな分野に挑む。素人だらけの一座をどう成功へ導くのか、その手腕に注目。いつもの「あくまで執事ですから」が、興行の現場でも遺憾なく発揮される痛快な一編です。② 個性派ぞろいの即席キャストが繰り広げる爆笑劇
ドジな使用人トリオ、マイペースなラウとランマオ、純粋すぎるソーマ。曲者ばかりが舞台に立てば、ハプニングの連続は避けられない。本編とは一味違うゆるくコミカルな空気感の中で、キャラクターたちの新たな一面が次々と飛び出します。③ シリアスとコメディの絶妙な落差
重厚で耽美な世界観で知られる「黒執事」だからこそ、コメディに振り切ったときの振れ幅が大きい。普段は冷静なシエルが振り回される姿など、本編では見られないギャップの数々が楽しめるのが特別編ならではの醍醐味です。キャスト・声優一覧
























スタッフ
| 音楽 | 岩崎琢 |
|---|---|
| OP | シド 「モノクロのキス」 |
| ED | Kalafina「Lacrimosa」 |
関連作品
アニメ
トレーラー・MV
▲ 公式トレーラー(公式YouTube)
OP・ED
OP
ED
感想・評価
最初に見たとき——第一印象と、見ることになったわけ
黒執事はとにかくシリーズが多くて、どれが本編でどれが派生なのか、正直いまだに把握しきれていない。本編はそれなりに追っていたものの、このSPは「箸休めだろう」と高をくくって再生ボタンを押した。ところが出だしで肩透かしを食らう。ファントム・カンパニー設立3周年の記念に、貧しい子どもたちへ舞台劇を打つ——あの陰気な復讐譚の連中が、慈善公演? 最初に覚えたのは面白さより、妙な居心地の悪さだった。2回目に見直してようやく腑に落ちたのは、これはシリアスの息抜きではなく、キャラの素を引きずり出すための装置だということ。うすら寒い違和感は、見るほど癖になっていった。
素人芝居が崩れていくほど、登場人物の地金が見えてくる
この話の骨格は単純で、本職の劇団がロンドンへ向かう船で事故に遭い、公演に穴が空く。シエルがセバスチャンに「成功させろ」と命じ、使用人三人とラウ・ランマオ、ソーマという、舞台とは縁もゆかりもない面々が幕を上げる羽目になる。筋だけ取り出せば、よくある「素人がドタバタで本番を迎える」型の喜劇だ。けれど黒執事という器でそれをやると、見えてくるものが少し違う。
本編の黒執事は、契約とか復讐とか、ゴシックな緊張で持っている。物語の重力が強いぶん、キャラはその重力に従って動く。ところがこのSPは、舞台劇という箱庭にみんなを放り込むことで、その重力を一回ゼロにしてしまう。守るべき謎も、果たすべき復讐もない。残るのは、追い詰められたときに人がどう振る舞うか、それだけだ。普段は粗忽者で戦力にならない使用人たちが、ここでは粗忽さそのものが主役になる。ソーマの空回りする真っ直ぐさ、ラウの当てにならなさ、そしてセバスチャンの「悪魔だからこそ」の手際の良さが、舞台が崩れていくほど露わになる。
個人的に面白いと思ったのは、この話のセバスチャンが、完璧であるがゆえにいちばん不気味に見える瞬間があることだ。全員がしっちゃかめっちゃかになっていく中で、彼だけが涼しい顔で帳尻を合わせていく。喜劇のはずなのに、その滑らかさがどこか怖い。崩れる芝居は、人の地金を炙り出す圧力鍋なんだと、見ているうちに思った。
特に刺さったシーン
稽古が一向にまとまらず、全員が違う方向へ走り出す中盤のくだりが、何度見ても笑ってしまう。フィニアン役の梶裕貴が、力加減を一切わかっていない善良さで場をめちゃくちゃにしていくあの感じ。悪気がゼロだからこそ手がつけられない。そこへ割って入ってくるグレル・サトクリフの福山潤が、完全に空気を持っていく。あの過剰な節回しは、シリアスな場面だと刃物みたいに効くのに、コメディに置かれると一人だけ違うテンションで暴走していて、画面の重心が毎回そっちへ引っ張られる。
対照的に効いているのが、葬儀屋の諏訪部順一の低い忍び笑いと、セバスチャンの小野大輔の落ち着き払った声だ。周りがどれだけ騒いでも、この二人の声が入った途端に温度がすっと下がる。終盤の本番に向けて全部が転がっていく展開で、思わず「いやそこ間に合うのかよ」と声が出た。エリザベス役の田村ゆかりの、何も疑っていない明るさも、この混沌の中ではいい清涼剤になっていた。
読んで見たくなったら——『黒執事 その執事、興行』はNetflixで視聴できる。
この作品が刺さる人・合わない人
刺さる人
- TVシリーズを通ってきて、キャラ一人ひとりに愛着がある人
- 本編の重さを知ったうえで、肩の力を抜いて素の掛け合いを眺めたい人
- 声優が真逆のテンションを行き来する、その振り幅を味わいたい人
合わない人
- 黒執事に陰鬱でゴシックな緊張感だけを求めている人
- このSPから黒執事に入ろうとしている人(キャラの前提がないと半分も楽しめない)
- 物語が大きく進む、本筋に絡む回を期待している人
次に見るなら
このSPの群像のノリが気に入ったなら、まずは本編の中でも完成度が高い黒執事 Book of Circusへ。コメディとシリアスの配分が絶妙で、キャラの地金が見える瞬間がきちんと物語に効いてくる。耽美な絵面と賑やかな掛け合いの同居が好きなら桜蘭高校ホスト部もはまるはず。整った画面で全力のバカをやる、あの感じが近い。そして悪魔が下界の雑事を妙に有能にこなす可笑しさにニヤついた人にははたらく魔王さま!を。本来とんでもない存在が、地味な仕事を律儀に片づける絵面が、このSPと同じ種類の笑いをくれる。
配信・視聴情報
| サービス | 配信 | 月額 | 無料期間 | 作品数 |
|---|---|---|---|---|
| ABEMAプレミアムイチオシ | × | ¥680〜(税込) | 無料あり | 1,000+ |
| Amazonプライムビデオ | × | ¥600(税込) | 30日間 | 1,700+ |
| クランクイン!ビデオ穴場 | × | ¥990〜(税込) | 最大1ヶ月 | 7,000+ |
| dアニメストア | × | ¥660(税込) | 31日間 | 7,200+ |
| U-NEXT | × | ¥2,189(税込) | 31日間 | 6,000+ |
| DMM TV | × | ¥550(税込) | 14日間 | 6,300+ |
| Netflix | ¥890〜(税込) | なし | 1,600+ | |
| Hulu | ¥1,026(税込) | なし | 2,900+ | |
| Disney+ | ¥1,250〜(税込) | なし | 500+ |
よくある質問
まとめ
「黒執事 その執事、興行」は、Netflix、Hulu、Disney+で配信されています。3つの主要なサブスクリプションサービスに対応しているため、すでに利用中のサービスがあればすぐに視聴を始められます。コメディ色の強い特別編なので、本編を観たあとの箸休めとしても気軽に楽しめます。








